教材３３６万円相当提供 高校教科書５社、謝礼も

文部科学省は二十六日、高校教科書の全三十九発行者を対象に、学校関係者への金品提供の有無の報告を求めた結果を公表した。日本文教出版が検定中の教科書を教員に見せて意見を聞き、謝礼など計一万二千円を渡していたほか、四社が十九都府県の百四十校に教材など計約三百三十六万円相当を無償提供していた。

検定中の教科書を外部に見せることは教科書検定規則の実施細則で禁じられており、教科書選定関係者への金品提供も業界ルールで禁止している。文科省は、各教育委員会に採択への影響がなかったか確認を求める。

　日本文教出版は二〇一一年、大阪府の公立校教員に検定中の情報の教科書を見せて意見を求め、謝礼と交通費として計一万二千円を渡した。

　大修館書店は一三～一六年、保健体育や英語の教員用指導書を購入した高校に、追加で指導書を無償提供していたほか、既に判明している英語ドリルの無償提供とは別に、英語教材を提供していたことも判明。これらの提供は計五十二校で約百七十七万円相当だった。
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　第一学習社は一四～一五年、未購入の高校を含む四十一校に教員用指導書、計約百三十七万円相当を無償提供。啓林館も一二～一四年、教員用指導書を購入した六校に計約十三万円相当の指導書を追加提供した。教育芸術社は一六年、四十六校に楽譜や音楽コンクール用のＣＤ、計約九万円相当を渡していた。

　各社は取材に「再発防止を徹底し、法令順守に努める」「社会的信用を回復すべく努力する」などとコメントした。
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　大修館書店が、英語教科書を採用した高校に英語ドリルを無償提供していた問題を受け、文科省が各社に調査、報告を求めていた。

＜教科書謝礼問題＞　２０１５年１０月に三省堂が公立小中学校長らを集めて検定中の教科書を見せ、謝礼として現金を渡していたことが発覚。文部科学省の要請で小中学校の教科書を発行する各社が自己点検したところ、１２社が検定中の教科書を見せ、うち１０社が謝礼を支払っていた。公正取引委員会は独禁法違反の恐れがあるとしてうち９社に警告した。
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トルコ粛清拡大、教育関係者1.5万人停職 24報道機関の免許剥奪

トルコ政府は19日、クーデター未遂後に進めている粛清をさらに強化し、その対象を学校や報道機関にまで広げた。政府が事件の黒幕とみなす米在住のイスラム教指導者、フェトフッラー・ギュレン（Fethullah Gulen）師の支持者らの一掃に向けた決意の表れとみられる。15日の事件発生後、拘束された軍や警察、司法関係者らは9000人近くに達しており、国際社会は政府による報復行為を懸念する声を強めている。

トルコ、クーデターの失敗を喜ぶ市民 広場は赤一色

　政府はレジェプ・タイップ・エルドアン（Recep Tayyip Erdogan）大統領の最大の政敵であるギュレン師のネットワークを「フェトフッラー派テロ組織（FETO）」と呼んでいる。19日にはFETOへの関与が疑われるとして教育部門の国家公務員1万5200人の職務を停止したほか、私立および公立大学の1600人近い学長らに対して辞職を要求した。

　政府はさらに、ギュレン派と関わりがあるとされるラジオ局やテレビ局の放送免許取り消しにも踏み切った。国営アナトリア（Anadolu）通信によると24の報道機関が免許を剥奪され、ジャーナリスト34人が取材許可証を没収されたという。

　一方、ビナリ・ユルドゥルム（Binali Yildirim）首相は米側に文書を送り、ギュレン師の身柄引き渡しを正式に求めたと発表した。

　ギュレン師は米ペンシルベニア（Pennsylvania）州に暮らしているが、現在もトルコ国内のメディアや金融業界、教育機関などと関わりを持ち続けており、法曹界や警察をはじめさまざまな部門で影響力を誇っている。

都知事選が告示、１８人が届け出 信頼回復に臨む姿勢は

舛添要一前都知事の辞職に伴う東京都知事選が１４日、告示された。「政治とカネ」をめぐる問題で２代続けて知事が任期途中で辞めており、都政の信頼回復に臨む姿勢が問われる。待機児童解消策など少子高齢化への対策、４年後の東京五輪・パラリンピックの費用負担問題も焦点だ。３１日に投開票される。

　午後１時３５分現在、新顔１８人が立候補を届け出ており、激戦が予想される。

　第一声で鳥越俊太郎氏（７６）は「みんなに都政を取り戻す、新しい都政をつくる仕事をしていきたい」と訴えた。増田寛也氏（６４）は「都政の混乱に終止符を打たなければならない。課題が山積している」。小池百合子氏（６４）は「国政を離れ、一人の人間として組織のしがらみを超えて知事選に邁進（まいしん）していく」。
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　主要政党は、自民、公明、日本のこころを大切にする党が増田氏を推薦。民進、共産、社民、生活の党と山本太郎となかまたちの４党は、鳥越氏を推薦した。直前に行われた参院選の与野党対決の構図が、ほぼ持ち込まれた格好だ。自民党の小池氏も立候補し、１９９９年の都知事選以来、１７年ぶりの「保守分裂選挙」になった。

　前回の知事選で舛添前知事を支援した自民党は、実務家を中心に候補者を選定し、官僚出身の増田氏を推した。公明党も同調した。

　一方、野党４党は、参院選で共闘した４党の枠組みでの「統一候補」にこだわった。民進党都連はいったん元経済産業省官僚の古賀茂明氏に立候補を要請したが、１２日になって一転して鳥越氏の擁立で決着。前回都知事選で共産、社民両党が推薦し、今回も立候補の意向を表明していた宇都宮健児氏が、告示日前日の１３日夜に出馬を取りやめ、一本化が実現した。
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　１０日投開票の参院選での都内の比例区の得票は、自民、公明が合計で約２８４万票。一方、民進、共産、社民、生活の党と山本太郎となかまたちの４党は計約２４８万票だった。

　都選管によると、１３日現在の有権者数は１１２７万４０８０人。主要政党の支援の枠組みは固まったが、都内に多い無党派層の選択が焦点となる。

菜七子騎手、関西初見参でまさかの落馬負傷…左下腿打撲で後半２鞍乗り替わりに

藤田菜七子騎手（１８）＝美浦・根本厩舎＝は６日、地方の園田競馬に初めて参戦したが、レース後に落馬して負傷。予定されていた４鞍中、後半の２鞍を乗り替わりとなった。
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　アクシデントが起きたのは７Ｒ。３番人気のクリノエベレスト（牡６歳）に騎乗して、勝負どころから外を回って浮上。ゴール前で逃げ粘るパワーローランに迫って、首差の２着に入った直後だった。入線後のクリノエベレストが急に外へ逃避して落馬。その際に左足を痛めた。左下腿の打撲と診断されたが、幸いにも軽症で、病院には行かず、競馬場内での応急処置だけで済ませた。ただ、大事をとって予定されていた９、１０Ｒの騎乗はキャンセルした。今週末の中央競馬での騎乗に関しては未定。
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　藤田の地方競馬参戦は川崎、高知、浦和、金沢、船橋、盛岡に続いて７場目。関西圏では初めての騎乗とあって、午前１１時現在で観客は１４９０人。普段の同時間帯は約８００人ほどで、菜七子効果が観客数にも表れていた。

　この日の初戦、４Ｒ（ダート１４００メートル）は４番人気のプリンセスミホ（牝１１歳、西脇・織田誠厩舎）は８着に終わったが、スタートして１コーナーの入り口で先手を奪うと、場内からは大歓声を浴びるなど、元気な姿を見せていたが、まさかの入線後の落馬というアクシデントで、騎手変更を余儀なくされた。