Scientific Boxing

国内、海外のボクシング界の状況や試合の観戦記などを絶対的主観で書き綴るブログ

観戦記~ミゲル・コット vs サウル・アルバレス~

2016年12月24日 | BOXING
WBCミドル級タイトルマッチ
王者:ミゲル・コット vs 挑戦者:サウル・アルバレス
試合結果:アルバレス判定勝ち

ボクシングは進化している ( 進化した ) と言われる。
その通りと思う。
進化に伴い変化もしている。
進化を説明するには端的には収まらないので変化を説明する。
説明するには過去の試合を引き合いに出す方法が良い。
どの試合がよいか?
コットのスタイルはアウトボクサー的なボクサーパンチャーで左フックが強く得意。
カネロのスタイルは総合的に纏まったボクサーパンチャーで右カウンターが得意。
同スタイルの試合を探す。
せっかくなのでプエルトリコvsメキシコの図式にしよう。
 E・ロサリオvsJC・チャベス   ちと違う
 H・カマチョvsJC・チャベス   プエルトリコが全然違う。
 F・トリニダードvsLR・カンパス 共に全然違う
あった。
 W・ゴメスvsZ・サンチェス

最もな変化 ( 違い ) はふたつ。
①距離 ( 距離感ではなく実際の距離 )
②一発を強く打つ

①現代 ( コットvsカネロ ) は終始、共にヒットする為にアクション ( フェイント、捨てパンチ、
踏み込み等 ) をしなければならない距離にある。
過去 ( ゴメスvsサンチェス ) は逆。
映像を見るにあたり両者の空間に1メートル級のバランスボールがあるとイメージする。
ヒットするにはボールを押し込まなければならない。
現代は押し込もうとするがボールの圧力で後ろに弾き返されている。
過去は共にボールを押しボールの圧力でそれ以上押せない状態にある。
捉え方 ( 言い方 ) を変えると
現代は後に引張られるディフェンス優先の距離
過去は前に出過ぎるオフェンス優先の距離

②現代は一発を強く打たないので一発でダメージ与え難くダメージ受け難い。
過去は逆。
過去においてゴメス8RKO負けとなった要因は1Rに受けた多大なダメージによると言われる。
1R決定的ダメージとなったパンチはダウン直前に食った左フックと言われる。
管理人はそう思わない。
最もは開始20秒あたりに食った右カウンター。
ゴメスは食ってもシレッとしていたが内面はレロッとした筈。
現代のカネロもカウンターを多用したが①②により決定的ダメージを与えるものではなかった。
過去のサンチェスを見るにカウンターを幾度も打つが見る側に判り易く強烈に打っている。
但しクリスクロスを食うリスクは相当に高かったが。

あくまで上記は傾向を説明したもので全てを対象にするものではありません。
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