都市徘徊blog

徒然まちあるき日記

Tube

1993-03-01 | イギリス 

18:30 バスにてピカデリーサーカスへ。
19:00 夕食。Steak & Chips+ Bread & Tea。4.4ポンド。
20:00 地下鉄に乗って宿に帰る。

Tube(路線名・駅名不明)

 チューブと呼ばれるロンドンの地下鉄の歴史は古い。最初の路線は1863年運行開始というから、日本でいえば明治の初め頃だ。
 最初の頃は地上から掘り下げる開削工法だったそうだが、20世紀初め以後は、シールド工法で円形断面のトンネルを掘り進めて造られたものが中心となったという。現在のように大きなシールドマシンがなかったため、トンネルの直径は約4mとかなり小さい。
 トンネルは小さいが、ゲージは標準軌(1,435mm)だそうで、日本の鉄道の多くで使われている狭軌より広い。このため台車の上に載る車体は日本のそれよりかなり小さく、ちょっと妙なことになっている。駅で見ていると、シールドのトンネルから、かまぼこ型で独特なスタイルをした車両が、ところてんが押し出されるように現れる。トンネル断面とほぼ同じ形をした車両はかなり印象的だ。

 ホームの空間は様々だが、トンネル状の駅も多く、これらはやはりやや狭い印象で、どうしても圧迫感がある。
 日本で出口の英語表記はEXITだが、これは米語のようで、イギリスでは「WAY OUT」。難しくはないが、こういうのは慣れるまでちょっと時間が掛かる。
 電車がホームに付いて、ドアが開き、皆の意識が電車に向かった瞬間、パパッと写真を撮ってしまう。でも後で、プリントしてみたら、中央の人は気が付いていたようだ。

Tube車内(路線・車両タイプ不明)

 コンパクトカメラではあっても、たくさんの人がいる車内で、ファインダーを覗いて写真を撮るのはちょっとまずい気がしたので、腰のあたりにカメラを構えて、そっぽを向きながらノーファインダーで一枚。

 トンネル直径が小さいので車内はやや窮屈だ。日本人などよりイギリス人は背が平均的に高いのに、天井がかなり低い。中央部はまだましだが、扉付近などはおそらく150cm程度しかない。ドア扉も肩のあたりから折れ曲がっていて、ドア付近に乗る人は腰や首を折って窮屈そうに立っている。車体幅も狭く、両側に座る人の足がお互いに届いてしまう。真ん中の通路を通って車内を行き来するのがためらわれる幅だ。

 つり革がちょっと面白い形をしている。ひも状のケーブルの先に玉が付いていて、その玉を握る。どうしてこういうデザインにしたのか全く謎。握りやすいとはあまり思えないのだが・・・(Wikipediaで見た限りでは、このつり革をした電車は2009年時点では既にない模様。)。

 しかしなんだか濃密な空間だ。マナーを守らないとやっていけない密度である。古い車内は騒音も結構ある。だからかどうかは分からないが、ロンドンの人々は車内で比較的静かにしている。日本でも個人の場合は静かにしているけど、ロンドンでは集団の場合も静かにしてないといけないような気配だ。

High Street Kensington Station   Google Map
駅ビル内の商店街

 ハイ・ストリート・ケンジントン駅で地下鉄を下車。地上に上ると商業建物の中に出る。夜間だったので既にお店は閉まっていたが、小綺麗な商店街空間だ。こういうところも比較的まとまりがあって美しい。
 夜までやっていたスーパーで、水、チョコレートを買う。1.8ポンド。

 21:00 Youth Hostel着。室内でカメラを落として、レンズ前面のリングが取れてしまった。まずい。明日以降、写真は撮れるだろうか・・・。
 23:00 就寝。

Wikipedia > ロンドン地下鉄ロンドン地下鉄の車両
      ハイ・ストリート・ケンジントン駅
ヨーロッパ旅行記 1993.2.28〜3.21

#鉄道  #地下  #トンネル  #アーケード  #夕景・夜景 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

Tower Bridge

1993-03-01 | イギリス 

 18:00 ロンドン塔(Tower of London)に辿り着く。しかし夕暮れでよく見えず。もちろん入場もできず、明日もう一度行くことにする。

 ロンドン塔は諦めて、とりあえず近くのTower Bridgeを渡ってみる。こちらも塔と空中の通路の見学は終了していたため、跳ね橋部分を渡っただけだが、とりあえずその景色に満足する。

Tower Bridge   Google Map
建設年:1894
構造:鉄骨造
塔高:約40m
全長:244m(中央径間:約60m、両側の側径間:約80m×2、らしい)

 タワーブリッジは、テムズ川に掛かる跳ね橋(跳開橋)で、印象的な姿で行き交う船を迎える。世界的にも有名で、ロンドンの主な観光名所の一つでもある。

 跳ね橋というと東京では勝鬨橋が有名だが、本家?のこちらにはネオゴシックの華麗な塔が建っていて、絵になる姿をみせている。また、現在も毎日のように跳ね上げが行われているのも魅力的だ。ネットで調べたところ、片側1,100tの橋桁を、蒸気(現在は石油と電力)を利用した水力を使って、1分程度で90°近くまで跳ね上げるのだそうだ。

 塔の両側は吊り橋になっていて、これも全体の姿を優美に見せている。中央上部には桁橋が架かっていて、歩行者は跳ね上げ中も上を通っていける構造。よくぞこんなに面白い構造の橋を考えたものだと、感心してしまう。

橋上、中央径間部分にて。交通量は結構多い。

 ところで、イギリスに行くまで、私の中ではロンドン塔とロンドン橋とタワーブリッジがごっちゃになっていた。ロンドンの写真というと、しばしば写真の2つの塔がある跳ね橋(タワーブリッジ)が出てくる。だから歌の「ロンドン橋落ちる、落ちる・・・」もてっきりこれかと思っていたのだが、実はロンドン橋は一つ上流側の別の橋。ロンドン橋の方が歴史は古いのだが、そっちはあいにく撮り忘れてしまった。タワーブリッジには塔も付いているので、これがロンドン塔?と思ったりもしてしまうが、これも間違いで、あくまでタワーブリッジであって、この橋の名には日本語訳はないようだ。

橋上から、夕暮れのロンドン塔とシティ方面の景色
Wikipedia > タワーブリッジロンドン橋
ヨーロッパ旅行記 1993.2.28〜3.21

#古い建物 海外  #橋  #塔  #夕景・夜景  #ネオゴシック  #近代土木遺産 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ロイズ・オブ・ロンドン(Lloyd's of London)

1993-03-01 | イギリス 

 バスにてcityへ。シティは日本で言えば兜町みたいな場所。スーツ姿のサラリーマンが多く、学生や観光客は少ない。

 17:30 ロイズ・オブ・ロンドン(Lloyd's of London Insurance Market and Offices・Google Map)を見る。

Cityの街並みとロイズ・オブ・ロンドン
建設年:1986
設計:Richard Rogers Partnership

 昔ながらの中低層の街並みの向こうにハイテクモダンで、工場のようにも見える高層ビルが聳える。知らなければ、オフィスビルだとは到底思えない姿だ。

エレベーター

 外壁を4基のエレベーターが上下する。エレベーターの下部に赤いランプが灯り、まるで小さな宇宙船が行き来しているよう。日本では落下や火災を想定して、エレベーターまわりを囲わねばならない(その後、法改正で日本でも外部設置が可能になった。)ので、このようにキャビンが外部にむき出しになっているのは、かっこよく見える一方で、ちょっと怖い感じにも思える。

玄関部分

 金属とガラスを意図的に使って、ハイテクな印象をこれ見よがしに醸し出している。21世紀の私たちのまわりには、このような感じのものはかなり多いし、日本にはもっと繊細なデザインでハイテク感を出しているものもある。だが、やはり当時としては、かなり斬新だったものなのではないかと思われた。

Wikipedia > ロイズ
ヨーロッパ旅行記 1993.2.28〜3.21

#新しい建物 海外  #オフィス  #銀行・保険  #高層ビル 
#リチャード・ロジャース  #現代建築  #ポストモダン 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

大英博物館(British Museum)

1993-03-01 | イギリス 

 14:00 トラファルガー広場を経て大英博物館へ向かう。
 14:30~ 大英博物館(The British Museum・Google Map)を駆け足で見学。

大英博物館・展示空間の様子

 空間が贅沢だ。展示物がそれなりに大きいものであるせいもあるが、日本に較べると、一回りも二回りも展示空間が大きく、天井が高い。日本人だと、こういう空間をいくつもに分節してしまったり、二層にしてしまうだろう。デザインの質以前に、建築の規模という面で、欧米と日本では基本的な差があるような気がする。

 ロゼッタストーンなんていう、教科書にも出てくるような超重要な発掘物も、展示スペースの片隅にひょいと置かれていたりする(レプリカだったのかもしれないけど)。

エジプトのミイラ展示

 ただ、ロンドンでエジプトのミイラを見るのは、どうも変な気分だ。その他の展示物の多くも世界中の遺物であり、世界各地から集めたといえば聞こえはいいが、収奪したとも言えるわけで、なんだかしっくり来ない。戦利品の展示を見ているようで、しかもそれが過去の栄光の遺産でもあるわけなので、すごいねぇ、でもイギリスの遺産ていうのはどれなのよと、いちゃもんをつけたくもなる。

 日本だったら「エジプトからはるばるやってきたミイラを今回特別に展示します!」という感じで、厳重に管理して、薄暗い部屋で厳かに御開帳というぐらいになるはずなのだが、大英博物館ではなんだかガサガサした部屋の中央にヒョイとガラスケースがあって展示されているだけ。中には棺が立てられているものもある。おまけにノーフラッシュなら写真撮影もOKなのだから、かなり拍子抜けしてしまう。

メソポタミアの門の彫刻とレリーフ

 やれやれ、貴重なものだと感じたら、根こそぎ剥がして持ってきてしまうのだから、すごい話だ。

ギリシャの神殿の軒先にあった彫刻を展示しているスペース

 いやはや、古今東西、あちこちから持ってきている。少し早く産業革命を迎えて、世界屈指の海軍を持ち、世界中に植民地を確保し、世界中から文化財を奪い集めた。そのちょっとした先進性と先見性が、今に続く観光地を抱えることにつながっているわけで、経済力や軍事力をつけたら、それを上手いこと文化に振り向けるのが、後々、文化国家として生き延びるためには良いのかもしれないな、などと、妙なことを考えてしまう。

 ただ、最近になってWikiなどで見てみると、博物館ができた当時、他の国ではまだ文化財保護が充分ではなく、大英博物館にまとまって集められたことで、散逸を防ぐことができたという面もあるそうだ。確かにそのへんは評価できる。だがそれなら、もともとの国での保護状況が改善したら、順次返してくのが筋なんじゃないかなぁと素人ながらに思ったりもする。だが一方で、ここに集まってるってのは便利といえば便利。ただやっぱり古代の遺物などは、その場所で見るからこそ感動するのではないかとも思う。見学している内に、凄いなぁと、でもねぇとの間で、考えが何往復もしたのだった。

 17:00 大英博物館見学終了。本当は一日かけても見切れないのだが、それを2時間半で終わらせてしまう。オリエンテーリングのように、チェックしてまわったみたいな感じで、そこで見たことが重要なのさ、またこんど機会があったらじっくり見に来ようと諦める。こんどの機会がいつになるのか、本当にそんな機会が訪れるのかは分からない。

Wikipedia > 大英博物館
ヨーロッパ旅行記 1993.2.28~3.21
#ミュージアム  #新古典主義 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ウェストミンスター寺院(Westminster Abbey)

1993-03-01 | イギリス 

ウェストミンスター寺院(West Minster Abbey)を見学。1.5ポンド。続いて隣の聖マーガレット教会も見学。

Westminster Abbey   Google Map
建設年:1245~1745

 イギリス国教会の教会だそうだ。ウェストミンスター宮殿と共に世界遺産になっている。こちらはゴシックの壮麗な建築。こういう建物はやはり日本にはない。ゴシック系の建物が無いわけではないけれど、デザインが簡素化されているものが多く、本場のものすごいデザイン密度には恐れ入ってしまう。

 いつ頃できたのかと思って調べてみたところ、11世紀に教会として建設されたのが始まりで、現在の建物は1245年以降、1745年まで、継続的に建設されて現在の形となったのだという。ヨーロッパ各地のゴシックの大聖堂は、石積みで高い塔を造ることもあって、長期間にわたって造り続けられてきたものが多いが、この教会も500年掛かって出来たもの。木造とは異なる気の遠くなるような時間の中で造られてきたものなのだった。

 南側には回廊と中庭があるが、こういう付属施設的な部分まで全て手が込んでいる。

回廊窓のシルエット

 石と金属で造られた細かな造形が印象的だ。

中庭。遠くに見える塔は国会議事堂の塔

 ロンドンの都心ではあるが静かな空間である。

Wikipedia > ウェストミンスター寺院

 見学を終え外に出てから、パンを購入。1ポンド。

ヨーロッパ旅行記 1993.2.28〜3.21

#古い建物 海外  #教会  #塔  #ゴシック  #世界遺産 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

Big Ben

1993-03-01 | イギリス 

 昼食後、改めてBig Benとイギリス国会議事堂を眺める。とりあえず最初の観光地ということで記念写真を一枚撮るつもりが、いつのまにか連写モードになってしまっており、いきなり数枚も無駄カットを撮ってしまう。

ウェストミンスター宮殿・西側から
The Palace of Westminster   Google Map
建設年:1859年

 Big Benと英国国会議事堂はネオゴシックの壮麗な姿。日本で言えば幕末の頃の建物で、2009年で建設から150年になる。

テムズ川・West Minster Bridgeから、Big BenとHouse of Commons

 橋のたもとに美しい姿を見せている。
 ちなみにBig Benは愛称で、正式名はCrock Tower。またこの正式名は2012年にElizabeth Towerに改名された。

時計台・大時計部分

 華麗で美しい時計塔だ。高さは100m弱だが、見ていて飽きない。

Wikipedia > ウェストミンスター宮殿ビッグ・ベン
ヨーロッパ旅行記 1993.2.28〜3.21

#古い建物 海外  #塔  #新古典主義  #ネオゴシック  #世界遺産 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

テムズ川、West Minster Bridgeから

1993-03-01 | イギリス 

 バスを乗り換えて、ようやくBig Ben付近に到着する。

テムズ川、West Minster Bridgeより、Charing Cross Station方面を望む。

 11:00 軽い昼食。4.1ポンド。テムズ川沿いの風景などを眺める。

ヨーロッパ旅行記 1993.2.28〜3.21

#海・川・池 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

Victoria Place Shopping Centre

1993-03-01 | イギリス 

 10:30 バスに適当に乗ったら希望と違う方向に向かってしまったため、Victoria駅付近で下車する。何から撮ればよいか分からぬうちに、とりあえず、目に入ったちょっとモダンな建物を撮ってみた。(2009年になってからGoogle Street Viewなどで調べたところ、Victoria Place Shopping Centreだったことがようやく判明。)

Victoria Place Shopping Centre   Google Map
ヨーロッパ旅行記 1993.2.28〜3.21

#新しい建物 海外 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ロンドン 第一日

1993-03-01 | イギリス 

 07:00 起床。
 07:45 ホテルで、パン、ミルクティー、ジュースで朝食。
 08:45 このホテルは最初の一泊だけの予定で、以後はユースホステルなどの安宿にしようと話していたので、ホテルをチェックアウトし、ユースホステルを選ぶ。
 09:10 路上の公衆電話からユースホステルに電話する。今度はK氏が担当。
 09:45 歩いてユースホステル(Holland House)に到着。チェックイン。3日で40ポンド。

 10:10 荷物を置いて外出。Holland Parkを通って、High Street Kensington駅に行く。ここで一日乗車券(One Day Trip Ticket)を入手。2.6ポンド。

One Day Trip Ticket
ヨーロッパ旅行記 1993.2.28〜3.21

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする