Vばら (ある創作&つぶやき)

ある少女漫画を元に、エッセーと創作を書きました。原作者様および出版社とは一切関係はありません。

18世紀のクリスマス (1)

2016-12-24 16:11:38 | つぶやき

 ジャルジェ家では、どのようにクリスマスを祝っていたのだろう?史料からあれこれ想像してみた。

 クリスマスツリーは、いつから飾られるようになったのか?Wikiによると

 クリスマスツリーはキリストとはおよそ無関係である。原型は北欧に住んでいた古代ゲルマン民族の「ユール」という冬至の祭で使われていた樫の木である。冬でも葉を枯らさずにいる樫は生命の象徴とされ、1419年にドイツのフライブルクで、パン職人の信心会が聖霊救貧院にツリーを飾った。この記録が、クリスマスツリーをクリスマスに飾る行為の最初とされている。1600年代には、ドイツ各地で記録が残されている。ベルリンには1800年頃にツリーが伝わっている。

 イギリスへは1840年、ヴィクトリア女王を通じて伝わった。夫のアルバートがドイツ出身であったため、彼のためにクリスマス・ツリーを飾って見せたところから。1860年代に一般にも広まるようになった。

 アメリカ合衆国で最初のツリーは、ドイツ民によって1746年に飾られた。

 ドイツでは1419年から1800年にかけて、イギリスでは19世紀に入ってから、アメリカでは1746年にツリーが飾られるようになった。ではフランスはどうだったのだろう?ドイツとはお隣同士だからオスカルが生きた時代に、飾る習慣があったかもしれないしなかったかもしれない。

↓  ルイ14世の大蔵卿ニコラ・フーケが建てたヴォー=ルーヴィコント城。この城を訪れたルイ14世は、余りの豪華さに立腹しフーケを失脚させ終身刑を科す。彼の城にインスパイアされたルイ14世は、負けじとヴェルサイユ宮殿を建てることになる。

↓  ヴォー=ル=ヴィコント城のクリスマスディスプレイ。(ジャルジェ家もこんな感じだったかな?)

↓  国は違うけれど、イギリス・オックスフォード近郊にあるブレナム城。バロック様式の建築で部屋数は200を超える。17年の歳月をかけて1722年に完成。イギリスの元首相、チャーチルの生家でもある。(これまたジャルジェ家に脳内変換)

↓  18世紀、アメリカ・ヴァージニア州のクリスマスの過ごし方に関する記述。教会ではミサに訪れる信者を気持ちよく迎えるため、ラベンダー・香りの良いばらの花びら・ローズマリー・ベイリーフなどの葉を、敷地内のあちこちに散らしたり飾った。ジャルジェ家でももしかしたら侍女たちが窓辺にハーブを飾り、冬でも爽やかな香りが室内に広がっていたかも。

↓  18世紀、クリスマスは子どもが喜ぶ行事というより大人が楽しむものだった。この時期、舞踏会やキツネ狩りがあちこちで行われた。子どもを含めてクリスマスが楽しいイベントになるのは、19世紀に入ってから。

↓  19世紀、ウィーン宮廷のクリスマス。

↓  18世紀、クリスマス・プレゼントは交換するのではなく、領主あるいは親など年長で身分の高い者から、子どもや屋敷で働く人々に与えるものだった。主人は小銭の入ったチップ袋、絵本、お菓子などを用意し、クリスマスの日に渡した。ジャルジェ将軍が夫人と相談して、侍女や使用人たちの一年の労をねぎらいながら、一人一人に手渡ししている光景を想像すると微笑ましくなる。オスカルは子どもの頃、両親から何をもらっていただろう?アンドレは?将軍は賢いアンドレには、お菓子やチップよりも、本や兵隊人形をあげていたような気がする。

 この時代、既に印刷機は発明されて実用化されていたけれど、クリスマスカードは少年たちが学校で習った美しい筆記体文字で書き、メッセージの周囲には時候に合った枠を描いて送った。クリスマスカードが印刷による大量生産でやり取りするようになるのは、19世紀のイギリスから。達筆(に違いない)なオスカルは、クリスマスが近づくとアンドレと共に、日頃お世話になっている人たちに心をこめてメッセージを書き、馬を走らせて届けていただろう。

 読んでくださり、本当にありがとうございます。

『イベント』 ジャンルのランキング
コメント (4)   この記事についてブログを書く
« 首席侍女 | トップ | 18世紀のクリスマス (2) »

4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
ジャルジェ家変換すると (あまぞう)
2016-12-24 20:57:59
想像がふくらみますね。幼いOAがツリーの飾り付けを楽しむ姿、または大人の彼と彼女が、美しいツリーの前で寄り添う姿。あー、妄想が止まりません。素敵な画像をありがとうございました。
あまぞうさま (りら)
2016-12-24 21:24:42
 コメントをありがとうございます。

>幼いOAがツリーの飾り付けを楽しむ姿、または大人の彼と彼女が、美しいツリーの前で寄り添う姿

 自分に絵を描く力量があったら、こんな場面を描いてみたいです。2人は25年近く、クリスマスを共に過ごしてきた。年によっては、誕生日が軍務と重なる日もあったでしょうね。クリスマスは色んな事を妄想させてくれる、嬉しいシーズンです。
Unknown (オスカー)
2016-12-25 11:58:10
こんにちは。今日はオスカル様のお誕生日! クリスマスよりこちらが優先(笑) 綺麗な写真がたくさん、ありがとうございます! いろんな歴史にからめて「ベルばら」を考えるとまた豊かな世界が広がりますね。
今、開高健さんの「最後の晩餐」を読んでいるのですが、その中の女帝に関する章のところにアントワネットの話もあり、まさかこの本でフランス革命に絡み、たくさんの話題が書かれているとは思わなかったので驚きました。AmazonのKindle版がセールでためしに買ったのですが、こういう偶然というか出逢いは嬉しいです。市民も出産の様子を知りたくて見に行って、いささか品のない歌を歌ったりしたようです。ルイ16世の例の欠陥についても書いてあり、ほー!と思いました。興味がありましたら、お読み下さい。
では楽しいクリスマスを!
オスカーさま (りら)
2016-12-25 14:00:34
 コメントをありがとうございます。

 オスカルの誕生日&クリスマス。「ベルばら」ファンにとって、どちらも大切です。

>開高健さんの「最後の晩餐」を読んでいるのですが

 食に関する著書が多い方ですよね。豪快な外見のこの方が、アントワネットについて書いているとは知りませんでした。来年ぜひ、この本を読みたいと思います。オスカーさま、面白い本を紹介してくださり、どうもありがとうございます。

 オスカーさまも素敵なクリスマスをお過ごしくださいね。

コメントを投稿