バスケットの日本一を決める第84回天皇杯・第75回皇后杯全日本総合選手権大会(以下オールジャパン)が1日、東京体育館などで開幕した。同大会が元日開幕となって2年目。「一年の計は元旦にあり」というが、男女1回戦で早速登場した高校・大学・社会人・JBL2の各チームは、“バスケット始め”となるこの日、どんな収穫と課題を得たのか、追ってみた。
■社会人1位の意地を見せた横河電機

2年連続出場の新潟教員。「新シーズンこそは40分間走り切れるようになりたい」(柏木茂之ヘッドコーチ)
社会人チーム同士の顔合わせとなった男子1回戦の横河電機−新潟教員。社会人1位で大会に乗り込んだ横河電機は、今季、関東実業団1部リーグで4年連続全勝優勝(優勝は5年連続)、全日本実業団選手権と全日本社会人選手権も優勝という輝かしい成績を誇る。
一方の新潟教員は、北信越代表として2年連続出場となったが、今秋に地元・新潟で開催される国体の強化メンバーも名を連ね、持ち味の走るスタイルで食らい付いていく。
前半は新潟教員の粘りもあり、横河電気が3点のリードで終える。「チームとしては初出場なので、緊張して疲れるのが早かったです」と司令塔・神埼健は初舞台に臨む難しさを口にした。
しかし後半、守ってはゾーン、攻めては3点シュートとエンジンがかかり、最終的には85−67と社会人1位の面目を保った。
これで、2回戦は学生1位の慶應大との対戦となった。その慶應大は、07年に竹内公輔(現アイシン=JBL)らを擁し、JBLの日立を破る快感を味わっている。チームのエースである3年生の小林大祐は、「またJBLチームに勝ちたい」と意気込んでいる。
だが、横河電機も「ポイントはディフェンス。社会人らしく頭を使って、相手の速い展開についていきたいです」(神崎)と、慶應大の行く手に立ちはだかる。
■星城高が初めてのオールジャパンをつかむまで

星城高の部旗の言葉は「妥協するな!!」。頑張ったかどうかを評価するのは自分でなく周囲、という戒めだ。新チームは全国切符を得て多くの人に評価されたい
女子1回戦では、星城高(東海)−環太平洋大(中国)という初出場チーム同士の対戦が行われた。
星城高は全国高校総体(インターハイ)に16度出場と伝統あるチームで、つい数日前に全国高校選抜(ウインターカップ)で優勝した桜花学園高と同じ愛知県にある高校だ。 ウインターカップは桜花学園高が愛知代表として26年連続出場する以前に5度の出場経験を持ち、インターハイも数年に1度のペースで出場している。
しかし、今季はインターハイ、ウインターカップともに出場できず、オールジャパンが始めての全国大会。
「こういう大きな舞台での経験が少ないメンバーだから、もう何をやっているかもわからない感じだった」と星城高・神谷耕三監督。苦笑いするしかないゲーム展開で、結果は60−90の敗戦となった。
だが神谷監督はむしろ、出場に至るまでの過程を評価していた。
「県予選で桜花学園大、東海地区予選で岐阜女子高に勝てたのは大きな自信になりました」
桜花学園大は東海女子1部リーグの強豪、岐阜女子高に至ってはインターハイベスト8という力の持ち主だ。そう考えると、2年生主体の星城高にとって新チームに向けて得たものは大きい。「上のレベルの大会の雰囲気を感じられたことを、(来季の)インターハイ、ウインターカップにつなげていければと思います」(神谷監督)
■鹿屋体育大、“プリンストン・オフェンス”でJBL2撃破!

鹿屋体育大は九州地区予選で九州電力、福岡第一高という社会人と高校のトップチームを破っており、フロックでないことがわかる
高校チームの取り組みを見られたかと思えば、同じコートでアメリカ仕込みのバスケットも見られるのがオールジャパンの面白さ。今年度の男子インカレで躍進を見せた九州の鹿屋体育大が、“プリンストン・オフェンス”を武器に外国人選手を擁するJBL2の石川ブルースパークスを84−80で退けてみせた。
“プリンストン・オフェンス”とは、NCAA(全米大学バスケット)で考案された、スペースを使ってサイズの不利を埋める攻撃システムだ。これを取り入れたのは今シーズンから指揮を執る福田将吾コーチ。24歳の若さだが、言葉の壁や先例がないことに試行錯誤しながらも渡米し学んできた情熱と信念を持つ。
チーム戦術のほかにも、対戦相手のスカウティング(特徴分析)も効いた。攻守で活躍した八木勇樹は「これ(スカウティングビデオ)のおかげで相手の特徴はわかっていた」と分析班に感謝の言葉を述べた。
選手はこのスカウティングビデオを、大学から貸与されたiPodタッチでチェックしてきたという。鹿屋体育大は周辺に公共交通機関がなく、なかなか対外試合ができないというハンデがあるが、工夫一つでここまでできるというところを見せてくれた。2回戦の青山学院大戦も必見だ。(スポーツナビ)
■社会人1位の意地を見せた横河電機
2年連続出場の新潟教員。「新シーズンこそは40分間走り切れるようになりたい」(柏木茂之ヘッドコーチ)
社会人チーム同士の顔合わせとなった男子1回戦の横河電機−新潟教員。社会人1位で大会に乗り込んだ横河電機は、今季、関東実業団1部リーグで4年連続全勝優勝(優勝は5年連続)、全日本実業団選手権と全日本社会人選手権も優勝という輝かしい成績を誇る。
一方の新潟教員は、北信越代表として2年連続出場となったが、今秋に地元・新潟で開催される国体の強化メンバーも名を連ね、持ち味の走るスタイルで食らい付いていく。
前半は新潟教員の粘りもあり、横河電気が3点のリードで終える。「チームとしては初出場なので、緊張して疲れるのが早かったです」と司令塔・神埼健は初舞台に臨む難しさを口にした。
しかし後半、守ってはゾーン、攻めては3点シュートとエンジンがかかり、最終的には85−67と社会人1位の面目を保った。
これで、2回戦は学生1位の慶應大との対戦となった。その慶應大は、07年に竹内公輔(現アイシン=JBL)らを擁し、JBLの日立を破る快感を味わっている。チームのエースである3年生の小林大祐は、「またJBLチームに勝ちたい」と意気込んでいる。
だが、横河電機も「ポイントはディフェンス。社会人らしく頭を使って、相手の速い展開についていきたいです」(神崎)と、慶應大の行く手に立ちはだかる。
■星城高が初めてのオールジャパンをつかむまで
星城高の部旗の言葉は「妥協するな!!」。頑張ったかどうかを評価するのは自分でなく周囲、という戒めだ。新チームは全国切符を得て多くの人に評価されたい
女子1回戦では、星城高(東海)−環太平洋大(中国)という初出場チーム同士の対戦が行われた。
星城高は全国高校総体(インターハイ)に16度出場と伝統あるチームで、つい数日前に全国高校選抜(ウインターカップ)で優勝した桜花学園高と同じ愛知県にある高校だ。 ウインターカップは桜花学園高が愛知代表として26年連続出場する以前に5度の出場経験を持ち、インターハイも数年に1度のペースで出場している。
しかし、今季はインターハイ、ウインターカップともに出場できず、オールジャパンが始めての全国大会。
「こういう大きな舞台での経験が少ないメンバーだから、もう何をやっているかもわからない感じだった」と星城高・神谷耕三監督。苦笑いするしかないゲーム展開で、結果は60−90の敗戦となった。
だが神谷監督はむしろ、出場に至るまでの過程を評価していた。
「県予選で桜花学園大、東海地区予選で岐阜女子高に勝てたのは大きな自信になりました」
桜花学園大は東海女子1部リーグの強豪、岐阜女子高に至ってはインターハイベスト8という力の持ち主だ。そう考えると、2年生主体の星城高にとって新チームに向けて得たものは大きい。「上のレベルの大会の雰囲気を感じられたことを、(来季の)インターハイ、ウインターカップにつなげていければと思います」(神谷監督)
■鹿屋体育大、“プリンストン・オフェンス”でJBL2撃破!
鹿屋体育大は九州地区予選で九州電力、福岡第一高という社会人と高校のトップチームを破っており、フロックでないことがわかる
高校チームの取り組みを見られたかと思えば、同じコートでアメリカ仕込みのバスケットも見られるのがオールジャパンの面白さ。今年度の男子インカレで躍進を見せた九州の鹿屋体育大が、“プリンストン・オフェンス”を武器に外国人選手を擁するJBL2の石川ブルースパークスを84−80で退けてみせた。
“プリンストン・オフェンス”とは、NCAA(全米大学バスケット)で考案された、スペースを使ってサイズの不利を埋める攻撃システムだ。これを取り入れたのは今シーズンから指揮を執る福田将吾コーチ。24歳の若さだが、言葉の壁や先例がないことに試行錯誤しながらも渡米し学んできた情熱と信念を持つ。
チーム戦術のほかにも、対戦相手のスカウティング(特徴分析)も効いた。攻守で活躍した八木勇樹は「これ(スカウティングビデオ)のおかげで相手の特徴はわかっていた」と分析班に感謝の言葉を述べた。
選手はこのスカウティングビデオを、大学から貸与されたiPodタッチでチェックしてきたという。鹿屋体育大は周辺に公共交通機関がなく、なかなか対外試合ができないというハンデがあるが、工夫一つでここまでできるというところを見せてくれた。2回戦の青山学院大戦も必見だ。(スポーツナビ)










