移動祝祭日

時の香り

英国王のスピーチ

2017-06-18 | chinema(欧米系映画)

映画を観た。

★英国王のスピーチ
原題:THE KING'S SPEECH
監督:トム・フーパー
脚本:デヴィッド・サイドラー
撮影:ダニー・コーエン
キャスト:コリン・ファース、 ジェフリー・ラッシュ、 ヘレナ・ボナム=カーター、 ガイ・ピアース、 他
2010/イギリス/オーストラリア

実話に基づく物語となれば、歴史の裏舞台を見ているようで、妙に感慨深いもの。演説上手なヒットラーを向こうに回して、国民を奮い立たせるスピーチをするところは感動ものでした。やはりイギリスだね。王室を題材にしてもウイット感覚が生きている。

第二次世界大戦前夜における、この国王のスピーチは素晴らしかった。内容は史実と照らし合わせて正確かどうかは分からないが、威厳ある言葉に唸ってしまった。低い調子ながらも強い意志を感じさせ、国民の団結を促すにふさわしいリズムだった。スクリーンの下に書き込まれる日本語の訳文がいい。まさに名文である。ラジオスピーチだからこそ生まれる威厳かもしれない。状況も内容も全く異なり、比較すること自体ふさわしくないが、映画の中の流れたスピーチリズムは、1945年の《玉音放送》を連想させた。人を扇動する政治家の激しいスピーチではなく、統合の象徴である王室や皇室の静かな威厳あるスピーチである。この場面だけを聴くだけでも価値がありそうな。コリン・ファースは好感の持てる人間らしいジョージ6世を演じてくれた。

王族と平民との友情物語は特にめずらしい話ではないが、やはりお国柄を反映してか、かなりフランクな関係である。ジェフリー・ラッシュ(ライオネル・ローグ)は、王様相手に、へつらうことなく、一人の人間としての人格に真摯向きあう姿勢が潔く、しかし節度はしっかり守られている。
助演男優賞ものではないですか。

幸せそうな家族の肖像。公務を離れれば、ごくごく普通の家族である。それが普通であり、それが人間の普通の姿である。ジョージ6世はあの性格で過酷な第二次世界大戦の中をキングとして君臨したことになる。子供たちは女の子。右の子がエリザベス2世となる。余談だが、エリザベス女王が京都に来られた時、京都円町辺りで、一行の車を沿道から見た。一瞬に走り去っていった記憶がある。

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