駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

駆けつけて、できることは

2016年11月25日 | 政治経済

              

 先日、駆けつけ警護が閣議決定されたと報道された。結局、最後は閣議決定で進めるのが安倍内閣の手法らしい。安倍首相は権力使用に長けており物怖じしないが、それは恐らく血脈のなせる技で、一朝一夕に身に付くものではないようだ。どういうわけか戦略にも優れており、周辺に百戦錬磨の策士が集まってきている。

 駆けつけ警護というのは、とても軍隊用語には響かない。駆けつけ介護や駆けつけ落語などの類造語も可能だ。善良そうな小野寺さんや華奢な女性の稲田さんを防衛大臣に充てたのにも、深謀遠慮があるのだろう。戦闘地で危機にある邦人救助を前面に出すのは野党も反対しにくい例を突破口に、武器使用を拡大してゆこうという戦略とみられる。

 南スーダンに駆けつけ警護に出かける隊長は全く隊員の損傷を心配していないと言い、反対する人は戦争に行くように危険だと声を上げる。そこには現実を直視分析した内容を棚上げにした、感触だけで踏み込んだ議論を避けて通そうとする戦略が透けて見える。

 なぜ、危険があるのを認めそれでも出かける必要があるというまともな議論ができないのだろうか。犠牲覚悟と言えば鬼の首を取ったように騒ぐ幼稚な人達が居るからだろうか。小さくても良い実を結ぶまともな議論をして欲しい。


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