献血に行くと、少量の血を抜いての検査の前に問診がある。
大抵、事前に記入した質問事項に関する機械的な質問の確認で終わるのだが、よくしゃべる問診医にあたった。
成分献血で気分が悪くなったことあるか?と聞くので、4年くらい前に一度ありましたが、と答えると、なぜだかわかるかと聞かれ、知りませんと答える。
これはクエン酸反応というらしい。
要約するとこんな感じだ。
・成分献血は血をまるごといただくのではなく、いったん血を外に出して、そこから必要な成分だけを取り出し、残りを体に返してくれるので、ドナーの負担が少ない。
・ただ、血が外に出れば血液は固まりやすくなるので、成分献血の際には血液が固まらないようにクエン酸を混ぜる。クエン酸により血液を固まらせようとするカルシウムの働きを邪魔するためだ。
・すると、返血の際にクエン酸もドナー体内に入ってきてしまう。
・クエン酸は肝臓でがんがん分解されるのだが、その分解量は個人によりけりだ。その間、カルシウムの働きは邪魔されることになる。
・カルシウムは体の中で、神経の伝達や、筋肉の収縮にもかかわっているので、カルシウムの働きがおちると、唇や手先のしびれ、またこわばり、気持ち悪さ等となってあらわれる。
・すなわち献血中あるいは献血後、調子が悪くなる
というものだ。
献血回数は40回を超えているが、このことを初めて知った。
もちろんこの話はこのタイミングでしかるべき医者からすべきだろう。
問診医はなんだか得意げに話をしているし、こちらも知識が増えて得した感じではあるが、正直、衝撃だった。
「必要なものだけ取って残りを返してっもらっているイメージだったのに、非自家製のクエン酸という異物が一緒に戻されていたとは・・・。」
今回の献血は、問診医の暗示に掛けられてしまった。
成分献血中、「クエン酸反応が出ないか?出ないか?出ないか?出ないか?」とそのことばかりが気にかかり、変なエネルギーを使い、もやもやしていつもより疲れてしまうことになった。
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