モノ作り・自分作り

東横線 元住吉 にある 絵画教室 アトリエ・ミオス の授業をご紹介します。
美術スタッフが、徒然に日記を書いています。

アンデルセン挿絵3

2017-05-03 00:10:02 | 小学生 絵画

『絵のない絵本』アンデルセン - 上段左から ひなの 琢斗 梢 渉太 音羽

第十四夜

また別の日の晩、月は話してくれました。
『森の道にそって、二軒の農家が並んでいました。入り口のドアは小さく、窓は上と下についています。家の周りには紫色の花や黄色い花を咲かせた植物がおいしげり、屋根は苔でおおわれていて、黄色い花が咲いています。
小さな庭には、キャベツとジャガイモしかありませんでしたが、赤い実をつけた木が、壁のように並んでいました。その下に、小さな女の子がすわっていました。
その子は茶色い眼で、家と家の間の年取ったカシワの木をじっと見つめていました。この木は枯れた高い幹をもっていて、幹の一番上にコウノトリが巣を作っていました。
家から小さい男の子が出てきて、女の子の隣に座りました。二人は兄妹だったのです。「なにを見ているの?」
と男の子が聞くと、
「コウノトリを見ているの。」
と女の子が言いました。
「お隣のおばさんが言ったの。今夜、コウノトリが弟か妹をつれてくるって。だからつれてくるところを見ようと思ってじっと見ているの。」
「コウノトリなんて、なにも連れてきやしないよ。」
と男の子は言いました。
「おとなりのおばさんは僕にもそう言ったんだ。でも、言いながら笑っていたんだ。だから僕聞いたんだよ。"神様にちかって"も、ほんとだって言えますかって。そしたら、なにも言わなかったよ。だからコウノトリの話なんて、つくり話にきまっているんだ。」
「でもそれなら赤ちゃんは、どこからくるの。」
と女の子は聞きました。
「神様が連れてくるのさ。」
と男の子は答えました。
「神様が服の下に隠して連れてくるんだ。だけれども、人間には神様は見えないんだ。だから連れてくるところは見えないんだよ。」
と男の子が言うと、急に風で木の枝がザワザワという音をさせました。
子どもたちは両手をお祈りするように組んで、顔を見合わせました。きっと神様が赤ちゃんをつれてきたのでしょう。それから二人は手を取り合いました。家の戸からおばさんが顔を出しました。
「さあ、入ってらっしゃい。コウノトリがつれてきた赤ちゃんをごらん。可愛らしい弟だよ!」
とおばさんが言いました。
でも二人とも、その弟が来たことを、もうちゃんとわかっていました。』

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