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『X-MEN: ファースト・ジェネレーション』~ボスという名の呪縛~

2017-01-04 23:18:29 | アメコミ
X-MENシリーズにはプロフェッサーX(チャールズ)、マグニートー(エリック)という二人の重要人物がいて、それぞれ対立する組織の指導者としてチームを率いています。

プロフェッサーXは人類とミュータントの対等な共生を主張しています。
しかし実際はミュータント学校を普通の学校と偽っていたり、Xメンのメンバー・ジーンの能力を密かに封印していたり、社会に適応するために個性を抑圧せざるを得ない現状もあり、まだ彼の理想は実現していません。

そんなプロフェッサーXの思想が、マグニートーの目には綺麗事のように映るでしょう。
マグニートーはかつてはホロコーストの被害者であり、現在はミュータント差別を受ける当事者。
血も涙もない人生を送る彼にとって、人類を信じろというのは無理があります。
シリーズ通じて悪者として描かれることが多い彼ですが、決して単純悪などではなく、複雑な事情を抱えたキャラクターといえます。


ただ僕はどうもマグニートーの持つ“深さ”がピンとこないことがあります。
というのも、世界を支配するためにミュータント能力で人々を捻じ伏せていく様から、アルカイダに似た理不尽な残虐性を感じてしまうから。
その過激さがかえって凄みを削ぎ、僕にとっては共感しづらいキャラに見えているのかもしれません(特に旧3部作の1作目と3作目)。



そんな僕のモヤモヤを解消してくれたのが『ファースト・ジェネレーション』。

この作品でボスキャラのポジションに据えられたのはセバスチャン・ショウという人物。
これでマグニートーはボスという名の呪縛から開放され自由の身です。
過去の体験やプロフェッサーXとの友情、そして主張の違いについて掘り下げられ、非常に人間味溢れるキャラとして描かれています。
そうすることで、やがてセバスチャン・ショウのような悪へと変貌していく姿にも強い悲哀性が生まれていて、この配置転換は陰と陽の両面でプラスに作用している印象を受けました。


『ファースト・ジェネレーション』を観て以降、旧3部作のマグニートーが不思議と好意的に見えるようになりました。
彼の良いところを知ったことで、残虐な姿を見ていても脳内でプラスに補正されるみたいです。
僕が思うマグニートーのカリスマ性とは、圧倒的なミュータントパワーではなく、観る者にアンビバレントな感情を抱かせるその思想なのでしょう。



そういえば『X-MEN2』もストライカー大佐という別のボスがいましたね。
旧3部作の中では2が一番好きな作品なので、やっぱり僕はボスじゃないマグニートーが好きなのかもしれません。
ただ『ファースト・ジェネレーション』に比べて、こちらはそこまで思い入れがないのはなぜでしょう……。
脚本の問題かな(^_^;)


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