アクチュアリーによる アクチュアリアルでないブログ

あすく数理人事務所の代表が勝手きままに綴ります

暗示

2008年11月23日 | Weblog

献血に行くと、少量の血を抜いての検査の前に問診がある。
大抵、事前に記入した質問事項に関する機械的な質問の確認で終わるのだが、よくしゃべる問診医にあたった。

成分献血で気分が悪くなったことあるか?と聞くので、4年くらい前に一度ありましたが、と答えると、なぜだかわかるかと聞かれ、知りませんと答える。

これはクエン酸反応というらしい。
要約するとこんな感じだ。

・成分献血は血をまるごといただくのではなく、いったん血を外に出して、そこから必要な成分だけを取り出し、残りを体に返してくれるので、ドナーの負担が少ない。
・ただ、血が外に出れば血液は固まりやすくなるので、成分献血の際には血液が固まらないようにクエン酸を混ぜる。クエン酸により血液を固まらせようとするカルシウムの働きを邪魔するためだ。
・すると、返血の際にクエン酸もドナー体内に入ってきてしまう。
・クエン酸は肝臓でがんがん分解されるのだが、その分解量は個人によりけりだ。その間、カルシウムの働きは邪魔されることになる。
・カルシウムは体の中で、神経の伝達や、筋肉の収縮にもかかわっているので、カルシウムの働きがおちると、唇や手先のしびれ、またこわばり、気持ち悪さ等となってあらわれる。
・すなわち献血中あるいは献血後、調子が悪くなる
というものだ。


献血回数は40回を超えているが、このことを初めて知った。
もちろんこの話はこのタイミングでしかるべき医者からすべきだろう。

問診医はなんだか得意げに話をしているし、こちらも知識が増えて得した感じではあるが、正直、衝撃だった。
「必要なものだけ取って残りを返してっもらっているイメージだったのに、非自家製のクエン酸という異物が一緒に戻されていたとは・・・。」


今回の献血は、問診医の暗示に掛けられてしまった。
成分献血中、「クエン酸反応が出ないか?出ないか?出ないか?出ないか?」とそのことばかりが気にかかり、変なエネルギーを使い、もやもやしていつもより疲れてしまうことになった。

  
  あすく数理人事務所のよくあるご質問もご覧下さい。
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心証

2008年11月15日 | Weblog

社の人間と晩に食事に出たときのこと。
以前より少し気になっていたが、晩は飲まないと駄目そうな雰囲気のお店。
思い切って扉を開け、聞いてみた。
「食事だけでも大丈夫ですか?」
「いいですよ。」
(「良かったー。」)

着席してメニューを見ていると、
「お通しです。」
(「え?? さっき食事だけって言ったのに通じてへんのかな?まぁ数百円やろうからしょうがないか。)

店内に誕生日前後1週間の人にはオードブルをプレゼントしますとの貼り紙があった。11月は私の誕生月だ。
(「ダメもとで言うだけ言ってみようかな。」)

食事のオーダーついでに「私、これ(誕生日)に該当するんですけど」と言ってみた。
「お飲み物をオーダーしていただいた方だけなんですよ。」という返答。
「そうですか。」
「先にお食事のオーダー通します。お飲みになられる場合は言って下さい。」と去っていく。

オードブルがどうしても食べたいわけでもなく、飲み物頼んでまでのものでもなかろうと、オードブルはやめることに。何しろ食事しにきただけだから。

一品目が来た。
「お飲み物はどうされますか?」
「あ、いいです。食事だけで」

その次の言葉は耳を疑った。というか瞳孔が軽く開いた感じ。
「うちはお一人2品ずつ頼んでいただいています。ですので、お一人様につきあと一品ずつ頼んでいただきます。飲み物でも大丈夫です。その場合、さきほどの誕生日のオードブルもつけられます」

口から発せられる一言一言でこの店への印象が悪くなる。
(「なんなんそれ!そんなんやったら最初から(一人2品ずつって)言ってや。」)

当然、頼む時にこれで十分だろうと考えた量を頼んでいるのである。必要としていない量の食べ物を食べる筋合いはない。
しかし一品目は来てしまっているし、情けないがもめて出ていく勇気もなく、「そうなんですか。」というのがやっと。

食べ物は要らないので、しょうがなくソフトドリンクを頼む。
しばらくして「お誕生日おめでとうございます。当店からのプレゼントです」
オードブルが来た。

待望の?待ちに待った?私のための誕生日オードブル。
…しかしすでに場は完全にしらけていた。

そう、なんだかオードブル目当てみたいな恥ずかしい感じや、なにより軽い詐欺にあった感じを受ける。
そんな感じでする食事がおいしいはずがない。気分は正直、悪い。



あるべき順番はこうじゃないの?
店の扉を開ける。
「食事だけでもいいですか?」
「大丈夫です。でもうちはお一人様2品ずつオーダーいただきますけどいいですか?」
「いいですよ」OR「じゃあまた次にします」だ。

着席してから誕生月のオードブルのことを知るが、2品頼んでいるから自動的に該当する。
そしたら、「へぇ~なんか得したねぇ、しかもこの店おいしいやん」となっていたはずなのだ。


そう、切るカードの順番を間違えると心証は変わる。というか真逆になることも。
たとえ内容が良くても対応を誤れば、再度の来訪はない。
どのこれは商売にも言えそうだ。

「味は良かったけど、もう来ることないな。」
そう言いながら帰ることになった。


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よくある話

2008年11月06日 | Weblog

物を買うと抽選できる催し。
スーパーや家電量販店などでたまにやっている。

スーパーなどは客単価が小さいので、1等、2等と言ってもさほど高額なものは当たらない。
一方、家電量販店は当たれば還元は大きい。

ところで、私は抽選によくあたる。
得意分野はガラガラ。
三角くじやスクラッチカードは大抵外れるので、人並みだろう。
ガラガラはもらえる抽選券の割に、結構な確率なのだ。

スーパーではおばちゃん連中が軒並み参加賞をもらって去っていく中、大抵上位の賞が当たる。洗濯洗剤を買って抽選券をもらい、洗濯洗剤をもらって帰ったことも数回。

家電量販店では1等の空気清浄器を当てた。



先日、○クトリアにスキーインナーを買いに行った。
手頃なのからそこそこ高い値段のものまでずらーっと並んでいる。

選択肢が多いと迷う。特に、どういうものが欲しいと決まっていない場合、相当長い時間迷い、後半は商品を見ずに頭の中で議論を始めることになる。

「ここで1000円安いのを買って、この先『これって確か安かったよなぁ、高いやつならもっと暖かかったんちゃうか』って思うくらいなら高い方がいいんちゃう?」
「いやー見た感じ、変わらへんで。ブランドで高いだけちゃう?」


店員さんが見ていたら「あの人商品の前で商品も見ずに長い時間いて、おかしい」ってことになりそうだ。眉間にしわをよせてずっと突っ立ったままなのだから。
今回も2枚のインナーを買うのに小一時間はかかった。


清算すると、「抽選会やってますんで。」と抽選券をくれた。
スキーやスノーボードなどを買ったらしい客は10枚くらい持っている中、1枚の抽選券を握りしめ、いざ列に並ぶ。

ガラガラをぐるっと一周。「カランカラン」とスタッフが鐘を鳴らす。
「2等でーす」

「あらま。」
賞品のコーナーに連れていかれる。スポーツ用品店だけあって賞品は全てスポーツ用品だ。
「2等の方はこちらからお好きなものをひとつお選び下さい。」


2等賞品は・・・、

・・・・インナーだった。
・・・・しかも8500円もする。
・・・・買ったインナー1枚の値段より高い。


皮肉なもんだ。インナー買ってインナー当てるなんて。
これ当てるんやったらインナー1枚買うだけで良かったんやと結果論。

ものすごく嬉しいというより複雑な気持ちのまま3枚のインナーを抱えて帰ることになった。


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