月と空の浜辺

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カラフルアレンジメント! 花騎士小説合同誌

2017-09-10 15:00:00 | 花騎士-ガルシン

FLOWER KNIGHT GIRL(フラワーナイトガール)の同人誌。
Colorful Arrangement!(カラフルアレンジメント!)のご紹介です。

サークル「あまかけプラント」さんのフラワーナイトガールの小説合同誌に寄稿させて頂きました。
花騎士キヌタソウを主人公とした「―少女の儚いユメ―」を担当しました。
結構レアな花騎士なので、珍しいかも知れませんね。

サークル作品紹介ページ
カラフルアレンジメント・解説

フラワーナイトガールは通称「花騎士」と呼ばれるソーシャルゲームです。
文字通り、様々な「お花」をキャラクターにした優しい雰囲気のRPGになっており、プレイしやすさに特化しているので、どんな方でも楽しめると思います。
DMMサイト自体が「18歳未満の利用を禁止」しているので、その点だけには注意ですね。

FLOWER KNIGHT GIRL(フラワーナイトガール)公式サイト


※表紙など

 

※物語概要
新人花騎士であるキヌタソウが、ベルガモットバレーと言う辺境の地にある騎士団「ツキヨノ」へと就職(?)し、そこでの生活を描いています。

規則もユルい田舎の騎士団。
共に就職した新人花騎士達は、面白みのない生活に飽き飽きしてしまうが・・・。

ユルい見た目とは裏腹に損耗率の高い前線の騎士団。
キヌタソウはその違和感に気づく。

そして訪れる騎士団の危機。
突然の緊急事態に巻き込まれたキヌタソウは自らの進む道を決意する・・・。

登場花騎士は
キヌタソウ、ユズリハ、ハートカズラ、ヤマブキ、オリーブ、サクラなど。


※収録作品

他の参加者さんは、ご自分で本を出しているベテラン揃い。
作風もそれぞれ異なりますので、好みの作品が見つかると思います。

一番下っ端の私が、先鋒を務めました(笑)

短編集ですが、かなりのボリュームとなります。


ご購入はこちらから
メロンブックス

DL版がお安めなので内容だけ読みたい方はそちらもお薦めです。
(うちからはDLSiteにはリンクはれないですが)

書籍版は、かなり拘った仕様になっているので、こちらも良いかもです。
 

一般販売の文庫と比較しても、十分読みやすいレベルではないでしょうか。

 

※試し読み


拙い文章ですが、本文はこんな感じになっています。


※序盤とか~
 それからは何気ない毎日が続いていった。
 勝手の違う新しい土地での生活にも、一週間もすれば慣れていった。
「流石キヌタソウちゃん、助かるわ」
 キヌタソウは今では簡単な事務もこなせるようになり、得意の『節約』の工夫は先輩たちからも評価されていた。
 新人花騎士たちの任務は、そんな事務や農業の手伝いと、そして訓練など。はじめは真新しさに必死だった新入団員達にも、あまり『騎士』らしくない業務内容に、変化が訪れてきていた。

 曰く、もっと騎士らしい任務がしたい。
 曰く、もっと休みを増やして欲しい。
 曰く、せっかくの休日でもこんな辺境では、楽しいことが何もない。
 曰く、いい男がいない。騙された。
 ……などなど。

 一ヶ月後。新入団員たちの息抜きを兼ねた帰省のあと、それは顕著に出始めた。
「ブロッサムヒルの騎士団に入団した子は、毎週お洒落なブティックに通って、素敵な茶店で優雅にランチですって。私もあっちにすれば良かったぁ!」
「ウィンターローズの騎士団では早くも実戦で活躍したって。戦果勲章として素敵なクリスタルの工芸品とか見せつけられて、羨ましかった……」
「リリィウッドの騎士団は完全週休二日制だって。ずる~い!」
 ……帰省した先で、他の騎士団に入団した同級生たちと色々な情報交換があったのだろう。
 田舎で農業をするだけのツキヨノ騎士団での生活と比べたら、輝いて見えても仕方ない。

「そんなに良いかなぁ……」
 キヌタソウはいち早く仕事を覚えたいと言う目標のため、新入団員休暇期間もツキヨノの領内で過ごしていた。少しでも実家へ仕送りを増やするために、帰省のための旅費すら節約したいというのも理由にある。
 確かにここには何もないけれど、故郷のバナナオーシャンの集落も似たようなものだし、彼女は今の生活グレードに慣れていたせいもある。
 それに毎日、日暮れ前には帰れるし残業もない。お給金だって多いくらいで満足だ。
 お陰で、早くも家族への仕送りが出来たし、手紙もちゃんと書く時間的にも精神的にも余裕があるくらいだ。

 だが理想と現実とのギャップに耐えきれず、早くも退団を申し出る新入団員達が相当数いたようだ。
 ……五月病である。

 そしてそれらの退団希望は呆気なく受理された。まるで入団時と同じ軽さである。
 普通ならば、そんな簡単に「やめます」「はいどうぞ」とはならない。曲がりなりにも花騎士は軍属であるはずだ。
 にも関わらず、すでに十名近くの新入団員たちが退団し、それぞれの国へと帰っていった。

「ま、そこがうちの、い・い・と・こ・ろ・♪」
 キヌタソウの疑問にハートカズラが軽い調子で応えた。
 あれ、口に出ちゃってたかな? とキヌタソウは苦笑する。今日の事務部は、二人だけであった。
 一ヶ月もいるとわかってきたのだが、所属の花騎士や男性兵士は多いが、その殆どは本部建物にいることは少ない。辺境の騎士団にしては戦力が多いが、防衛を担当すべき領地も広大なのである。
 騎士団に残った新入団員達も、それぞれの適性によって、事務、警備、その他の任務など、それぞれの適正部署に配置されていった。キヌタソウも巡回警備の時に害虫との戦闘を経験している。


※後半とか~
「様子がおかしいな」
 もうすぐ参の砦が見えてくるかと言う頃、ハートカズラが呟いた。
 キヌタソウも遠くを見渡すように背伸びして進行方向を見ると、狼煙のようなものが上がっている。緊急事態の符号だ。
 すぐさま、山吹色の影が一団から飛び出し、前方の狼煙に向けて駆けて行った。その後を数人の先輩花騎士たちが追いかける。ヤマブキ率いる即応部隊が飛び出したのだろう。その人数は五人程度。

「歩兵小隊は三列方陣を展開。周囲警戒を厳とし、参の砦まで前進」
「了解」
 普段ではあまり聞きなれないような凛とした声でユズリハが号令を下すと、小隊長が復唱する。三十名からなる歩兵小隊は、多少おぼつかない様子ながら、何とか陣形を形成し始めた。
「花騎士分隊は戦闘準備ができ次第、即応部隊に続き参の砦へ急行するわ」
「りょ、了解!」
 キヌタソウは震えた声でユズリハに応えながら愛用の砧状のメイスを確認した。普段、得意の洗濯で使い慣れた砧を戦闘用に大型化した武器。しっかりと手に馴染んでいる。キヌタソウはユズリハを隊長とした分隊のメンバーだ。他にも自分と同期の花騎士が三人おり、その五人で一つの花騎士分隊となる。
「ハートカズラは歩兵小隊の護衛を。あなたの分隊の花騎士たちは借りていくわ」
「おっけー、こっちは任せておいて! あんたたち、ユズリハの分隊についていくのよ!」
「わっかりました~!」
 元気の良いハートカズラの分隊員の編成が完了した後、ツキヨノ騎士団の花騎士は参の砦へと急行した。


 参の砦の北門へと急行するヤマブキたち即応部隊。
「ちっ。やはり襲われてるか」
 砦の入り口で害虫と戦っている砦の守衛を見つけヤマブキは舌打ちした。
 赤い色をしたカマキリの害虫。特にその両手のカマの切れ味は鋭く、一般兵には危険な相手だ。
 更に近づきながら周囲の状況を確認すると、すでに何人かの兵士が血の海に沈んでいるのが見えた。
「させるか!」
 最後の兵士へと凶刃が振り下ろされようとした寸前、駆けつけたヤマブキは抜刀した。
 左利きの彼女が操る剣術は一撃必殺。すれ違いざまに一撃を終え、振り終えたあとには害虫が文字通り真っ二つになっていた。
 砦の危機を察知してからここまで、長距離の移動はあまり得意ではないヤマブキであったが、なんとか間に合った。とりあえずは、目の前の一人だけでも救うことが出来た。
「大丈夫? 砦の現状はどうなっています?」
 他の花騎士も追いついてきており、生き残った守衛の男に状況を問い詰める。
「分からない、おそらく南門から害虫の群れが殺到し、中央まで突破されたんだろう」
 各砦の広さは二百メートル四方といった所。要害となるような場所に、木と石で組まれた城壁で囲まれており、門は北と南の二つだけ。北門側は本部への連絡通路があるだけで、それほど厳重な警備はされていないが、南門側はコダイバナ方面というだけあってその警戒は厳重である。
 駐屯中の花騎士も南方面の警戒に当たっていたはずだが。
「分かった。先に行く」
 ヤマブキは苛ついた声を上げて砦の中央へと向かった。
 結局のところ、北門からは中の状況がよくわからない。ならば少なくとも中央までは進軍し、状況を確認せねば。
 砦までの道中、巡回の兵士たちは何も言っていなかった。襲撃からそう経ってはいないはずだ。駐屯部隊も全滅まではしていないはず。
「あなたは本部方面へ逃れなさい。本隊が向かってきています。私たちは中央部へ救援へと向かいます」
「りょ、了解した」
 飛び出したヤマブキを追うように他の花騎士も続く。戦場では素早い判断こそ重要だ。
 ベテラン花騎士たちは自らの行動に迷わず、戦場を突き進んでいった。


以上です。
よろしくお願いします(^o^)

<2017-09-10>初期投稿


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