微睡みの祝祭

移動祝祭日・・・夢か現か、微睡みの中を彷徨う

世界地図の下書き

2017-06-09 | book

本を読んだ。

★世界地図の下書き
著者:朝井リョウ
出版社:集英社 (2013/7/5)

朝井さんの繊細な視点に惹かれて、小説は三冊目。
今回の物語は理想郷にはまりすぎたきらいがする。
子どもを奇麗に描きすぎる。

児童養護施設の子どもたちを描いている。というより、この施設に関わる大人の人々の希望と願いを、子どもの姿に託して描いていると言い換えたほうがいい。

インタビューを読むと、
施設の職員への取材は周到にやっているが、子どもへの取材、観察は敢えてしていないようだ。朝井さんは、《無責任な関わりを避けたい》ということだったと書いている。そのことの意味は痛いくらいよく解る。

朝井さんは、子どもたちの現実を見つめたが故に、作家として《希望と願い》を描かざるを得なかった。そうせざるをえなかったということだと思う。子どもの心の深い闇に、不遠慮に入り込むことをためらった。だからちょっと奇麗になりすぎた。
童話のような世界ではある。中学生や高校生はどのような読み方をするのだろうか。

 

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