浅井久仁臣 私の視点「第二次湾岸戦争」

ブッシュ政権が始めたイラク戦争は、ブッシュ・シニアが仕掛けた『湾岸戦争』の完結編になる予定でした。しかし、その結末は…

イラク選挙と内戦の危機

2005年01月31日 | Weblog
「世界は中近東の中心から発せられる自由の声を聞いている」  ブッシュ大統領は“無事”終了したイラク国民議会選挙を評して高らかにその意義と成果を世界に謳いあげました。カッコ付きで無事としたのは、皆さんお分かりのように、この一日だけで44人もの命が失われたからです。  確かに、フセイン政権時代を含めて長期にわたって圧政に苦しんできたシーア派やクルド系の人たちのことを考えると、選挙がとにもかくにも出来た . . . 本文を読む

英軍輸送機墜落

2005年01月31日 | Weblog
 バグダッドから北部のバラドに向かっていた英軍中型輸送機C-130が30日、バグダッドの北約25キロの地点で墜落したと、英政府と国防省が発表しました。ただ、犠牲者の数や墜落原因についての説明はありません。  C-130ですと最大90人ほどの兵士を運ぶ事が出来ますから、もし相当数の犠牲が出ていると、これまでに根強く出ている撤退論が再燃する可能性が高くなります。それはすなわち、英軍に3月以降の護衛をお . . . 本文を読む

ファルージャで投票した有権者は1人

2005年01月30日 | Weblog
 スンニ派支配地域における投票率は、限りなくゼロに近いものです。  バグダッドの「トラブル発生多発地域」では、多くの投票所が開場されませんでした。  これまで長期にわたって反米活動が続き、米軍によって軍事制圧を受けたファルージャでは、5ヶ所の投票所に現れたのは、男性1人と現地からの情報は伝えています。  これまた激戦の続いたサマッラでは、恐らく1人の有権者も投票しないだろうと予測されています。それ . . . 本文を読む

死者36人?

2005年01月30日 | Weblog
 情報が混乱しています。  まず、選挙に反対する武装勢力による攻撃の犠牲者の数ですが、BBCが22名、CNNが24名としているのに対して、AP通信は36としています。攻撃の多くは首都バグダッドで行なわれています。正確な数字は不明ですが、開場できなかった投票所も出ているようです。  ただ、投票所はスンニ派支配地域を除いては、予想以上に人出は多く、行列が出来ているところも少なくありません。この日は車で . . . 本文を読む

選挙投票日速報

2005年01月30日 | Weblog
 CNNによると、投票開始からこれまでにバグダッドだけで8回の自爆攻撃が行なわれたとの事です。バグダッド市内では車による移動が禁止されていますから車を使ったものではなく、身体に爆弾を巻きつけて人ごみの中で爆発させる手法です。もしこれが事実であるとすると、CNNとアル・ジャズィーラはそれぞれイラク全土の死者数を20と16としていますが、これまでに発表された犠牲者の数よりも多くの命が失われている可能性 . . . 本文を読む

投票日 各地で大荒れ

2005年01月30日 | Weblog
 戦火の中、イラクが国民議会選挙の本番を迎えました。  投票日前夜にバグダッドの米大使館に砲撃があり2人の米人が死亡したこともあり、各地の投票所は緊迫した雰囲気が立ち込めています。  予想されていたことですが、イラク各地で選挙妨害と思われる武力攻撃が起きています。シーア派支配地区として知られるバグダッドのサドル・スィティの投票所が開場直後砲撃を受け、少なくとも4人の死者と7人の負傷者が出ています。 . . . 本文を読む

イラク議会の選挙に関するお知らせ

2005年01月30日 | Weblog
 私の読者には、海外で生活する日本人が少なくありません。その内の1人から下記の様なお知らせが、在外公館から届けられたとメールがありました。「生情報」として皆さんにお伝えします。 お知らせ(イラク国民議会の在外選挙の実施) 2005年1月17日 1. 今般、IOM(国際移住機関)は、イラク独立選挙委員会と協力の上、世界14カ国において、 国外に居住するイラク国民を対象として、1月30日にイ . . . 本文を読む

いよいよ投票日 

2005年01月30日 | Weblog
 いよいよ投票日です。本来の民主的な選挙であれば、候補者達が声を振り絞って「最後のお願い」をアピールする時間ですが、イラク全土は、どの町も全体がまるでゴーストタウンのように静まり返っている様子です。金曜日から夜間外出禁止令が出されています。  2日前から国境や主要空港が閉鎖されました。国外からの危険人物の流入を防ぐための措置と思われますが、「時既に遅し」の感は否めません。  そんな状況の中、29日 . . . 本文を読む

激増する石油施設への攻撃

2005年01月28日 | Weblog
 イラク全土の石油施設に対する武装勢力の攻撃は昨年一年で246件起き、パイプラインの修復費用だけで60億ドル(約6千億円)かかったことが27日、暫定政府のガドバン石油大臣によって明らかにされました。  これは一昨年の77件を大きく上回る数字で、石油輸出から得られる収入が同国復興に欠かせないだけに深刻な問題となっています。イラクは日量にして280万バレルの生産能力があると言われていますが、昨年は平均 . . . 本文を読む

自衛隊 給水活動を停止 警備増員

2005年01月28日 | Weblog
 フーン栄国防相は27日、イラク南部ムサンナ州に駐留するオランダ軍の撤退に伴って必要とされる同地域の治安任務を英軍が引き継ぐと発表しました。この決定により、州都サマーワに駐留する日本の自衛隊の“保護”についても英軍が当たることになったと同国防相は述べました。尚、そのために増派が必要となり、約600名の英兵が新たにイラク入りする予定です。  一方、大野防衛庁長官は27日、自衛隊がこれまで行なってきた . . . 本文を読む