駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

言葉の使われ方

2017年01月06日 | 小考

       

 昨年末の党首討論で民進党の蓮舫氏が安倍首相は息をするように嘘をつくと問い詰めたらしいが、厚顔の名役者には痛痒せず、字面だけを捉えて騒ぐ人達に波紋を投げかけただけに終わったようだ。

 嘘と言ってしまうと身も蓋もなくなって批判が自分に跳ね返って、逆効果になる時もある。良い悪いの判定は難しいが、安倍首相が息をするように名?せりふを言えることは確かだ。今年中の解散は毛頭考えていないというのは、今月の言い間違いだったらしいなどという憶測を生ませるのはその最たるもので、美形(だった)の蓮舫さんが柳眉を逆立てても、到底敵わない気がする。尤もこの名せりふが通じるのは国内だけのようで、海千山千のプーチンや元祖口先のトランプそして賢明なメルケルさんに通じるかどうかは怪しい。

 蓮舫さんは基本的に美しい人だと思うが、党首就任後ストレスのせいかぎすぎすして美しさが失われてゆくのには同情する。櫻井よしこさんを見習い入念に美形を保ち、優しそうでいて実は厳しく狷介に迫ると良いかも知れない?。

 こうした政治家の言葉遣いまではいかないが、医者も言葉で煙幕を張る?。患者に身近で相談しやすい街中の医院は、専門医を回ってきた患者が辿り着く場所でもある。世の中には生命を脅かすことはないが、わけの分からない不快な眩暈感、痺れ感、重圧感が溢れている。臀部から腿に掛けて何だか痺れた感じがすると整形外科を受診しMRI検査を受けたところ、異常ありませんと帰されたK爺さん、どういうことですかと風邪や腹痛で通い慣れた医院の私に問いかける。うーんと言葉に詰まる私に何処で診て貰ったら良いんでしょう、脳外科でしょうかと答えを求める。いや、やはり整形外科でしょう、異常ないというのは検査で異常ないというだけで、しびれという症状があるわけですから、どうすればよいかと更にお聞きになるのが良いと思いますとお答えする。

 言葉がどう使われたか、見巧者とおなじように聞巧者というものが必要で、それってどういう意味と突っ込む人が必要のようだ。

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