モノ作り・自分作り

東横線 元住吉 にある 絵画教室 アトリエ・ミオス の授業をご紹介します。
美術スタッフが、徒然に日記を書いています。

合格、そして卒業シーズン

2017-03-07 01:30:54 | 学生

悠花 高3 『平面構成』 アクリル / 『静物画』 透明水彩

「私は弱音や愚痴を言う奴、甘える奴は大嫌いだけど、遥花には何をされても憎めない。許すというよりその魅力が羨ましい程。それも一種の処世術。やわらかさはダイヤモンドでも砕けない武器なんだから、そこは自信持ってけ。これからたくさんの人に愛されるはずだよ。」などと落ち込んで見える時には頭をポンポン叩き声を掛けます。欠点をなくすことはできなくても、彼女のいいところを最大限に伸ばすことでそれを補えるよう、力になりたいと思って育ててきました。

最近の学生は、打たれ弱い子が多くなっています。
数年前に大手文具店に就職した美術系短大を出た子が高校3年生の時、厳しく教える私に泣きながら「もう不合格でもいいから優しくして下さい。私は楽しく絵が描きたいだけなんです。」と言った言葉が忘れられません。文房具屋に買い物がてら会いに行くと「お客さんに画材の説明するのが楽しいよ!無理して頑張らなくたって美術系の仕事に就けたじゃん!」と言っていました。商品の棚卸やレジ打ちでも、美術系の仕事と自信を持って言え、本人がそれで幸せを感じているなら悪くないなと思いましたが、アトリエを開校した当時はこういう学生達に「高卒でも出来る仕事に就かせる為に、親は美大に高い学費を払う訳じゃない!」と憤慨し、情けない生徒だと思っていました。しかし最近は人それぞれ能力の出し方や生き方、感じ方が違うのだと認めるようになりました。

遥花も、厳しくされてまで上手くなりたい訳ではなく、楽してほどほどに自分が満足できればそれでいいタイプです。彼女の持っている魅力はセンスが良くてオシャレ好き、柔和な人柄、甘え上手というところ。
こう書くとダメ人間にも聞こえてしまいますが、そんな彼女の特徴は社会に必要な円滑油となると思います。仕事ができる、とは違った人材になるでしょう。
保護者様より『クリエイティブ業界のすみっこでひっそり働くにしても、一般の私大よりも五美大の方が有利で身にもなるのでは?就職もしやすいのではないでしょうか?』と相談されました。本当に美術で食べて行きたいなら、下手な仲間の中でぬるま湯に浸かって安心せず、実力アップを目指して欲しいと思います。しかし無理に背伸びして美大に行って、絵が上手い学生しか存在価値が認められない環境で卑屈になるより、生まれ持った彼女のいいところを認めてくれる大学に意義があると思い、保護者様に説明しました。また彼女自身も自分が活かされ自信が持てそうな校風を肌で感じ取り、一般大学の芸術学科を受験することに決め、合格しました。

伸びる子なら叱咤激励し、ダメな部分をこれでもかと責めます。
しかしそれで芽を摘んでしまう子も多く、遥花もそのタイプだと思います。
肩書や給料では測れないものさしで見て、でも伸びしろを期待もする。ここから卒業する学生達の未来を信じ、応援しています。    オバラ

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