恋するオトコは不安定らしい

『恋する男は　情緒不安定やな　リサ…』

なんてのぶちゃんに言われた。

『こ…恋する男って誰が誰に…なんよ。』って答えたら
『大谷くんがリサにやろ♪』って笑われた。

大谷が　あたしに恋するなんてありえへん。

『小泉の事なんか好きでもなんでもない』
そうはっきりいわれたんやで…って反論してみた

『けど　大谷くん　めっさマイティ目の敵にしてるやん』
『あれは　ただマイティが嫌いやから…』

『それだけやないと思うで(笑)』
『それだけやって…』

昨日　怪我した大谷をチャリで送ったら

いきなりマイティ部やめろって　その理由がキモイから…。
中尾っちや鈴木君がゆうヤキモチなんかじゃ絶対にない

今日も　足心配して声掛けたのに

『うるさいな　口開くな　話しかけるな　近づくな』やもん
これで恋とかありえんやん。

これでも恋とかゆうん？
そんなん　で恋ならあたしのハートはストップモーションや
(古っ)

ほんま一体大谷にとって小泉リサは　なんなんやろ？

『はぁーーーーーー。』

『リサため息ついたら幸せ逃げるで』

『あ゛ーあたしには幸せなんてあらへんもん。』

『またそんなことばっかしゆうて　ほら大谷くん今日も送ったるんやろ？』

『うん…。』

あたしに出来る事
こうして　アホみたいな事して大谷の意識下に入る事。
めげずに話かけてみる事

『大谷 今日の帰りもチャリで送ろっか？』

大谷の背中に言葉を投げる

『いらん』って不機嫌な声に心が折れそうになる

『お…『小泉さん』』

『マイティ先生。』

どっから現れたんか　マイティの声が背後から聞こえた
大谷は振りかえってこっち見てる(気がする)

『どうしたの　大谷くんにまたひどいこと言われた？』

ゆっくり話でも聞こうかと
マイティの手があたしの腰を捉え…たと思った

次の瞬間

ぐいっと腕を掴まれ後ろにひかれる。
腕掴んでる人…大谷。

そんでマイティに『こいつの好きなんはオレや』
なんて宣言してあたしの手を握ってその場から連れ去った。

『いくで小泉』
『えっ　な…』

『(ぎゅっ…)』
『…なっ』

なぁ　のぶちゃん　これって『恋する男』の行動？
それとも…

end