昨日図書館で斜め読みした本の内容から、案外強い印象を受けていたらしいことに驚いている。
「働くことがイヤな人のための本-仕事とは何だろうか」 中島 義道著
人生とはそもそも不条理であり、やりがいのある仕事なぞに就けている人はごく一部の成功者にしか過ぎない。成功は才能の有無より偶発的な要因に左右されやすいのに、成功者しか経験を語る場を与えられない。該当しない大部分のヒトには才能なんぞは無く、不本意な仕事を生活のために細々と続けることを強いられ、何も残すことなく不条理に死んでいく。
才能あるかどうかなんて、布団の中で悶々と悩んでいたって始まらない。失敗するのが怖い。でも、こればかりはやってみなくちゃわからない。
・・・などという、やや哲学のエッセンスを交えた趣旨だったような気がする。
ちょっと極端な論調に取られるせいか、Amazonでのレビューは賛否両論であった。
「やりがいがある仕事を成すべきだ」という固定観念を抱えがちな人に一石を投ずるという意味では面白いなぁと思った。
私もその一人。
仕事を始めた若者の多くは、仕事に慣れてきた頃に「本当にやりたい仕事はこれじゃない」というジレンマを抱えがちだと聞いている。職場での不本意な人間関係や、どちらかというと不得手な業務、膨大な仕事量などがその気持ちに拍車をかけるのだろう。
1日の3分の1くらいを費やすのだから、大きな悩みの種に発展するのも致し方ない。
私もそんなマンネリから転職を3回重ねた結果、今ではしがない週3のアルバイトに格落ち(?)している。
一番希望する仕事内容を面接時に確認し、「その仕事は確実にできる」と確証を得られたにも拘わらず、今やっている仕事は希望とは無縁のものばかり。しかも正社員転換は確実と採用時に言われながら、いつまでたっても先方の都合で果たされそうにない。
単純作業が多いので、数年前の私ならばとっくにキレていただろう。
しかし家から職場が近いせいか、定時帰りできるせいか、現在は仕事にそれほど不満を感じない。
時間と体力に余裕が持てるのは大きなプラス要因だ。
それでも尚、仕事に対する己の心境の変化には驚いている。「お金さえ貰えればそれでよい」と開き直れたせいなのか。30代に差し掛かっていよいよ応募できる職が殆ど無くなり、会社と自分に大きすぎる幻想を抱かなくなったからなのか。
でもどこかで自分はもっとやれるのでは?という幻想を捨てきれないからこそ、「働くことがイヤな人のための本」を手にするんだろうな。
3度の転職を重ねてようやく、考えるだけではどういうことに興味が持てるのかなんて判らないということが身にしみた。怠惰な私には難しいテーマだが、実行することを忘れずにいたい。
確かに世の中、いろんな「成功談」が出回っている。
皆成功したいから、成功の無い失敗談が表に出ることは無い。(失敗の後に成功するのは「美談」として語られるが)
失敗談、読みたいなぁ~
「働くことがイヤな人のための本-仕事とは何だろうか」 中島 義道著
人生とはそもそも不条理であり、やりがいのある仕事なぞに就けている人はごく一部の成功者にしか過ぎない。成功は才能の有無より偶発的な要因に左右されやすいのに、成功者しか経験を語る場を与えられない。該当しない大部分のヒトには才能なんぞは無く、不本意な仕事を生活のために細々と続けることを強いられ、何も残すことなく不条理に死んでいく。
才能あるかどうかなんて、布団の中で悶々と悩んでいたって始まらない。失敗するのが怖い。でも、こればかりはやってみなくちゃわからない。
・・・などという、やや哲学のエッセンスを交えた趣旨だったような気がする。
ちょっと極端な論調に取られるせいか、Amazonでのレビューは賛否両論であった。
「やりがいがある仕事を成すべきだ」という固定観念を抱えがちな人に一石を投ずるという意味では面白いなぁと思った。
私もその一人。
仕事を始めた若者の多くは、仕事に慣れてきた頃に「本当にやりたい仕事はこれじゃない」というジレンマを抱えがちだと聞いている。職場での不本意な人間関係や、どちらかというと不得手な業務、膨大な仕事量などがその気持ちに拍車をかけるのだろう。
1日の3分の1くらいを費やすのだから、大きな悩みの種に発展するのも致し方ない。
私もそんなマンネリから転職を3回重ねた結果、今ではしがない週3のアルバイトに格落ち(?)している。
一番希望する仕事内容を面接時に確認し、「その仕事は確実にできる」と確証を得られたにも拘わらず、今やっている仕事は希望とは無縁のものばかり。しかも正社員転換は確実と採用時に言われながら、いつまでたっても先方の都合で果たされそうにない。
単純作業が多いので、数年前の私ならばとっくにキレていただろう。
しかし家から職場が近いせいか、定時帰りできるせいか、現在は仕事にそれほど不満を感じない。
時間と体力に余裕が持てるのは大きなプラス要因だ。
それでも尚、仕事に対する己の心境の変化には驚いている。「お金さえ貰えればそれでよい」と開き直れたせいなのか。30代に差し掛かっていよいよ応募できる職が殆ど無くなり、会社と自分に大きすぎる幻想を抱かなくなったからなのか。
でもどこかで自分はもっとやれるのでは?という幻想を捨てきれないからこそ、「働くことがイヤな人のための本」を手にするんだろうな。
3度の転職を重ねてようやく、考えるだけではどういうことに興味が持てるのかなんて判らないということが身にしみた。怠惰な私には難しいテーマだが、実行することを忘れずにいたい。
確かに世の中、いろんな「成功談」が出回っている。
皆成功したいから、成功の無い失敗談が表に出ることは無い。(失敗の後に成功するのは「美談」として語られるが)
失敗談、読みたいなぁ~
やりがいがある仕事をするべき、なんて言われても、困る人が大多数じゃないかと思いますけど・・・。
仕事のやりがいは、人それぞれでしょうね。いくらやりがいのある仕事だったとしても、人間関係や、家庭と仕事とのバランス、給料の多い少ない、いろんなことが合わさって、の、仕事ですからねぇ・・・。
だから、「バイトに格落ち」なんて言わなくてもいいんじゃないのかしら?それじゃ、「主婦で無職無給」の私は・・・?
でも、仕事を辞める前は、「辞めたら私、どうなるんだろう・・・?」と、自分が自分でなくなってしまうような気持ちになっていたけど、主婦となり、夫の収入で生活するようになってから、自分の気持ちの比重を「仕事」に置くのではなく「家庭」に置くようになったので、「仕事」がなくても不安ではなくなりました。きっと、あろまさんの気持ちの変化も、今の仕事量じゃちょっと物足りないけど、家庭生活が安定しているからじゃないのかな?
サクセスストーリーを語る人たちなんて、世界中のほんの一握り。特に、私が住んでいる田舎では、農家の方々は減反政策や天候に振り回されながらも、一生懸命仕事をしています。そんな姿を見ると、「ガツガツとして成功することだけが人生じゃない。むしろ、こうやってコツコツ働いている人たちこそが美しいんじゃないか」と思う今日この頃です。失敗談ではないけど、山下惣一さんの「農から見た日本」は、働き方とか人生とか、さらには日本の将来まで、いろいろと勉強になる本で、おすすめです。
ご指摘の如く、仕事に何を求めるかってポイントは、一人ひとり違うだろうと思います。
脇目もふらずに打ち込める事(仕事でも何でも)があればどんなにいいだろうと考えたことが多かったんだけど、特に仕事の場合はバランスが鍵になるかもしれません。仕事って好きなことばかりできる訳でも無いし、その他のことも重要なのだし。
脇目も振らず働くのならば、それだけの価値が自分にとってあるかないかがキーになりそう。
「バイトに格落ち」は、収入と待遇と仕事内容の面から見た場合です。
一時は体力の限界まで働いたこともあったけれど、今は家庭やゆとりも大事だなぁと思っています。
ウチの場合は私自身が家でずっと居ると飽きちゃう上、収入を得る必要もあるので、恐らくは何かを続けることにはなるけどね。
「農から見た日本」今度図書館で探してみようと思いました。面白そうだね、ありがと!
会社は一緒でも結構色々と職務内容変わっている様子だね。でも現状が満足できるようなバランスでよかったです。一時忙しそうだったもの。
コメントいろいろ考えさせられました。学んでいるね~
いろんな立場あっての組織。前線だろうと裏方だろうと、正社員であろうとバイトだろうと、自分の仕事は責任を持ってこなしていく姿勢でありたいです。
その時点では無意味なように思えても、後から考えると無駄なことは無いなぁと感じる今日このごろ。
そして自分に正直でありたい。