アートインプレッション

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バルビゾン派について〜フォンテーヌブローの森〜

2016-10-04 17:59:17 | 風景画展
バルビゾン派について
〜フォンテーヌブローの森〜



バルビゾン村の風景
(画像:wikipediaより)


パリの東南にあるフォンテーヌブローの森から北西に進んだところにある小さな村、バルビゾン。
「画家たちの村( "Le village des peintres" )」と呼ばれるのどかな町には、毎年多くの観光客が訪れてます。


エドモン・イオン《古木「フォンテーヌブロー、アゴナール」》
制作年不詳、鉛筆・紙、 個人蔵


1830年頃、カミーユ・コローやテオドール・ルソーをはじめとする若い画家たちがこの地に集まり、
自然の光や木々のみずみずしさをより表現できるよう、バルビゾンの近くにあるフォンテーヌブローの森の中で作品を制作するようになりました。
この地にちなんで、彼らは「バルビゾン派」と呼ばれました。


ナルシス・ディアス・ド・ラ・ペーニャ
《フォンテーヌブローの樫の木「怒れる者」》
1862年、油彩・キャンヴァス、山梨県立美術館


こちらは、ナルシス・ディアス・ド・ラ・ペーニャの《フォンテーヌブローの樫の木「怒れる者」》という作品。
「怒れる者」とは、大きな樫の樹の愛称なのだそうです
力強く曲がりくねった大木がまるで巨人のように立ちはだかっているようにも見えますね。


テオドール・ルソー《バルビゾン、夕暮れの牧草地》
1840年頃、油彩・板、個人蔵


こちらは、テオドール・ルソー(1812-1867)が描いた《バルビゾン、夕暮れの牧草地》
牧草地の風景が夕日の光を浴びて、中央の木々があたたかな茜色に染まっています。
荘厳な雰囲気からは、この地への深い愛が感じられる気がしますね

バルビゾン派の中心的な人物として知られるテオドール・ルソーは、1820年後半からフォンテーヌブローの森へ訪れるようになり、
1847年にはバルビゾンに家を購入しました
1850年代当時、フランス政府はフォンテーヌブローの森を開発しようとしていましたが、ルソーは自然破壊に繋がるとして反対運動を起こしました。
まさに、現代に繋がる自然保護活動の先駆者ですね
現在もフォンテーヌブローの森には、画家たちが絵を制作した当時の面影が残っています。
森を大切にした画家たちの強い想いが現在の豊かな森の姿に繋がっているのかもしれませんね。

ちなみに、この運動のツートップとして、ジャン=フランソワ・ミレー(1814-1875)も活動していたそうです。
この2人の活動を讃え、フォンテーヌブローの森の入口には記念碑が設置されています。
山梨県立美術館では、1993年の開館15周年を記念して、森の入口にあるものと同じブロンズ像から鋳造した記念碑を制作し、
山梨県立美術館のある芸術の森公園内で公開しているそうです


アンリ・シャピュ《ミレーとルソーの記念碑》1884年
(上)フォンテーヌブローの森入口の記念碑 (下)芸術の森公園内の記念碑
(画像:山梨県立美術館 http://www.art-museum.pref.yamanashi.jp/millet/main.html
          http://www.rere.net/museum/yamanashi-museum.html


こちらも観に行かれてはいかがでしょうか



岐阜県美術館
〒500‐8368 岐阜市宇佐4‐1‐2
TEL:058-271-1313

【開館時間】
 午前10時00分〜午後6時00分
 (展示室の入場は午後5時30分まで)

 第3金曜日(夜間開館日)
 午前10時00分〜午後8時00分まで
 (展示室の入場は午後7時30分まで)

【アクセス】
電車をご利用の場合
・JR東海道線
 JR「西岐阜駅」下車 → 徒歩で15分
 JR「岐阜駅」下車 → タクシーまたは岐阜バス

・名鉄
 名鉄「岐阜駅」下車 → タクシーまたは岐阜バス

バスご利用の場合
・岐阜バス
 (加野団地線)JR岐阜駅前(6番乗場)または、名鉄岐阜駅前(1番乗場) → 「県美術館」下車(約15分)

・西ぎふ・くるくるバス(大人:100円、小学生:50円)
「西岐阜駅南口」乗車(約5分) → 「県図書館・美術館」下車
 1日7便(復路約30分)


自家用車の場合
・名神高速道路
 岐阜羽島インターチェンジから県庁方面に向かって北進約10km
・東海北陸自動車道
 岐阜各務原インターチェンジから国道21号線を西進約10km

詳細は岐阜県美術館アクセスをご覧下さい
http://www.kenbi.pref.gifu.lg.jp/page3158.php

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