アトリエ 籠れ美

絵画制作、展覧会、美術書、趣味、その他日常の出来事について
平成27(2015)年5月4日より

溶き油の調合に必要なもの

2017-06-16 04:17:21 | 画材、技法、芸術論
 油絵を描いていて最初は市販のペインティングオイルを使っていても、さまざまな理由でいずれは自分なりの溶き油を調合することになると思う。

 そこで媒材(揮発性油、乾性油、天然樹脂)以外に何が必要なのか、意外といろいろなものが要るので、書いておこうと思う。

 まずは下の写真を見てもらいたい。


①ティシュペーパー(左上)
②計量カップ(左下)
③  漏斗(②の隣)
④   匙(③の隣)
⑤ ぼろ布(中央上)
⑥  絵皿(中央下)
⑦テレピン(右端)

 まずは必要な分量を量るために計量カップが必要なのだが、大きなものは要らない。小さなものが欲しい。そこでお薦めしたいのが、②の「計量カップ50ml(2個組)」だ。これは料理用のもので、貝印株式会社から発売されている。

 ただし下の写真を見て欲しいのだが

 完全に円形のため、つまり先細りの注ぎ口がないため、うまく注げない。そこで③の漏斗が必要になる。④の匙は計量カップに残った媒材を掻きだすのに使う。そして⑥の絵皿は漏斗や匙を置くのにあると便利だ(匙は普通のスプーンで、絵皿も普通の皿で構わない)。

 さて⑦のテレピンがなぜ要るのかというと、これは使い終わった計量カップや匙、漏斗、絵皿の掃除に使うのである。もちろんテレピンは油絵制作の初期段階の、いわゆるおつゆ描きで使うし、溶き油調合の媒材としても使うものだが、道具の掃除にも使うのである。これは同じ揮発性油のぺトロールでは駄目である。ぺトロールは溶解力が弱いため、ちゃんと掃除することができない。

 掃除の手順としては①のティシュペーパーで大体のところを拭き取り、新しいティシュペーパーにテレピンを含ませて、丁寧に拭き取る。これで良し。

 なお⑤のぼろ布はあると便利で、溶き油の調合で物を置くテーブルが汚れないように敷いたり、ちょっと手が汚れたら拭いたり、テーブルに媒材をこぼしてしまったときに拭いたりするのに使うとよい。

 最後に肝心なものを紹介。それは調合した溶き油を入れる瓶だ。写真を見て欲しい。

 どんな瓶を使っても構わないが、できれば写真左の瓶のように中蓋がついているのが望ましい。溶き油の調合は、瓶に乾性油、天然樹脂、揮発性油の順に入れた後、よく瓶を振るので中蓋があったほうがいい(なくても困るわけではないけれど、あると安心だ)。

 そこで写真中央や右の市販の溶き油の瓶を使い切ったら捨てずに取っておくとよい(写真は空瓶ではありませんが)。ちなみに写真左の空瓶は俵屋工房からわざわざネット通販で買ったものです。

 このように溶き油を調合するにはたくさんの道具を用意しなければなりません。少々お金もかかりますが、一度揃えてしまえば、あとは媒材だけになるので楽です。

 溶き油の調合は最初は大げさで面倒臭いように思えますが、ちょっと慣れてしまえば大したことはなく、あれこれ理想の溶き油を追求するのが楽しくなります。やってみたいと思っている方、これを機会にぜひ挑戦してみましょう。
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