モノ作り・自分作り

東横線 元住吉 にある 絵画教室 アトリエ・ミオス の授業をご紹介します。
美術スタッフが、徒然に日記を書いています。

アンデルセン挿絵5

2017-05-05 00:20:33 | 小学生 絵画

『絵のない絵本』アンデルセン - 上段左から 絵奈 昆 優 月咲 江里子

第二十二夜

また別の日の晩、
『小さな女の子が泣きじゃくっていました。』
と月は話し出しました。
『いじわるをされて、悲しくて泣いていたのです。その子は、とてもきれいなお人形をプレゼントにもらいました。それは、とても可愛らしくて素敵なお人形でした。それなのに、いじわるなその子のお兄さんは庭の高い木の上にその人形をのっけました。お兄さんは背が高いので、女の子は手が届きませんでした。だから泣き出してしまったのです。お人形もきっと泣いていたでしょう。もう外は暗くなり、もうじき夜になってしまいます。女の子はお人形をひとりぼっちにすることができませんでした。
「お人形さん、私もずっとここにいるわよ。」
とその女の子は言いました。
この子だって暗い夜は怖いのです。背の高いとんがり帽子をかぶった、いたずら好きな妖精たちが、木の間からのぞいているのがはっきりと見えました。それに真っ暗な通りを、ひょろ長い幽霊達が、踊っていました。だんだんお人形の方に近付いてきて笑いながらお人形を指差しています。女の子はどんなに怖かったことでしょう。
「でも、お化けや幽霊だって、なんにも悪いことをしていない人には、何にも悪いことできないはずだわ。私、何か悪いことをしたかしら。」
そういって女の子は考えてみました。
「ああ、そうだ。」
と女の子は言いました。
「私、足に赤いきれをまいていた、かわいそうなアヒルを笑ったことがあったわ。だって、足の不自由なアヒルさん、とてもおかしかったんだもの。だから笑ったんだわ。だけど、生き物を笑うなんていけないことよね。」
そういって、女の子はお人形を見上げました。
「あなた、生き物を笑ったことがある?」
と、聞きました。
するとお人形は頭を横に振ったように見えました。』

『芸術』 ジャンルのランキング
コメント   この記事についてブログを書く
この記事をはてなブックマークに追加
« アンデルセン挿絵4 | トップ | アンデルセン挿絵6 »
最近の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

小学生 絵画」カテゴリの最新記事

トラックバック

この記事のトラックバック  Ping-URL
ブログ作成者から承認されるまでトラックバックは反映されません。