駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

微減なのに微増

2017年08月09日 | 診療

             

 患者さんに獣医さんが居るので聞いてみた。「獣医さんて、足りてるんですか」。「数は十分居るんだけど、分布が偏っているんですよ」。という返事だった。地域的というよりは職域的に偏りが大きいそうで、収入の少ない職域は獣医不足だそうである。

 医者はどちらかというと地域的な偏りが大きく、地方の医学部では地元に居着けばいろいろ優遇される所も多いらしい。都市部では開業医は充足から過剰になってきており、新規参入は以前に比べれば難しく、勤務医志向の医師も増えているようだ。開業独立すると、患者さんを診ていれば良いとは行かず、行政的な仕事経営的な仕事医師会の仕事があり、そうした仕事を好まない医師も少なくないようだ。

 近傍に新規参入の医師が出現したせいか,受診抑制があるのか、患者数は微減している。しかるに仕事内容は微増している。というのは患者さんの高齢化で、説明に手間取るようになったからだ。認知症のある患者さんの中には普通に会話できるのに理解できていない記憶できていない人がおり、前回写真を見せて大きな声で説明したのに聞いてないなどと言われて困ることがある。次は奥さんを連れてきてと言うのだが、来てくれた奥さんも「はい、はい」と返事はいいが、どうもよく分かっていないようで解決にならないことも多い。こうしたご夫婦でも日常生活はさほど問題ないようだ。昔からやってきたことはきちんと出来るらしい。

 受付と看護師が根負けして、この患者さんの空腹時採血は無理ですと言ってくることがある。朝ご飯を抜いてきてと説明しても朝ご飯を食べてきてしまうのだ。中には分かっていても、検査したくなくて食べてきてしまう患者さんも居るようだ。

 診察室で聞き忘れ言い忘れ、あるいは医者には直接言いにくくてと受付から戻されてくる患者さんも増えた。時々、昔は流れるように診察できたのにと思う。

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