モノ作り・自分作り

東横線 元住吉 にある 絵画教室 アトリエ・ミオス の授業をご紹介します。
美術スタッフが、徒然に日記を書いています。

素直な絵

2017-02-14 23:33:24 | 大人 パステル・色鉛筆・他

三杯 色鉛筆

大学4年生の三杯さんは理工系の学生さんで、大学1年生から絵を趣味とすべくアトリエに通われています。突然ですが私は小さい頃から意地悪でイジメっ子な毒人間だと自覚しており直す気もサラサラございませんが、100人に一人位なけなしの母性をくすぐり無性に可愛がってしまう存在が表れます。その一人が三杯さんです。
大学生なのに、毎週激しい寝ぐせです。他の学生なら罵りバリカンでも使うところですが、「そこがまた味だよね…」と納得させられてしまいます。これは恐ろしい才能だと思います。
果てしなく純粋で、疑う事は知りません。自分より年下の大学2年生の大竹先生のアドバイスも、キラキラした目で「はい!」と聞き入れてくれます。騙されたり、就活でパワハラにあったりしないか心配でしたが、多分ここまで素直であると彼に悪い事をしたら天罰が降ると皆思うのでしょう。傷付く事もなく、意外とあっさり就職も決まりました。
作品からも、そんな彼の良い部分が醸し出されています。デッサンの狂いがなんだというのでしょう?いかに世間の目の方が濁っているかを気付かせてくれる、素晴らしい絵ではないですか!見ていると、微笑みが湧く絵です。温かい気持ちになります。
その証拠に、展覧会では子ども達から沢山の感想をもらっていました。「このえを見たら、コーラがむしょーにのみたくなってきた!」「こーら、かっこいい!ぼくもかいてみたいな。」見る人の心まで綺麗に素直にしてくれる作品なのです。 

大事なアイテムを取り損なったままラストステージまで進んでしまって「あれ?私なんか人生に必要だった大切なことを、然るべき場面で経験せずに、取返しつかないところまで進んでしまったんじゃなの?」と、後悔させてくれる人。私がどんなに手に入れたくても もう手に入れようがないものを、全て持っている人。あと1ヶ月で大学もアトリエも卒業してしまいますが、私に沢山のことを気付かせてくれた感謝の気持ちを伝えて彼を送り出したいと思っています。   オバラ


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