下手な横好き

構造材の割れは欠陥か?

「グリーン材の割れは欠陥では無い」
 ホームページのニュースの欄でも取り上げました、日経ホームビルダー12月号の
住宅事件簿からです。

 ある工務店がグリーン材【未乾燥木材】を使って、建築した所、その後に梁が
大きくひび割れを起こしユーザー様の指摘を受け補修をしたのです。

 この補修費用を巡って、木材を納入した材木店と工務店間で裁判となりましたが、
結局は工務店の主張が通らず、木材は構造的に大きな影響を及ぼさない範囲で
割れるのは仕方の無い事、納材業者に責任が無い判決となりました。

 木材は「割れ・反り・縮み」は特性で自然素材の持つ一面デメリットです。
欠陥と成るにはその度合いにも因る【例えば貫通と成れば欠陥になる恐れ】のでしょうが、
基本的には、建物躯体に影響を及ぼさない範囲であれば、
ひび割れは欠陥ではないと言う事です。

 無垢材を持ち要る場合はその旨を建築前にお施主様に伝えておく事が大切ですね。
特に大きな角材、丸太など未乾燥となればなお更です。

 さて住宅の大きなクレーの一つに[雨漏り]が有ります。

 その原因が施工ミス等の明らかな場合も有れば、商材や部材の劣化が
考えられます。

 例えばグリーン材【未乾燥木材】を用いていた為、時間の経過で起きる木材の
収縮で隙間が生じ、更にその隙間は地震時や強風での揺れで大きくなり、
それが原因で雨漏りが起きる場合も考えられます。
所で
 一般的に小屋組みを未乾燥木材【グリーン材】を用いる業者が大半で有ると
材木店の話ですが、これは私はよく無いと思っています。
乾燥木材は未乾燥木材よりコストがかかりますが、小屋組みも乾燥材を用いる事が大切です。
あさひホームでは小屋組み【天井裏】も含めて乾燥材を用いています。

今後、長期優良住【200年住宅】宅造りで長期保証を考えれば、なおの事、
乾燥木材を用いる事が求められると思っています。
ついでにと言えば、
下地材のヌキも乾燥材を用いていますが、これによって、クロスや塗り壁の隙間、
クラック等のクレームは解消しました。
これは、創業時にはクロスの隙間等のクレームがあったのですが、今では5年点検目には皆無となった事で実証出来ました。

ひび割れは欠陥でなかった事件簿に付きましては時間が有ればニュース欄を参照して下さい。

 上記の件は創り手にとっては重大事件ですが、これから言います裁判結果も重大ととらえて頂ければ幸いです。

 この事件簿から記事の最後に、
ユーザー様が住宅会社を訴えた欠陥住宅裁判では「ナットの緩み」
構造的安全性に関る重大な欠陥とされた例【東京地裁2004年5月13日判決】も
ある。
ナットの緩みは施工会社の施工瑕疵とされる可能性がある。
これは乾燥収縮後に締め直すなど、施工側で対処すべきだろう。
・・・・・と記載されています。

 そこで、我々創り手は
この判例を他人事等と思っては後々に大きなクレームを引き起こす可能性が
有ります。
それでは、このナットの緩みに付きましては次回に致します。
   まじめな社長の真面目な住まい造り実践会 代表 米田正憲

コメント一覧

谷村
200年住宅に付いて
米田社長様
いつも適格なブログを楽しく拝見しています。
先日、社長様より賜った情報、のナットの緩みが構造的安全性に関わる重大な欠陥(東京地方裁判所2004年5月13日判決)に付いて弁護士より判決文のコピーを取り寄せる手配をしました。

 手に入りましたら、郵送でコピーをご送付申し上げます。何かの資料にお使いください。
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