Are Core Hire Hare ~アレコレヒレハレ~

自作のweb漫画、長編小説、音楽、随想、米ラジオ番組『Coast to Coast AM』の紹介など

深夜の電車は危険がいっぱい

2015-01-05 21:41:41 | コラム

日本人女性を1カ月にわたって監禁し繰り返し強姦 容疑の男5人を逮捕-インド(時事通信の記事より)

まだ二十歳そこいらの頃のことです。

バイトを終え下り電車に乗り込んだのは十一時過ぎのこと、すでに車内はまばらでした。
そんな中、ぽつんと座る僕の隣をわざわざ選んで座りに来る人がいます。
さして気にもとめませんでしたが「元気ですか」と僕に声をかけてきます。

横を見ると、顔に満面の笑みを浮かべたひげ面の外国人男性でした。
これが日本人ならばただの変な人ですが、外国人だと文化の違いだと思えなくもありません。
僕も調子を合わせて何気ない会話をしてました。

思えばこの時気づくべきでした。

明らかに中東系なのに「イタリア人」だと言いはったり色々と突っ込みどころはありましたので。
「付き合ってる彼女はいないの?」
「君、きれいな顔してるね」
知らないうちに楽しい国際交流が怪しい方向に進んでいきます。
そして会話はとうとう核心部分に迫ります。

「君、男の子は好き?」

鈍い僕はこの時ようやく彼の目的を知りました。
そして、僕の右手は結構な力で握られていました。

一瞬で膨大な情報量の思考が駆け巡ります。
「ここで拒否すると後が怖い」と判断し、僕はまんざらでもないふりをすることにしました。
あろうことか降りる駅も明かしてしまっていたので、彼も僕の手を離さずついてきます。
周りから見れば、一点の曇もない仲睦まじいホモップルに見えたことでしょう。

「警察に駆け込むか…」色んな事を考えながら歩く駅ホームの階段は恐ろしく長く感じました。
しかし、天は僕を見放していませんでした。
改札を通る時、切符が通らなかったホモ外国人が僕の手を離したのです。
すっかり気を許していた彼が「ちょっと待ってて」といったところで、僕は一目散に逃げました。

二十代前半なんて大人に見えてまだまだ世間知らずです。
特に日本人は危機意識が薄いですから、そうした教育も必要ではないかと思っています。

※web小説‐伝承軌道上の恋の歌‐初めから


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