アートの周辺 around the art

美術館、展覧会、作品、アーティスト… 私のアンテナに
引っかかるアートにまつわるもろもろを記してまいります。

ZIPANGU展@大阪高島屋

2011-09-10 | 展覧会
久しぶりに見に出かけた展覧会は、
「アートの黄金郷。ジパング展 ―31人の気鋭作家が切り拓く、現代日本のアートシーン。―」です。

いや~、高島屋さん、なかなか頑張ってはりますね。会場的には残念な部分もあったのですが、こういう展覧会を百貨店でやろうという心意気は見上げたもんだと思います。展覧会の企画プロデュースはイムラアートギャラリー、キュレーターはミヅマアートギャラリーのディレクターが担当されています。

さて、31人の作家たちは、30歳代、40歳代を中心に、まさに同時代(同年代)の面々。欧米美術の枠組みにとらわれていないという点では共通しているのかもしれませんが、それぞれの作家が独自の世界観を持っていて、その表現の多様性に驚かされます。それぞれに作家自身のなかにある「日本(的なもの)」にこだわったり解釈したり消化したりして作品が作られているのが感じられて、オモシロイ。

楽しみにしていたのは、まず三瀬夏之介さん。初めてそのナマ作品にお目にかかりました。超巨大な作品。コラージュなども施されていて、画面がまるで岩肌のようにゴツゴツで、それが立体感を持って見る者に迫って来ます。何なのだろう…自然の猛威を思わせる、海のうねりのような、煙のような、岩のような、とにかく猛烈な動きを感じさせる迫力です。もうちょっと広くて静かな空間でじっくり向き合いたい作品でした。

あと、熊澤未来子さん、こちらの作品も雑誌などでは見ていましたが、実物は初めてです。大きな画面の作品ですが、細かくリアルな描写、でも場面はあり得ない状況で、それが鉛筆で書かれているのがスゴイ!
山口晃さんは、改めて魅力を再認識。「山之愚痴明抄」は面白かったですね~。これも大きな作品でしたが、画面の右から左に向かってストーリーになってまして、それを目で追っていると、その絵の世界にすっぽり入ってしまうような、不思議な感覚になりました。最後にマンガで愚痴をいうあたり、変わった作品ですね~。束芋さんはじめ、シュールな映像作品がいくつかあったり、木彫りや漆作品などもありました。

こういうのは、自分がふだん展覧会の解説をしているからだと思いますが、少し作品の意図とか、作成の過程とか、作品の背景についても知りたいなと思いましたがどうでしょう?そーいうのは要らないもんでしょうか?

狭い会場だったので、すぐ見れると思ったら、けっこう1時間はたっぷり楽しめました。大阪店は9/12まで、京都高島屋でも9/28~10/10まで開催。

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