このブログと並行して、少しずつ階段データベースを更新し続けているが、データベースというのは厄介なものだ。
東京の階段 DB
東京の階段リストなど
そもそも階段データベースの目的は、調べたくなった時にすぐ各階段のデータを知ることができるようにするためであって、本来はあまり公開しようとは思っていなかった。ただ、ときどき知人やメディアなどから問い合わせられた時に、データベースのリンクを教えてあげれば、写真付きで諸々の情報を伝えることができて便利なので、いっそのことWEB上に作ってしまえ、というのがきっかけ。以前にも書いたが、坂道の方のデータベースもあるので、じゃあ階段もという安易な発想でもあった。
だが、始めてみると結構大変。一つずつ所在地を調べて、Google Mapへリンクし、分かるものはデータを入れて、写真も選んでリサイズして、最後に特長に関してコメントして・・・。ホームページの方でも定期的に、個々のカードへのリンクを整理して、地域別にリストを作って・・・。以前から作っていた紙カードをWEB化するだけで良いというつもりだったのだが、なんだか面倒なことになってしまっている。
でもって、最近になって改めて気になりだしたこと。なんのためにデータベース作ってるんだろ? 最初の思いつきに立ち戻ると、データベースは使うためにあるのであって、作ること自体が自己目的化してはなんの意味もない。でも、作らないと使えない。
なんだか矛盾を孕んだ隘路に入り込んでいるような気がしてきた。如何に簡単に早くデータベースを構築するかが課題である。
また、データベースというのは、適宜データを更新加筆して、維持管理しないと使えなくなる。データベースは完成したそばから崩壊が始まる、という言葉をどこかで聞いたことがある。今の階段データベースは全く未完成の状態なのだが、早くもデータが一部古くなって劣化・崩壊が始まっている。作成や更新のスピードよりもデータの劣化や崩壊のスピードが上回るとどうしようもない。作成者のモチベーションも失われてしまう。先の言葉の続きでも、データベースの作成が目的になってはいけない、なるべく簡単に楽に早く作れるようにすることがデータベース作成のコツなのだ、とあったように記憶している。
実はTokyo Lost Architectureの方も対象となる建物がどんどん増えており、一方で、記述の方は捗らない。一人でやるのには手に余る作業だということなのだろうか。ただ、失われた建物の方は、他にもやっている方がたくさん居られる。その意味では私が全部をやる必要なんて全くないので、データベース化などということは考えていない。階段DBの方は、私がやらなければそれで終わり。要らないといえば要らないので構わないが、なんだか完成しないのは気持ち悪い。そんなこと言ってるからいつまでも完成しないのだけれど・・・。
WEB上に掲載済みの方の通し番号は500を越えた。あちこち欠番になっているのは具合の良い写真がまだ撮れていなかったりするため。最近は山手線の外の方の階段もリストアップしているので、手もとのデータでは通し番号は1200を越えている。年間150ヶ所程度しか入力していないので、あと5年は掛かる計算。しかもその間にも階段巡りをしてしまうので、対象となる階段は更に増えていく。
もう一度考えてみよう。何のために私はデータベースを作っているのだろう??