練馬・板橋の注文住宅/アセットフォー日記(http://blog.goo.ne.jp/assetfor)

お打ち合わせ、設計、建築中現場、見学会のことなどアセットフォーの注文住宅家造りの日々を皆様にお伝えいたします。

環境調整行動からみた住環境教育

2017年11月21日 08時00分00秒 | 省エネ住宅の基本

今日から3日間、アセットフォーはお休みです。

今回も昨日に引き続き

技術堂出版 刊

住まいと環境 東北フォーラム 編

住まい環境

プロフェッショナルからの提言

から、一部を抜粋してご紹介します。

窓の開閉を始め、ブライントなどによる調光・暖冷房・換気設備の運転・電灯照明の操作・居住者自身の状態変化(滞在場所・姿勢・着衣量など)、そしてその他全般の居住者による自主的な室内環境調整操作を『環境調整行動』と呼びます。

これまで住居模型実験などを用いたワークショップ(作業を伴う体験学習)や、居住空間での環境モニタリングを導入したワークショップを実施して、住環境への意識が高まった結果として環境調整行動が変化したことを確認しました。

居住空間でワークショップのように、日常的に習慣として続けられるような学習プログラムが効果的と言えそうです。

住宅のエネルギー消費量は居住者の生活スタイルによる影響を受けますが、それは日々の環境調整行動を積み重ねた結果と言えます。

我が国の省エネルギー・環境共生技術は世界に誇るべきレベルにあり、産業・運輸部門では成果を上げていますが、居住者(意志決定者)が多い為規制管理の難しい家庭・業務部門は、技術開発が進んでいるにも関わらずエネルギー消費が増加する傾向にあります。

これを乗り越えるためには、環境に充分配慮した住宅・建物を増やしていく一方で、居住者ひとりひとりがその性能を理解し、適切な環境調整行動がとれる(住みこなせる)ように意識することが大切です。

住環境に関する情報は一部の専門家だけではなく広く社会で共有されるべきであることは近年になって認識されるようになりました。

これを受けて日本建築学会では、住環境教育に関する情報収集を行い、実践事例や教材そして今後の可能性についてまとめた住環境教育用教材『学校のなかの地球』(技報堂出版、2007)を刊行しています。

タイトルに『学校』とありますが、これは児童・生徒といった初学者を普及対象の基本と考え、教室や校舎・校庭を住環境教育の教材に見立てているからです。

一般の社会人の方でも、この教材で体験してみると住環境の中に何か新しい発見ができるかも知れません。

外気の風に今一度思いを巡らし、窓を開けて迎え入れることができれば、自分にも自然にもやさしい暮らし方に繋がっていくのではないでしょうか。

これって、いくら建物を省エネ化しても、そこに住む人の工夫が続かなければ『自分にも自然にもやさしい暮らし』はできないということなんでしょうか?
例えば、パッシブハウスで暮らす人はアクティブでなければならない。
みたいな・・・。
なんか違うような気がします。
こうした住育は必要だと思いますよ。
建物の外皮性能を高め、パッシブデザインを採りいれ、最大限の努力をした上で、それを使いこなすことは正しいことだと思います。
何故なら、そうした環境でアクティブに動くことは喜びや楽しみに繋がると思うから・・・。
でも、たいした工夫もせず、ほどほどの性能しかない建物で、精一杯アクティブに動くことは苦痛でしかないと思うんですよね。
あるべき姿を語ることもなく、ゼロ・エネルギー・ライフを勧められても・・・。
困っちゃいますよね。

 

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窓開閉行為の影響要因

2017年11月20日 08時00分00秒 | 省エネ住宅の基本

 

昨日に引き続き

技術堂出版 刊

住まいと環境 東北フォーラム 編

住まい環境

プロフェッショナルからの提言

から、一部を抜粋してご紹介します。

窓を開放するのは、室内の空気汚染物質や湿気・熱気の排除ほか、通風により涼感を得たり気分転換したりといったような直接的な動機がある場合と、生活習慣に連動して特定の時間帯や行為に伴う場合であることが知られています。

これを全国の戸建住宅で調査し、具体的にどういった関係性があるのかを確かめてみました。

上図は室温と窓解放時間(窓を開放している時間の割合)の関係について検討した結果の一例です。

全体的な傾向として、窓解放時間は室温の上昇とともに増加しますが、その度合いは特定の室温付近で大きくなり、その前後で小さくなっています。

すなわち室温に対する窓解放時間は、室温が低い時に常に閉鎖(0分/時)、高い時に常に解放(60分/時)となるS字を描くように分布する関係にあると考えられます。

そこてここでは正規分布(自然現象や社会現象に多くみられるばらつき)の累積分布曲線(分布する数値の一方から順に足し合わせて得られる分布を線グラフで表した物)を当て嵌めてみます。

mは正規分布の平均(窓解放と閉鎖の時間割合が半々(30分/時)の時に対応する室温)、δは標準偏差(窓開放と閉鎖の時間割合が半々の時からプラスマイナス20分/時変化するまでの室温変化量)です。

平均mは小さい程、窓解放に積極的と言えます。

標準偏差δは小さい程、室温変化に対する窓解放が敏感と言えます。

調査対象すべての平均mと標準偏差δの散布図を下図に示します。

図の点線中は全て居間ですが、1件だけ平均が31℃である以外は、平均が26~28℃、標準偏差が2.5~5.2℃といった狭い範囲に分布しています。

つまり、居間のように居住者の滞在時間が長い室は、窓開閉行為の特性が似かよっており、地域や住宅、居住者の属性などの影響が現れにくいと考えられています。

一方、それ以外の室については、地域差が現れています。

大まかに、北海道・東北・関東では平均が小さく、関西・四国では平均・標準偏差ともに大きくなっています。

このことから、関東よりも北の地域では、居間より室温が低めであっても窓解放がなされ、また室温変化に沿って窓解放行為が行われたことがわかります。

関西・四国では、室温が高めの時冷房を使用するため窓解放から閉鎖に切り替えていると見られます。

この他にも窓を閉鎖する要因は、居住者の在宅時間や防犯・プライバシーに対する意識、掃除や調理と関係の深い窓解放習慣、屋外の空気・音環境や自然環境(虫や鳥の多さ)、降水量、窓のデザイン、間取りと枚挙にいとまがありませんが、今後これらとの因果関係を明らかにし、積極的な窓解放を促す方法を提案していきたいと考えています、

次回は、引き続き『環境調整行動からみた住環境教育』についてご紹介したいと思います。

 

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住宅構法の変遷と空調への依存

2017年11月19日 08時00分00秒 | 省エネ住宅の基本

 

技術堂出版 刊

住まいと環境 東北フォーラム 編

住まい環境

プロフェッショナルからの提言

から、一部を抜粋してご紹介します。

夏季に蒸し暑くなる我が国では、涼しく住まうための家づくりの基本は、日射遮蔽と通風確保であると言えます。

かつて吉田兼好が「家の作りやうは夏をむねとすべし」(徒然草第55段)と述べたように、伝統的民家には深い軒や開放的な間取りを構成する間仕切り・床下・小屋裏があり、空調機器を用いなくてもそれなりに涼しく住まうことができました。

現代の住宅では「冬もむねとする」ことが求められますので、壁・床・屋根・開口部といった外皮全体の高断熱化と必要な換気を効率よく行うための高気密化が普及し、「家の作りやう」は伝統的構法から一変しました。

そのはじまりは、高度盛長期の1960年代後半からのアルミサッシの普及で、住宅から隙間風がなくなっていきました。

また、ほぼ同時に開放型暖房器が普及すると結露被害が多発し、対策としてグラスウールなどの断熱材が全国的に使われるようになりました。

1970年代、石油危機を迎えたことにより省エネ基準が定められ、住宅の断熱性への意識が高まりました。

気密性が評価指標として整備されてきたのは1980年代に入ってからです。

ここまでの変遷は暖房エネルギー消費の削減のみを目指したものでしたが、1990年代末の次世代省エネ基準以降、冷房の負荷削減にも断熱気密化で対応しようという発想が一般に広まったように見受けられます。

2002年度~2003年度にかけて全国数千世帯の住宅を対象に実施されたアンケート調査では、戸建住宅の暖房期間が集合住宅よりも長く、冬が明けて暖房使用率が0%に達した途端に冷房期間が始まる様子が、北海道と沖縄を除いたすべての地域について見られました。

住宅の暖冷房に限らず食卓のメニューや衣服のファッションも当てはまりそうですが、中間季や季節感が現代人の生活スタイルからなくなりつつあると言えます。

一定水準の快適性を保証し、冬季の血圧変動や夏季の熱中症など健康上の不安を回避するためには、現在はこのようにするしかないかも知れません。

しかしこれからは、地域環境・エネルギー・人体生理などさまざまな観点から、屋外と全く無関係に室内の環境調整する考え方を見直し、建物外部空間の地形や植物・建物などの人工物といった地表面の条件によって、それらの周辺に生じる上空大気と異なった特有の気象やその周辺の地域環境との連関を意識しながら住まうことを目指さなければなりません。

その手段の一つとして、窓からの換気・通風は大きな役割を果たします。

次回は、引き続き『窓開閉行為の影響要因』についてご紹介したいと思います。

 

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BEIっ何?

2017年10月29日 12時02分59秒 | 省エネ住宅の基本

 

FPの家 K邸

ようやく、長期優良住宅の認定手続きを執りました。

これで着工が可能となります。

天気に問題が無ければ、11月2日(木)に遣り方を行う予定です。

晴れるといいんですが・・・。

『BELS』の申請をしないとなりませんね。

説明の必要はないかもしれません。

でも、念のため簡単に説明します。

BELSとは、建築物省エネ法の省エネ性能表示の努力義務に対応した住宅・建築物を格付けする第3者認証制度です。

ご存知でしょうか?

建築物省エネ法(正式名称:建築物のエネルギー消費性能の向上に関する法律)第7条により、2016年4月から、不動産事業者等は、新築・既存を問わず販売または賃貸を行う住宅・建築物には、省エネ性能を表示するように努めることが求められています。

また同法に基づく表示の指針により、不動産事業者等はその販売又は賃貸時に住宅・建築物の省エネ性能を説明することも求められています。

BELSは非常にシンプルでわかりやすい指標と言われています。

申請も簡単です。慣れれば1~2時間程度で終わります。

後は、ラベルおよび評価書が届くのを待つだけ。

ラベルは、こんな表示になっています。

BELSでは、国が定める建築物省エネルギー消費性能基準に基づく一次エネルギー消費量から算出される『BEI』の値によって評価されます。

またBEIは、国立研究開発法人建築研究所が提供するWEBプログラムを用います。

対象建築物のBEIの値が表の数値以下であれば、そのの数の評価が得られます。

一次エネルギー消費量とは、建築物で用いるエネルギー量を一次エネルギーに熱量換算した値です。

またBEIとは、家電・OA機器等分を除いた『設計一次エネルギー消費量』を『基準一次エネルギー消費量』で除した値のこと。

BEIが1.0以下であれば省エネ基準に適合していることになり、数値が小さい程省エネ性能が高い事を示します。

2020年以降新築される建物は、★★以上の性能を有していなければなりません。

また★★★以上の性能であれば、『認定低炭素住宅』のレベルとなります。

ちなみに設計一次エネルギーとは、評価対象となる建築物の設計仕様に基づいて算出された一次エネルギー消費量です。

また基準一次エネルギーとは、設計一次エネルギーの算出と同様の建築条件・計算状況のもと、外皮・設備に標準仕様を採用した場合の一次エネルギー消費量の値です。

では、早速計算してみましょう。

FPの家 K邸の性能は以下のようになっています。

外皮平均熱貫流率 U値=0.38W/㎡K

暖房期平均日射取得率 ηAH値=1.80

冷房期平均日射取得率 η値=1.10

建研のWEBプログラムの入力した結果は以下の通り

設計一次エネルギー消費量=64.1GJ

基準一次エネルギー消費量=87.4GJ

上記値にはその他の設備分(21,241J)が含まれています。

この分を除いた値は

設計一次エネルギー消費量=43.0GJ・・・①

基準一次エネルギー消費量=66.1GJ・・・②

となります。

①÷②がBEIですから、65.0%(削減率は35.0%)ですから評価は★★★★★となります。

ここまでは問題ないんです。

実は、この建物4.25kwの太陽光発電パネルを搭載します。

メーカーに試算して貰ったところ、年間発電量は4,673KWhになるそうです。

発電した分の消費エネルギーは削減できる訳です。

でも建研のWEBプログラムに入力すると、削減できる一次エネルギーは14.9GJにしかなりません。

よって設計一次エネルギーは28.0GJ、BEIは42.3%(削減率は57.7%)

★★★★★という評価は変わりありませんが・・・。

一次エネルギー消費量だとピンときません。

光熱費という形で表示した方がわかりやすいと思いませんか?

そこで弊社では、こんな表を利用しています。

 

先程の一次エネルギーをそれぞれの項目に入力すれば二次エネルギーに換算することができます。

年間の電気代・ガス代は何円になるのか?

この答えがわかる表なんです。

この表を見ると(建研のWEBプログラム試算によると)、太陽光発電による削減効果は年間42,849円にしかなりません。

メーカー試算による年間発電量が4,673kWhであれば、発電量に売電単価(28円)を掛ければ削減金額になる筈・・・。

4,673kwh×28円=130,844円という金額になりました、

電気1KWhを一次エネルギーに換算すると9.76MJになります。

4,673kwhであれば、45,608MJになります。

45,608MJは45.6GJですから、この値を削減できたとすれば設計一次エネルギーは△2.6GJになります。

削減率は102.6%。『ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)』に該当します。

外皮性能も充分クリアできていますから、立派な『強化外皮ZEH』となります。

それなのに、BELSによるBEI評価は42.3%。(削減率は57.7%)

何だか釈然としません。

メーカーの試算が大き過ぎるということなんでしょうか・・・。

実際に生活してみればわかる事ですよね。

お引渡し後のデーターが楽しみです・・・。

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こんな断熱方法があったんですね。

2017年10月29日 08時00分00秒 | 省エネ住宅の基本

 

先日、『ウレタン吹込み』という断熱工法を耳にしました。

ウレタンと言えば、吹付工法が一般的だと思います。

いわゆる現場発泡もしくはスプレー工法です。

原料であるイソシアヌレートとポリオールを混ぜ合わせ、空気中の水蒸気と反応させて発泡します。

これをスプレーで吹き付ける断熱工法です。

吹込みということは、ウレタンの粒を吹き込むのでしょうか?

パソコン検索をしてみると、次世代ウレタンブローイング工事』がヒットしました。

これは、平成17年に開発された、戸建住宅の天井に次世代型ウレタン断熱材を吹込む優れた省エネルギー工法のようですね。

ウレタン断熱ブローイング工法に使用している材料は粒状に加工しているため、以下のメリットがあるそうです。

 1.天井裏の空気の対流によって空気の中のホコリや不純物、さらに水分を吸収することがありません。

 2.厚みの軽減・断熱材の変色・吸水による経年変化がなく、断熱性能・吸音性が長期にわたり安定します。

 3.原材料は建築基準法施行令第1条第6号に規定される難燃材料判定基準に適合する難燃性及び自己消火性を有しており、火災時も安心です。

 4.ウレタン吹付工事で発生した発泡済ウレタンの削りカスを粉砕して原料の一部にしています。環境に配慮されたリサイクル製品です。

 5.ノンホルマリンでアレルギーの要因になる物質は含まれておりません。

熱伝導率は0.036W/m・K。高性能グラスウールと同じくらいの断熱性能となっています。現場発泡ウレタンよりは若干劣ります。

吸音性能に優れていて、天井に吹込む事で生活で発生する中周波帯(400~2000Hz)の騒音を20~80%吸音します。

アクアフォームで有名なアクアにも『アクアブロー』という製品がありました。

熱伝導率が0.043W/m・Kと若干高くなっているくらいで、その他のメリツトは変わりありません。

ロックウール・グラスウール・セルロースファイバーによる吹込み工法と比較して比重が小さいため、天井への負担が少なくなります。

とあるくらいでしょうか。

こんな荷姿をしているようです。

吹込み工法は天井施工に適した工法です。

断熱性能の低い材料であっても、吹込み厚さを大きくすることで簡単に高い断熱性能を得ることができます。

弊社でも、天井断熱にセルロースファイバーを採用しています。

より性能の高い断熱工法は大歓迎ですが、この工法に魅力を感じることはありません。

価格の安さと比重の小ささは魅力かも知れませんが、火災に関する不安が大きいですね。

現場で発生した発泡ウレタンかすが原料の一部ということですから、スキン層がないウレタンになっている筈。

経年による性能劣化は否めないと思います。

当然、防湿シートの施工は必須だと思われますが、吸湿による加水分解も心配です。

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オーバーヒート対策

2017年10月28日 16時58分08秒 | 省エネ住宅の基本

 

地球温暖化を防ぐためにも、住宅の省エネ化を推し進めなければなりません。

高性能設備の導入も、その対策のひとつではあります。

でも私達、建築に携わるものとして一番に取り組むべき事は外皮の断熱強化と日射利用(取得および遮蔽)となります。

採風(通風)を挙げる方もいますが、1年間を通じて採りこむことの出来る風(湿度・温度とも室内空気より低い事が条件となります。)はわずかしかありません。

お住まいになる方の運用ひとつで、逆に増エネに繋がることも良く理解する必要があるでしょう。

やるのであれば、温湿度計を室外と室内に設置して、それを見比べつつ、条件に合う時だけ風を採り込むようにしましょう。

外皮の断熱強化と言えば、開口部の断熱性能・躯体の断熱性能の向上となります。

そして夏季であれば日射の侵入を防ぐ工夫をし、冬季であれば日射取得に努めます。

でも断熱性能を向上し、日射取得を行い過ぎると、冬季にも関わらず室内空間でオーバーヒートが生じることになります。

こうした上昇し過ぎた室内空気を下げるためには、窓を開け、せっかくの熱を排出しなければならないのです。

この『余分な熱』を室温の下がりやすい夜間に利用する事が出来れば・・・。

室温のオーバーヒートを解決する手段として、住宅内部の蓄熱容量を増大させる方法があります。

蓄熱材料を室内に設置する事で、冬季は日中の日射熱を蓄熱し、室温の過剰な上昇を防ぎます。

また、貯めた熱量を夜間に放出することで暖房負荷の削減も可能です。

夏季には、夜間の涼しい外気を日中まで蓄冷する効果も併せ持っています。

伝熱のタイムラグを利用することで暖房エネルギーの削減が期待でき、さらに室内の温度差を少なくし温熱環境の向上することができます。

しかし木造住宅においては、RC住宅のように躯体に蓄熱させることが難しいため、蓄熱に関する具体的な研究はされていません。

今回は、新住協技術情報『木造住宅における熱容量の住宅熱性能に及ぼす影響に関する研究』の中より、その一部をご紹介します。

シュミレーションには次のモデルプランを使っています。

住宅の方位は南向き。

南面の開口部をどの程度大きく取れるかを検討し、Ⅲ地域以南では窓面積M(立面図参照)としています。

躯体性能は以下の通り。

次世代省エネ基準・・・天井:BGW18K(205mm)/外壁:HGW16K(65mm)/基礎立上:PSF3種(50mm)/床:PSF3種(90mm)

基準より暖房エネルギー△50%・・・天井:BGW18K(205mm)/外壁:HGW16K(105mm)/基礎立上:PSF3種(50mm)/床:PSF3種(90mm)

基準より暖房エネルギー△75%・・・天井:BGW18K(300mm)/外壁:HGW16K(105+45mm)/基礎立上:PSF3種(100mm)/床:PSF3種(135mm)

また、開口部仕様は以下の通り。

次世代省エネ基準・・・南:アルミペアガラス(ハニカムスクリーン無)/東西北:アルミペアガラス

基準より暖房エネルギー△50%・・・南:アルミPVC複合ArLow-E(ハニカムスクリーン有)/東西北:アルミPVC複合ArLow-E

基準より暖房エネルギー△75%・・・南:アルミPVC複合ArLow-E(ハニカムスクリーン有)/東西北:アルミPVC複合ArLow-E

尚、ハニカムスクリーンは断熱戸として、南面の窓に夜間18時~6時まで使用している。

また熱交換換気システムは、次世代省エネ基準のみ不採用とし、その他は回収率50%のシステムを採用しているものとする。

木造住宅においては、熱容量を増大させることが困難な事は先述の通りです。

そこで今回のシュミレーションにおいては、内装材として主流である石膏ボード仕様を基準とし、漆喰やモルタル塗り等の熱容量部材を配置した時の省エネ効果を検討します。

1つの断熱仕様における以下の8つの熱容量仕様で比較し、その仕様と記号は以下の通りとなります。

さて、結果です。

Ⅳb地域(福島)における灯油消費量について比較しました。

まずは次世代省エネ基準です。

続いて削減率50%。

最後は削減率75%です。

熱容量を付加することで、ある程度の暖房エネルギーの削減は可能なようです。

また躯体と開口部の性能を高めることで、熱容量による灯油消費の削減効果は高まります。

今回は、他の地域のデーターは割愛しましたが、熱容量による省エネ効果は日射の多い地域に顕著に見られます。

断熱レベルを向上させ、さらに窓面積を拡大し、日射熱の蓄熱効果を利用すれば、日射量の多くない地域でも多少の省エネ効果は期待できそうです。

オーバーヒートについて見てみましょう。

Ⅳa(水戸)の結果となります。

次世代省エネ基準、Q1.0の順で3つのパターンを順番にご覧いただきます。

まずは3月29日(外気温:高/日射量:多)

 

続いて2月13日(外気温:低/日射量:多)

そして最後は12月20日(外気温:低/日射量:少)

外気温が高く日射量が多い日は、夕方までオーバーヒートが生じています。

断熱性能の高いQ1.0住宅においてその傾向が顕著に表れています。

熱容量を付加することで室温の変化はなだらかになり、温度差も少なくなっています。

また床断熱と基礎断熱を比較すると、基礎断熱の方が最高室温が低くなり、夜間の最低室温が高くなることもわかります。

外気温が低く日射量が多い日も、日射量が多い為オーバーヒートを起こしています。

その程度は高温・多日射ほどではありませんが、発生していることに代わりはありません。

外気温に関わらず日射量のコントロールが必要ということでしょう。

外気温が低く日射量が少ない日の場合、少ないながらも日射の影響で室温は上昇しています。

でも熱容量の大きいモデルは、住宅自体が暖まりにくくなっています。

基礎断熱モデルの方が床断熱モデルほど低下せず安定しているのも同じです。

蓄熱材料を配置することで、日中のオーバーヒートはある程度低減できることがわかりました。

環境工学による快適温度範囲は20~24℃とされていることからも、25℃以上になると窓を開けてしまう事が予想されます。

今回のシュミレーションを通じて、熱容量付加モデルは本州の都市部においては30℃を超える結果になってしまいました。

さらなる熱容量付加の増大が夜間への有効利用と言えそうです。

やっぱり、蓄熱って難しいですね。

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家庭の省エネルギーについての基礎知識

2017年10月23日 08時00分00秒 | 省エネ住宅の基本

 

凄い風ですね。

台風の影響で、今日一日は風が強いようですよ。

台風のエネルギーって凄いですよね。

台風の運動エネルギーは、水蒸気が凝結して雲粒ができる時に放出される潜熱で補われているそうです。

規模によって大きく異なりますが、平均的台風では1兆MJ(メガジュール)』とされています。

エネルギーの話をしようとすると、色々な単位が出てきますよね。

アルファベットやカタカナばかり・・・。

よく知ってる単位もあるし、初めて聞いたような単位もあります。

そんな単位を簡単に整理してみましょう。

最近、パソコン関連機器のおかげで良く耳にするのがこれでしょう。

m(メートル)やg(グラム)の前につけ、1,000倍する毎に変わります。

覚えておけば、大きな桁数の数字を把握するのに便利です。

メガ・ギガ・テラ辺りまではよく耳にしますが、ペタはほとんど耳にしません。

そして、先程登場したのがコレ!

J(ジュール)です。

ジュールという単位は全てのエネルギー量を示す単位です。

省エネルギー関係では、様々な燃料の発熱量(熱エネルギー量)として登場しています。

一方、馴染みの深いカロリー(cal)という単位は、1gの水の温度を1℃上げるのに必要な熱量を表します。

熱エネルギー量を示すジュールと、熱量を示すカロリーの換算方法は以下のようになっています。

1J≒0.239cal

1cal≒4.1868J

続いてW(ワット)です。

これも、良く耳にする単位ですよね。

1秒あたりのエネルギー量を示します。

省エネルギー関係では、1秒あたりの熱の移動量としてよく登場します。

クリックすると新しいウィンドウで開きます

例えば、住宅の断熱性能を表す熱損失係数や熱貫流率には『W/㎡・K』という単位が使われていますが、ここでのWがそれに当たります。

また電気製品には必ず表示されている『消費電力』として馴染み深い単位ですが、1秒あたりの電力消費量という正確な理解が必要です。

実際の電力消費量は、そのW数に使用時間としての秒数を掛けることでジュールという単位になります。

1W=1J/S(秒)

J=1W×1S(秒)

ワットと同じように馴染み深いのがKWh(キロワット時)ではないでしょうか?

電力消費量の単位で、1秒間の電力消費量が1kwである電気製品を1h(時間)使った時の電力消費量を表しています。

ここで少し混乱するのは、電力消費量が先程挙げたJという単位とKWhという2つの単位があることです。

この混乱は、次のような計算例を理解すれば解決するでしょう。

計算例/150Wの電気製品を5時間15分使用した場合の電力消費量

①Jを使って計算

5時間15分=3600秒×5時間+60秒×15分=18900秒

これに150Wを掛けると電力消費量になります。

150W×18900秒=2835000J=2.835MJ

②KWhを使って計算

150W=0.15kw

5時間15分=5.25h

電力消費量は

0.15kw×5.25h=0.7875kwh

となります。

KWhとJの換算方法は以下の通りです。

1kwh=3.6MJ

1MJ=0.278KWh

よって

0.7875KWh×3.6MJ=2.835MJ

と、①②とも同じ結果になりました。

では、先程の台風のエネルギーを換算してみましょう。

平均的な台風のエネルギー=1兆MJ=23,900,000,000kcal

チョコチップクッキー1gあたりのエネルギーは5kcalなので、4780t分のカロリーに当たります。全然ピンと来ませんね。

1兆MJ=27,800,000,000,000kwh

1kwhあたり26円で計算すれば、722,800,000,000,000円(桁が大き過ぎて計算間違っているかも・・・。)の電気代。

凄すぎて、もっとピンと来ません。

1兆MJ=1兆W×1秒ですから1400Wの電気ストーブ×1984台を1時間つけた時の消費量と同じです。

これなら、なんとなく理解できますね。

やっぱり、台風って凄いエネルギーなんですね。

これをエネルギーとして活かせればいいのに・・・。

朝からバカな話で申し訳ありませんでした。

台風の影響、たいした事ないといいですね。

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スキン層のはなし

2017年10月19日 15時57分04秒 | 省エネ住宅の基本

 

以前に書いたブログを少し引用します。

既に読んで戴いた方は、途中を飛ばしてください。

『NEDO(独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)』の『断熱材の長期断熱性能評価に関する標準化調査成果報告書』の中にある『経年劣化を加味した熱伝導率算出のための補正係数』には、こんな事が書かれています。

簡単に書きますね。

以下に示す断熱材の場合、断熱性能の経年劣化が想定されるため、示される係数或いはISO11561規定により求められた正規化熱抵抗を用いて熱伝導率の計算を行うこと。

ビーズ法ポリスチレンフォーム・・・0.98

押出法ポリスチレンフォーム・・・0.88

硬質ウレタンフォーム・・・0.81

吹付硬質ウレタンフォーム(現場発泡)・・・0.75

フェノールフォーム・・・0.92

ポリエチレンフォーム・・・0.99

つまり「ポリエチレンフォームは経年劣化で断熱性能が1%しか低下しないけど、硬質ウレタンフォームは19%も低下するから、予め補正して計算してね。」ということなんです。

これって『ネオマフォーム』がカタログで説明している『ガスの置換』の事ですよね。

以下、ネオマフォームのページからの抜粋です。

ネオマフォームの気泡は小さいだけでなく、極めて穴の小さい膜による気泡が1つ1つ独立して構成されています。(独立気泡率 94~95%)

また、素材のフェノール樹脂による膜は、中に閉じ込められた発泡ガスが抜けにくく、同時に外からの空気の侵入も少ないので、 長期間断熱性能を維持できます。

独立気泡膜写真(当社撮影)

ネオマフォームの気泡膜

従来技術品の気泡膜

空気と気泡内の発泡ガスの置換イメージ図

ネオマフォーム

ガスバリア性の高い気泡膜
=経年劣化が小さい 空気 発泡ガス

ガスバリア性の高い気泡膜

ガスバリア性の低い気泡膜
=経年劣化が大きい 空気 発泡ガス

ちなみにネオマフォームはフェノールフォームなので、先述の補正値を見ると8%ほど劣化することになります。

また同じポリスチレンフォームでも、製法によって経年劣化が10%も違うこともわかります。

この話、『50mm厚断熱材の25年後の熱抵抗』なんだそうです。

よくよくNEDOの文章を見ると、『スキン層の有無によるガスの置換が問題』と書かれていました。

スキン層とは発泡プラスチック成型する際に発生する、部材表面密度の高い層の事を指します。

食パンを型に入れ焼き上げた時をイメージしてください。

表面の6面に茶色くて硬い部分があります。

スライスした際に『パンの耳』と呼ばれる部分です。

白い部分と比べると、詰まっていて穴も少なくなっていますよね。

発泡プラスチック系断熱材も同じです。

スキン層は詰まっていて、穴が少ない。

だから、これがあるかどうかで透湿性やガスの置換性が異なる訳です。

先程のポリスチレンフォームの例を見れば納得です。

ほぼ同じ原材料で作っても、ビーズ法は金型による成形品の為スキン層が多く、経年劣化が少ない。

でも、ブロックをカットしてボード状にする押出法はスキン層が少ないため経年劣化が多くなる。

一般的に販売されているボード状の断熱材は、スキン層をカットして形を整えています。

食パンで言えばサンドイッチ用の耳なしスライスパン状態であったり、耳付きパンであったり・・・。

製造方法により、裏表にのみスキン層があり、その他4面にスキン層が無い物。

6面全てにスキン層がある物などがあります。

FPパネルは木枠を組み、表面にクラフト紙を張りつけ、その中にウレタンフォームを充填します。

その際に25トンの荷重を掛け、内部の発泡を均一になるよう管理されています。

スキン層は木枠もしくはクラフト紙の中に存在します。

つまり6面全てに存在する訳です。

また組立図に基ずく完全注文生産ですから、原則として無加工の状態で取り付けられます。

つまり切断面がありません。

そして発泡プラスチック系断熱材で重要なのが、『スキン層』があるかどうかなんです。

以前に築17年超のFPの家を解体した事があったそうです。

その時の断熱材を持ち帰り、物性測定を行った結果『新築時と変わらない』ことが確認されました。

まさに『論より証拠』ですよね。

このパネルがあと8年で(25年経過したら)急激に劣化するとも思えません。

これが、NEDOの調査では硬質ウレタンフォームは経年劣化していたのに、FPパネルは経年劣化しない理由だと思います。

6面全てにスキン層がある硬質ウレタンフォームなんて、決して一般的ではないですからね。

ちなみにFPパネルに似たようなパネルがあります。

そう、『リクシルのスーパーウォール』です。

でも、あちらは表面および側面にのみスキン層を持ち、小口2面にはスキン層がないパネルです。

ですから、比較すると断熱性能・遮湿性能の経年劣化を起こしやすパネルとなります。

ちなみにこのパネルの熱伝導率は0.026W/m・K、FPパネルの場合は0.024W/m・K(プラチナ仕様であれば0.020W/m・K)となっています。

両者を『熱抵抗』で比較してみます。

厚さ105mmのFPパネルを基準とし、同じ断熱性能とした場合のそれぞれの厚さで示してみましょう。

FPパネルの熱抵抗=0.105m÷0.024W/m・K=4.375

スーパーウォールパネル熱抵抗を4.375にするには、114mmの厚さが必要となります。

またプラチナFPパネルであれば、87mmの厚さで事足ります。

でも、これは初期性能の話。

25年後の性能はどうなるでしょう。

FPパネルは経年劣化しないことがわかっています。

でも、スーパーウォールはどうでしょうか?

19%劣化するとしたら、その性能は0.030W/m・Kとなります。

なんだ、現場発泡ウレタンと変わらないじゃん。

FPパネルと同等の性能を得ようとすれば、131mmの厚さが必要となります。

経年劣化って、怖いですね。

でも、経年劣化の割合が現場発泡ウレタンよりはマシですよね。

次の写真を見てください。

この写真は、現場発泡ウレタンの施工後に撮影したもの。

茶色が間柱(躯体)で、クリーム色が断熱材です。

平らな部分の断熱材は、発泡後躯体よりも出っ張った部分を切削しています。

そうしないと、石膏ボードが張れませんからね・・・。

この部分には、スキン層がありません。

この写真を見ると、中央の間柱を挟み左側の断熱材はほぼスキン層が無く、右側の断熱材は半分位スキン層が残っています。

どちらが良いのでしょうか?

断熱性能は、断熱材の熱伝導率と厚さによって変わります。

つまり性能の高い断熱材をより厚く施工した方が良い訳です。

同じ断熱材を使っている訳ですから、初期性能であれば左側の方が良くなるはず・・・。

だから写真のような施工が良いことになります。

でも現場発泡ウレタンは経年劣化で75%まで性能が落ち込むようですから、もしかしたら右側の方が最終的には良くなるかもしれませんね。

スキン層が無いから、きちんと防湿層を施工しなければ水蒸気を透過して壁内結露や加水分解を起こすかも・・・。

発泡プラスチック系断熱材を選ぶ時には、経年劣化も考えて選びましょう。

と言う話でした。

そうそう、最近弊社事務所の近くでビッグフレーム工法の家が建てられています。

間近で見るのは初めてです。

おもしろい工法ですよね。

金物と集成材を組み合わせているのが特徴のようですね。

筋違の代わりに巾の広い梁を柱の代わりに使っています。

通勤途中に何気なく現場を見ていて赤丸の中の金物が気になりました。

金物が熱橋にならないのかな?

断面構成を見ると、充填断熱工法のようです。

断熱材は高性能グラスウールでしょうか?

繊維系断熱材ですから、防風層が断熱材の外側に必要です。

合板を採用せず、きづれパネルを採用しているので、わざわざシートを貼っているようですね。

このシートの外側は、外気となります。

また断熱材の内側には、そのまま石膏ボードを貼るようです。

防湿・気密シートの施工の有無はわかりません。

もっとも、気密性能が高いという話は聞いたことありませんけど・・・。

イラストにある青い矢印のように冷たい風が流れ、金物が外気で冷やされたら、そのまま伝わりそうですよね。

現場を見ていると、金物の上に白いキャップのようなものを被せていました。

樹脂製でしょうか。でも、余りにも薄すぎる・・・。

多分部材同志の厚さを揃えるのが目的ではないかと・・・。

熱橋防止上意味はないような・・・。

そもそも、柱や梁自体が熱橋です。

天然木材の熱伝導率は0.12W/m・K程度。

FPパネルと同程度にする為の必要厚さは52.5cmとなります。

鉄やコンクリートよりはだいぶマシだけど、やっぱり寒いですよね。

付加断熱をしなければ、解決しないとは言え、その柱の巾が一般的な住宅よりも相当広いとしたら問題かも・・・。

熱橋が多くて、気密性能が低く隙間風がピューピュー。

壁内結露が起きやすい構造では?

躯体が腐っていたら大変です。

経年耐震強度なんて目安はありません。


完成したら、サーモカメラで見たいですね。

でも、無理だろうなー・・・。

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残念なお知らせ

2017年10月14日 08時00分00秒 | 省エネ住宅の基本

昨日、FPコーポレーションの取締役技術開発部長が弊社を訪ねてくれました。

以前に依頼していた『11年前のFP壁パネル』の物性試験の結果を持って来てくれたんです。

でも、結果は測定不能でした。

依頼時にも、言われていたんですよね。

試験体のサイズが規定寸法に足りていないため、測定出来ないかもしれない。

色々と工夫をしてくれたようですが、やはり測定できなかったとの事。

非常に残念です。

また機会があればチャレンジしたいと思います。

でも、色々な話を聞く事が出来ました。

弊社事務所から近くの居酒屋に会場を移し、遅くまで喧々諤々。楽しく過ごす事が出来ました。

ありがとうございました。

弊社が採用しているFPパネルは木枠付硬質ウレタンフォームです。

発泡プラスチック系断熱材(以下、発プラ)に分類されています。

一般的な硬質ウレタンフォームと製法自体は変わりありません。

でも、木枠と表面のクラフト紙の内側『6面』全てにスキン層が存在する稀有な断熱パネルです。

一般に流通しているボード状の断熱材は大きな板を製造し、これを決まった大きさにカットしています。

だから小口4面にスキン層がありません

ちなみに、似たような断熱パネル『リクシル・スーパーウォール』の場合、パネルの上部および下部に木枠がついておらずスキン層がありません

この違いが大きいんですよね。

発プラメーカーが行う物性試験は、硬質ウレタンのスキン層をなくした状態で行うケースが多いように思います。

なんか悪意を感じちゃうんですよね。

スキン層の有無は、経年による断熱性の低下や透湿性に大きく影響します。

ですから切断面を持つ発プラ系断熱材は、経年による断熱性能の低下が起こりますし、水槽につければ水を含んでしまいます。

でも、スキン層を保っているFPパネルはこうした事が起きにくくなっている訳です。

その証拠が17年前に建てられたモデルハウスを解体した時に採取したFPパネルの物性試験データーです。

熱貫流率は新品時と全く変わっておらず、断熱材内の湿度も適正でした。

木枠との接着力の低下も見られず、収縮もありません。

こんなデーターを弊社も欲しくてお願いした『今回の試み』は成功しませんでした。

でも、技術畑の代表者にスキン層の大切さを聞けたのは大収穫でした。

FPパネルの良い所は、6面全てにスキン層を持つ硬質ウレタンフォームである事。

よって巷で発売されている硬質ウレタンボードとは似て非なるものとなります。

もちろん、現場発泡ウレタンとも違います。

時間が経てば経つほど性能が下がる『その他大勢』とは違い、性能が変わりません。

住宅の断熱・気密性能は新築時がmaxで、その性能はどんどん低下します。

だから両者の性能差は経年により大きくなる訳です。

素晴らしい断熱パネルですよね。

しかも自己接着性のお蔭で木枠とウレタンがガッチリくっ付いていて、木枠部分を構造躯体にしっかりと留め付ければ、耐力壁にもなります。

ウレタンのお蔭で制振効果もあるそうですよ。

木枠を躯体に木ネジで留めておけば、リフォームの際に再利用することも可能です。

もしかしたら、建替え時に再利用する事が可能かも・・・。

発プラ系断熱材は、製造時のエネルギーが大きいため環境性能が悪いと言われています。

でも、再利用が出来ればむしろ環境性能高いですよね。


お話する事は出来ませんが、FPパネルに関する今後の方向性を聴くことが出来たのも大収穫だと思います。

お話できる日が早く来るといいなぁー。

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夏型結露

2017年10月12日 16時52分29秒 | 省エネ住宅の基本

仙台でお話した中に『夏型結露』に関するものがありました。

さらっとしか説明していません。

こんなこともあるんですよー。

だからご注意ください。

程度の内容です。

趣旨としては、繊維系断熱材には防湿シートの施工は絶対必要です。

でも、その防湿シートが夏型結露を生む原因になることを理解してください。

というものでした。

夏型結露って、なんだかよくわからないですよね。

もう少し、詳しい説明が欲しいという方がいましたので『デュポン タイベックスマート』のパンフレットの中身を抜粋して説明に変えさせていただきます。

『ベーパーバリア』という言葉をご存知でしょうか?

防湿・気密シートの事を言います。

これからの高気密・高断熱住宅には、たとえ温暖地であってもベーパーバリアの施工は必須となります。

でも、一般的な防湿・気密シートでは『夏型結露』の心配があるそうです。

木材の初期含水率が高ければ、夏場にムレてカビの発生や木材腐朽菌が繁殖することもあるようですよ。

こうなると躯体の耐久性を低下させ、住む人の健康を蝕むことになりかねません。

そもそも夏型結露やカビの発生の原因は

①室内外の水蒸気移動(温度勾配といいます。)

②温度上昇による構造材の蒸し返し

と言われています。

夏は温度勾配によって、壁の中の湿気は室内側に移動する傾向にあります。

一般的な気密・防湿シート(PEシート)が断熱材の内側に施工されている場合は、断熱材とPEシートの間の湿度が極めて高くなる恐れがあります。

とりわけ新築直後は、構造体や基礎コンクリートから放出される湿気が多く、壁体内の湿度は高くなりがち。

リスクが更に高まることになります。

通気層を伴わない壁体や屋根断熱構造であれば、なおの事、初期含水を放出することが出来ず通常のPEシートでは湿気を封じ込めてしまいます。

可変透湿シートのひとつであるタイベックスマートは、空気中の水分が少ない冬季は湿気を通さず、空気中の水分が多い夏季は湿気を通します。

上図は冬季のイメージ。

室内の湿気をしっかりとブロックし、壁体内結露を防ぎます。

そして、夏季のイメージです。

気密性能は確保しつつ、壁内にこもった湿気を室内に通します。

よって壁内結露は発生しません。

1年中を通して壁内結露を抑制し、壁体内の乾燥を促すのに、気密性能を損なうことがないなんて、なんて素晴らしいシートなんでしょう。

これも、水蒸気分子の大きさが空気分子よりも小さいからなんです。

湿度条件に応じて変化する特殊樹脂をコーティングしたタイベックスマートは、透湿抵抗を変化させることで、湿気の出入りを調整することが可能です。


当日さらっと説明した『WUFI』によるシュミレーションによれば、PEシートを断熱材の内側に施工した場合とタイベック・スマートを施工した場合の違いは明確です。

オレンジがPEシート、青がタイベックスマートです。

オレンジの方は湿度が高く結露リスクが高いことを示していますが、青の方はそれほど高くありません。

尚、シュミレーション条件は以下の通り。

Ⅳ地域仕様

 外装材:12mm

 通気層:20mm

 タイベックシート:0.1mm

 外壁合板:12mm(初期含水75㎏/㎡)

 断熱材:高性能グラスウール16K(t:90mm)

 PEシートもしくはタイベックスマート

 石膏ボード

気候は神戸市365日24時間の気象データーを利用

室内環境

 気温:22℃±4℃

 湿度:60%±10%

期間は2012年6月24日から3年間

測定部位は気密シートと断熱材の間

旭・デュポン フラッシュスパン プロダクツ株式会社調べ

もちろんPEシートと同様に、繊維系断熱材を隙間風から守り、暖房効果を高めることは言うまでもありません。

こうした施工をしなければならないなんて、繊維系断熱材って色々と難しいですよね。

世の施工者の皆様は、本当にこんな面倒でお金のかかることをやっているのでしょうか?

やっていないとしたら・・・。

怖くて書けません。

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気密と防湿

2017年10月11日 07時39分23秒 | 省エネ住宅の基本
今日はアセットフォーの定休日。
祝日明けの昨日は、普通に仕事をしていましたから飛び石連休となります。

何も休みの日に難しい話をしなくても良いじゃん!
と言う人も大勢いるとは思いますが、ソコはソレ。
今回は気密と防湿についての話です。
住まいの気密化には4つの効果があるそうです。
それを示したのが上図です。
住まいにおける気密とは、不必要な隙間を無くすこと。
必要な隙間とは、換気システムの吸排気口やエアコンのドレンホース穴などを言います。
窓だって開ければ隙間になります。
つまり開けたい時に開けられる穴と違い、ずーっと閉めておきたい穴を単に隙間と言う訳です。
隙間から自然に漏れることを漏気なんて言います。
要するに気密化とは、無駄な漏気を無くすことという訳です。

効果その1
漏気による熱負荷を削減できる。
わかりやすい効果ですね。
室内空気を暖めようとしているのに、隙間から暖かい空気が漏れてしまい、ずーっと暖め続けないと暖かくならない。
こんな事にならないようにするには、気密化を図るしかありません。

効果その2
断熱材の断熱効果を補完する。
断熱材は自体に含まれる動かない空気により保温(断熱)することができます。
だから、断熱材の中を空気が動いては効果が下がってしまいます。
 
暖められた空気は軽くなり、上の方にある隙間から外に逃げてしまいます。
そうすると、下の方の空気は薄くなり(気圧が下がり)隙間から冷たい空気を引込みます。
この時、断熱材内部の熱も上から逃げてしまうため、断熱材の保温効果は期待できません。

効果その3は飛び越します。

そして、効果その4です。
計画換気の前提条件の1つです。
計画換気は、新鮮空気の入口と汚染空気の出口を明確にし、家中の空気を2時間に1回の割合で外気と入れ替えるのが目的です。
ストローを使ってジュースを飲む時をイメージしてください。
新鮮空気がジュースです。
あなたが換気システム、そしてストローがダクトもしくは家自体となります。
ストローの入口がジュースに届いていれば、普通はストローを吸えばジュースは口の中に入ってきます。
でもストローに穴が開いていれば、そこから空気が入ってしまいジュースは口の中に入ってきません。
これと同じように、隙間の多い家では、いくら排気を行っても隙間から空気が入ってしまい、期待された換気き行われません。
一定量の空気を確保する事は可能です。
でも、その空気が新鮮かどうか、汚染されていないかどうかはわかりません。
また、入口と出口が近くにあり、その付近の空気だけが入れ替わるばかりで、空気が淀んでいる部屋もあるでしょう。
空気の入替えが多い部屋では、室温は下がってしまいます。
そして、入替えの無い部屋の湿度やCO2濃度は上がってしまいます。
こうした事がないようにする為にも、気密化は必要なんです。
そのために必要な気密性能を表す値を『C値(隙間相当面積)』と言い、㎠/㎡という単位で示します。
「この建物のC値は1.0㎠/㎡です。」という具合です。
換気システムが正常に稼働するためには、C値1.0㎠/㎡以下の気密性能が必要と言われています。

そして、先程飛ばした効果その3について書きたいと思います。
繊維系断熱材では防湿も兼ねる。
この部分は、一部を除く発泡プラスチック系断熱材には該当しません。
グラスウール・ロックウール・セルロースファイバー・ウッドファイバー等の繊維系断熱材を採用する場合は注意が必要です。
防湿とは、水蒸気(湿気)を避けること。
なぜなら、これらの断熱材は湿気を含むと断熱性が大きく低下するからです。
湿気は、湿度の高い所から低い所に移動する性質があります。
冬であれば、高湿の室内から低湿の断熱材を目掛けて壁や床・天井の隙間から侵入します。
断熱材の役目は、室内温度と室外温度の影響を抑えることですから、当然内外で温度差がある訳です。
ここに湿気が侵入したら、どうなるでしょうか?

図のように、侵入した湿気は断熱材と外壁合板の間で結露し、断熱材を濡らしてしまいます。
そして断熱材の断熱性能は下がり、ますます結露は増えていきます。
こうして、内部結露は木材腐朽菌やシロアリの繁殖を助長し、建物の耐久性を短くするのです。
こうした事を防ぐためには、気密性能を高めるしかありません。
気密性能が保たれているかどうかを確認する方法があります。
それが気密性能測定です。
建物の隙間の合計面積を測る事が出来ます。
こうして求められた隙間の合計面積を延べ床面積で割ればC値を求めることが出来ます。
C値が小さければ小さいほど、気密性能は高くなり、防湿性能も高くなる訳です。
本当にそうでしょうか?
ご存知ですか?
水蒸気の大きさって、空気よりも小さいんです。
気密施工の対象は空気です。
つまり、酸素や二酸化炭素そして窒素などです。
だから水蒸気が抜けられる穴が開いていても、空気が抜けられない穴であれば気密性は問題ない事になります。
つまり必ずしも『気密性=防湿性』ではないということです。
気密性の高い建物の防湿性は必然的に高くなりますが、安心できる訳ではない。
その事を覚えておくと良いでしょう。
例えば、壁の石膏ボードと天井の石膏ボードの突付部分に隙間が空いていても、その上に天井廻縁を取付けてしまえば気密性は高くなります。
でも防湿性はそれほど高くなりません。
ビニールクロスも同様です。
気密性の向上には寄与するけど、防湿性はそれほど寄与しません。
どちらも経年により、益々防湿性が悪くなります。
防湿の為に断熱材の内側に貼られた防湿フィルムの留め付部分が、地震の揺れで破れてしまうことだってあります。
でもビニールクロスが貼られていれば、気密性能が極端に低下する訳でもありません。
気密と防湿は近いけど遠い関係にあるんです。
だから、なるべく湿気に強い断熱材を使うことをお勧めしています。
先程、一部を除く発泡プラスチック系断熱材は防湿層が不要という話をしました。
一部とは、フェノールフォームそして現場発泡ウレタンです。
これらの断熱材は透湿抵抗が低いので、原則断熱材の内側に防湿施工が必要です。
なんだか、重い内容になってしまいました。
今日は、これで終わりにしたいと思います。

 

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暖かい家

2017年10月10日 15時31分39秒 | 省エネ住宅の基本

明日、FPの家東日本のオーナー会議にて弊社の取組みについて1時間ほどのお話をさせていただく事になりました。

ここ数日、仕事の合間をみて、その為のデーターをまとめていました。

ブログやプレゼン用のパワポデーターを眺めながら、改めて色々と感じることがありました。

ちょっとだけ、書かせていただきます。

暖かい家(断熱・気密性能の高い家)の話をする時、必ずと言っていいほど話題に上るのが兼好法師(吉田兼好)の徒然草でしょう。

家のつくりやうは

夏をもってむねとすべし

冬はいかなる所にも住まる

暑きころわろき住居は

耐へがたきことなり

(吉田兼好法師/徒然草第55段)

この文章です。

『夏旨』なんて略したりする人もいます。

その昔、兼好法師という人が

「家は夏快適なように作ろうよ、冬は寒くたって耐えられるけど、夏暑いのは耐えられないでしょ。」

と言ったから、『高断熱・高気密の家』なんてダメだよ。

と言う訳です。

だから中断熱・中気密がいいとか、高断熱は良いけど気密はない方がいいと・・・。

でも最近では、『寒い家は健康を害する』という事が色々な所で聞かれるようになりました。

例えばコレ!

イギリス保健省による2010年の年次報告書をイラスト化したものとなります。

これによれば、家中の温度は『最低18℃』『出来れば21℃』を維持する必要がある訳です。

暖房設備をいくら使っても構いません。

むしろ、電気代や燃料費が高いからと言って暖房温度を下げることを禁止していることになります。

はっきりと『寒い家は健康を蝕む』と書いてある事が、当時の私には衝撃的でした。

こんなデーターもありましたね。

寒い家から高断熱住宅に引っ越した人の健康改善効果を示したものです。

入居者に対するヒアリングを行ったデーターとなります。

効果のほどは大小さまざまですが、押しなべて改善効果が上がっています。

でも、医師や医療従事者による調査ではないため、信憑性に欠けるという意見もありました。

そして、現在医療従事者と研究者そして建築業者がタッグを組んで実証を行っているのがスマートウェルネス事業です。

早く調査結果が出るといいですね。

 こちらのデーターを見たら、先述の異議を唱えた方々もぐうの音も出ない筈。

とある施設における要介護者の人数を調査した結果となります。

脱衣所の平均室温を12.4℃と14.6℃にそれぞれ設定し、居住者の要介護でない人の割合を比較すると、健康寿命に4歳も開きがあることがわかったんです。

調べれば調べるほど、こうしたデーターは出てきます。

やはり『寒い家は健康に悪い』というのは真実ではないでしょうか。

それでも厚生労働省の方々は、「まだわからない。そうとは限らない。」と言葉を濁してしまいます。

だから、スマートウェルネス事業の結果を待てと・・・。

そんな事言ってたら、あと何年も待たなければならないじゃん!

ひと昔前のシックハウスの時と同じです。

待っている間に被害者が増えていきます。


でも最近は、少しづつ雰囲気が違ってきたように感じます。

天下の文春が記事を書いてくれました。

ズバリ『暖かい家は寿命を延ばす』

NHKの人気番組やテレビ朝日でも、取り上げられています。

暖かい家は健康に良い。

そして、省エネ・省CO2で環境破壊を防止することができます。

だから、暖かい家(高断熱・高気密住宅)を建てましょう。

それが無理なら、暖かい家にリフォームしましょう。

極め付けはこのポスターだと思います。

断熱・省エネリフォームに壇蜜さんを起用しています。

大切なのは熱と気です。

だから壇蜜(暖・密)さんを起用したそうです。

消費者に対するイメージも良い方なんだそうです。

しょうもないオヤジギャグですが、良いと思います。

これを機に、暖かい家へのシフトチェンジに勢いがつくことを願います。

私達建築業界がいくら言っても、商売のネタくらいにしか思わない方々がいるのは残念なことです。

でも、これも私達が戦後行ってきたツケを払わされているだけの事。

時間がかかったとしても、信じてもらえるようにならなければと思います。

あとは、言ったもの勝ちが巾を効かせる体制をどうにかしないとなりませんね。

暖かい家と言われて買ったのに、それほど暖かくない家がたくさんあると聞きます。

それはそうだよ。

だって気密のない高断熱住宅なんて、絶対暖かいはずないもん。

断熱材って、厚かったり、性能の高いものを入れれば良い訳ではありません。

正しい施工方法をていねいに実践しなければ、ちっとも暖かくなりません。

こんな住宅が瑕疵(欠陥)として裁かれない法制度はおかしいと思います。

この問題も徐々に解決することでしょう。

なによりも、皆さんが暖かい家を知ることだと思います。

高性能設備をたくさん使った暖かい家ではありません。

家自体の性能で暖かい家です。

お近くの見学会に参加してください。

そして、暖かさを実感しましょう。

光熱費を気にするのは、その後の事。

だって寒い家に住んでいたら、医療費ばかりか介護費用も余計にかかってしまいます。

そのうち寒い家に住んでいる人は、健康保険や生命保険の掛け金が高くなるなんて日が来ると思いすよ。

寒い家は人権侵害に通じます。

人権侵害は犯罪です。

そう思いませんか?

兼好法師の言うことが健康防止になるなんてシャレになりません・・・。

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CO2排出量

2017年10月10日 08時00分00秒 | 省エネ住宅の基本

弊社でも、東日本大震災以前に積極的に勧めていたのが『オール電化住宅』。

ガスや灯油等を使わず、全てを電気で賄うため、発生する水蒸気量を抑えることで結露を防いだり、室内空気の汚染低減も可能。

深夜電気を利用することでお財布にもやさしいというのが売りでした。

弊社の場合はエコキュートを採用していましたが、中には電気温水器を採用している工務店もあったようですね。

エアコンではなく、蓄熱暖房も採用するケースが多かったようです。

深夜電気のお蔭で支払う光熱費は少なくてすみましたが、そもそも電気を熱に変えるのは、それほど効率の良い方法ではありません。

当然電気の使用量は増えますし、CO2の発生量も相当なものになります。

最近は、これらの工務店も電気温水器をエコキュートに切り替えているようですね。

エコキュートは、空気の熱でお湯を暖めるため(ヒートポンプを利用するため)電気温水器に比べて消費電力および発生するCO2が少ないのが特長です。

こうした建物を『新オール電化住宅』と呼ぶそうですよ。

弊社の建物がこれに当たります。

上のグラフは、札幌と東京(練馬)のCO2発生量を比較したもの。

次世代省エネ基準住宅(現行基準の家相当)と新住協の提唱する『Q1.0住宅』の違いがわかります。

以下、Q1.0住宅を説明した新住協/鎌田紀彦氏の記事をそのまま引用します。

北海道の高断熱住宅の標準となる北方型住宅(次世代省エネ基準を満たす住宅でQ値が1.6W/㎡以下)は、北海道の一般的な、ストーブで部分暖房をする住宅に比べ、約2/3の灯油消費で全室暖房が可能になります。

本州の次世代省エネ住宅が、一般住宅に比べて、全室暖房をすると2倍の暖房エネルギーを消費するのに対し、はるかに厳しい基準です。

この、北海道の高断熱住宅の暖房エネルギーを、さらに半分以下にしようとすると、地域によって差はありますが、おおむねQ値=1.0前後になることから、Q1.0(キューワン)住宅と名づけました。

そして、こうした住宅を北海道に普及させようと、NPO法人 新木造住宅技術研究協議会(新住協)の会員と技術開発を行いながら、住宅をつくりはじめています。(図1参照)

 

図1


話を元に戻しましょう。

次世代基準住宅の場合はオール電化が最も多くのCO2を排出し、新オール電化が最もCO2を排出しません。

また、その違いも大きくなっています。

でもQ1.0住宅の場合は、新オール電化が一番であることに変わりは無いものの、他との差はそれほどありません。

新オール電化で調理消費が大きくなっているのは、IHクッキングヒーターの影響です。

2次エネルギー消費で比較すると優位なIHヒーターですが、1次エネルギー消費やCO2排出量では不利になってしまいます。

沸騰するまでの時間が短く、煮炊き時の水蒸気量・CO2発生量も減り、煮炊きによる室内汚れも驚異的に少なくなる。

夢のような加熱調理機ではありますが、省CO2ではないようです。

弊社の建てる家のQ値は1.6~1.9W/㎡・Kですから、残念ながらQ1.0住宅には該当しません。

ですから、上のグラフよりもCO2の排出量は多くなります。

地球温暖化を抑制するために、もっとCO2の排出量を減らさなければ・・・。

給湯による消費エネルギーおよびCO2排出量は馬鹿になりません。

最近はエコキュートの採用が減っていますが、これを機に採用を促していきたいと思います。

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繊維系断熱材と防湿層

2017年10月01日 08時00分00秒 | 省エネ住宅の基本

繊維系断熱材を採用する際には、断熱材の『防露性』を確保するために室内側に『防湿層』が室外側に『透湿・防水・防風層』を設けることが必要です。

防湿層は以下の②以上の性能を求められているため、選定に当たっては注意が必要となります。

①透湿抵抗:60㎡・hmmHg/gもしくは0.029㎡・s・Pa/ng 防湿フィルムの材厚15㎛以上の物

②透湿抵抗:170㎡・hmmHg/gもしくは0.082㎡・s・Pa/ng 防湿フィルムの材厚50㎛以上の物(JAS A6930に規定するA種と同等以上の透湿抵抗を有する物)

③透湿抵抗:300㎡・hmmHg/gもしくは0.144㎡・s・Pa/ng 防湿フィルムの材厚100㎛以上の物(JAS A6930に規定するB種と同等以上の透湿抵抗を有する物)

本来であれば、別張りシートと呼ばれる製品を断熱材の内側に切れ目なく連続させて張るのが基本です。

また、防湿フィルムの継手は石膏ボードもしくは乾燥木材で押えなければなりません。

でも関東近県においては、下図のような付属防湿フィルム付断熱材(耳付き)を使うのが一般的。

先述の②に該当するため、施工マニュアルに従った施工をすれば問題ないそうです。

ていねいな施工をしないと、半分の性能も出ない場合があります。

安価な分、施工に配慮が必要な断熱材と言えるでしょう。

図面下側(耳がついている側)が室内側になります。

室内側のフィルムで、断熱材への水蒸気の侵入を防ぎます。

そして反対側のフィルムには穴が開いています。

フィルムを透過した水蒸気を速やかに排出するためのものとなります。

ですから。裏表を間違えてはいけません。

繊維系断熱材は安価ですが、それほど断熱性能の高くありません。

必要性能を確保するためには、重ねて施工し厚みを増す必要があります。

例えば天井です。

上図のように、2枚重ねることが多いようですね。

施工の際には、注意が必要です。

上側の断熱材の防湿フィルムは、剥がすか穴を開けて水蒸気が通るようにしないといけないんです。

そうしないと、下側の断熱材に侵入した水蒸気が上側の防湿フィルムで結露することに・・・。

でも、こんな施工見たことありません。

上の断熱材と下の断熱材の方向を直交させるように施工することも大切です。

 施工する大工さんや、それを管理する現場監督の知識・技術も大切です。

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窓の断熱

2017年09月29日 08時00分00秒 | 省エネ住宅の基本

断熱境界を構成する断熱材部分(躯体)と開口部から熱は逃げます。

平成4年基準の家では一般的に半分が開口部から逃げると言われています。

最近は開口部も性能が向上してきました。

ガラスも単板はほとんどなくなり、複層ガラスやLow-E複層ガラスが主流となっています。

窓の性能はガラス+フレームで決まります。

 

アルミの熱伝導率は200.00W/m・K

 

PVC(塩化ビニル)の熱伝導率は0.17W/m・K

 

天然木材の熱伝導率は0.12W/m・K

最近のフレーム素材はアルミから、樹脂や木材製にシフトチェンジしているようですね。

それでも、まだまだ壁の断熱性能には及びません。

ガラスの断熱性能を一般的に用いられているグラスウール16Kの厚さで示した図を見てみましょう。

断熱材の熱貫流率と厚さで求められるU値を元に比較しています。

U値は小さい程、熱が逃げにくくなります。

まずはアルミ窓にLow-E複層ガラスを入れた場合です。

グラスウールの厚さはわずか7mmにしかなりません。

続いてアルミと樹脂の複合窓にLow-E複層ガラスを入れた場合です。

 

グラスウールの厚さはわずか15mmになりました。

フレームを樹脂に変えると、30mmになります。

さらにガラスをトリプルガラスに変えると、55mm。

まだまだです。

国内発の5層ガラス&樹脂サッシでさえ、まだまだ壁レベルの断熱性能におよびません。

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