都市徘徊blog
徒然まちあるき日記
 



東京新旧写真比較(1981/2007) No.15 外堀通り西新橋1丁目の歩道橋から

高度経済成長期以降の昭和の時代に有名だった構図は最近になって激変した。

Photo 1981(ノーマル時)、Photo 2007.1.28(マウスオン
正面:霞が関ビル
所在地:千代田区霞が関3-2
建設年:1968(昭和43)
階数、高さ:36F、最高高さ156m・軒高147m

正面右側:霞が関コモンゲート東館・官庁棟
所在地:千代田区霞が関3-2
2007.9完成予定、2008.1使用開始予定
階数、高さ:33F、最高高さ156m

 御存知の通り、霞が関ビルは日本の100m超の超高層ビル第一号。1970年代に新宿に超高層ビル群が建設されるまでは、東京→超高層ビル→霞が関ビル、という連想で多くの出版物に写真が載った。その際、典型的な構図として、新橋駅ホーム上からか、この歩道橋からの写真が多用されている。たくさんの車が走る道の奥に、ドーンとひときわ高くそびえ立つ霞が関ビルは、東京の象徴的都市風景だった。

 ところがところが、最近になって、ひときわ高くドーンとそびえていたはずの霞が関ビルが、より大きなビルの陰に隠れてしまうという事態になった。これには正直驚いた。ああ~、隠れちゃったぁ、構図が崩れちゃったぁ、という感じ。

 通りの延長線上にシンボリックな建物がドーンと建つ構図は、パリやロンドンといったバロック都市で意図的にしばしば使われていたもの。霞が関ビルの場合、政策的、計画的な意図は感じられないが、三井系の勢力が界隈を支配しているかのようなイメージを振りまくことにはなっていた。しかし文部科学省を含む再開発建物が、どけどけとばかりに一部を隠してしまい、遠近感を象徴的に利用した景観を崩してしまった。これまた嫌がらせとかいう意図は全然ないのだが、なんだか霞が関ビルが脇に追いやられてしまったような感じ。記念写真で真ん中に立っていたのに、後から来た人が前に割り込んでピースしちゃったみたいな・・・。

 ただ、逆の事件も発生していた。霞が関ビルの手前にあった虎ノ門ホールの建物がなくなって、霞が関ビルが足下まで見えるようになったのだ。サイドが隠れ、足下が見えるようになったので、結果的になんだかスリムになって背が高くなったような感じ。よもやそういう変化が起こるとは思っていなかったので、今回の変化はまさしく「想定外」なのだった。

 一方、外堀通り沿いの建物の様子は意外なほど変化していない。左側のGSという広告塔や水銀灯という看板は無くなったが、ジーエス・ユアサ バッテリーの会社はまだあるし、右奥の戸上電機の広告塔もそのまま。敢えて言うなら、81年時点では、沿道には2~3階建て程度の古い家屋がところどころにあり、写真ではそこだけ櫛の歯が抜けたように見えていた。しかしその多くで、後に周辺と同規模の建物が建ち、今では立面がきれいに揃っている。外堀通り沿いの建物は、26年前の時点で既に大半が9階建て程度になっていたため、その後の変化は比較的少なかったようだ。

#東京新旧写真比較 千代田区  #街並み 千代田区  #高層ビル  #道 


コメント ( 6 ) | Trackback ( 0 )


« 神田神保町・1... 解体の現場 »
 
コメント
 
 
 
右手の空が (GG-1)
2007-07-21 00:39:01
狭くなった以外は大差が無いなという感じですが
良く見ると、本文以外にも
ナンやら道が狭くなっている気がするな
そんな訳はナイのでしょうが、街路樹の葉が落ちているもの差っぴいてもなんとなくね~
空の面積の関係か
それとも車が大きくなったのか

霞ヶ関ビルは、そのステータス性の低下を景観が物語っているような気もします
 
 
 
道幅 (asabata)
2007-07-21 01:24:25
GG-1様
細かいところまで御覧になっておられて恐れ入ります。
実は、撮影ポイントがわずかにずれていたようで、このため周辺の建物が正確には重ならない状態になっております。
一番下の部分で、5ピクセルほどのずれが生じてしまっている関係で、道幅がやや狭く見えてしまっているようです。
冬場で街路樹の緑がないこと、路駐が少ないこと、ガードレールが変わったこと、中央分離帯が少し広がり、車線の幅が狭くなったこと、などなどの微妙な変化が道幅が変わったように見える原因になっているのかも知れません。
また、空の面積が減って、垂直方向が以前より少し強調されている関係もやはりあるようです。
でもたぶん道幅は変わってません・・・。
 
 
 
虎ノ門ホール (秋葉OL)
2007-07-21 11:38:50
萌えそうですが、霞が関ビルをおがむには
ないほうがすっきりしていますね(*_*;
外堀通りは戦前らしい古い建物がいくつもありますよね。
歩道橋の、もりビルNO.1も半世紀。
変わらない景色には安心します。
 
 
 
虎ノ門ホール (asabata)
2007-07-23 01:07:01
庇がしっかり出た、モダニズム建築でしたね。
嫌いな建物じゃなかったし、むしろ好感を持っていたんですが、
まさか無くなるとは思っていなかったので、
写真は撮らずじまいになってしまいました。
ホント、未来は予測不能なので、
今あるからと言って安心はできないです。
気になったら何でも撮っておかないと・・・。
 
 
 
Unknown (秋葉OL)
2007-07-23 22:19:11
虎ノ門ホールはみたことがありませんでした(多分)。
何の建物だろうと思っていたところでした。
絶対好きになってたな・・・
asabataさんは、いつもよく撮ってるなあーと感心します(*^_^*)
 
 
 
全体は (asabata)
2007-07-24 02:09:34
比較的撮っていることが多いのですが、
それで満足してしまうことが多く、
近くに行ってしげしげ見つめたり、
中に入ったりということをしないことが多いので、
細かいところを撮っていないことが多いです。

秋葉OLさんは丸の内界隈に関しては、
かなりディテールまで撮っておられるので、
そんなものもあったのかーと気づくことがしばしばです。
人によって見てる場所や気になるところが違うのも面白いですね。
 
コメントを投稿する
 
名前
タイトル
URL
コメント
コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。
数字4桁を入力し、投稿ボタンを押してください。
 
この記事のトラックバック Ping-URL
 


ブログ作成者から承認されるまでトラックバックは反映されません
 
※ブログ管理者のみ、編集画面で設定の変更が可能です。