歌わない時間

言葉と音楽について、思うところをだらだらと。お暇な方はおつきあいを。

全独が泣いた?

2011年09月18日 | 演ずる人びと
《Alles was zählt》。速報?した責任上、書き加えておきますが、Romanが昇天したようです。(相変わらず23分の本編は見てなくて、公式ウェブサイトの記事による。)いろいろ事情は臆測できますが、まあマンネリ打破ということなんでしょうな。入れ替わりに、何人かの新しい登場人物もすでに出てきておりますし。このあとしばらく、DenizはRomanの死を引きずるんでしょうが、そのあと、つき合うのが男なのか女なのか、ってのが、わたし的には気になるところです。

RomanとDenizが不幸な別れ方をしてからあとは、そんなに時間が取れなくなったこともあってわたしは物語をちゃんとフォローしておりません。なんかね、憑き物が落ちちゃったよ。Richardがなんであんなことになったのかも分からないし。Maximilian(とIsabelle?)がSteinkampを乗っ取ったってことは分かったけど。

Tallis ScholarsのJosquin新録音

2011年09月14日 | 音楽について
HMVから、タリス・スコラーズによるジョスカンのミサ録音新作のお知らせが来た! こんどは《De beata virgine》《Ave maris stella》の2曲だそうですよ。そうかあ、ついにタリス・スコラーズの『ミサ・アベ・マリス・ステッラ』が聴けるのかあ。(遠い目。)『ミサ・パンジェ・リングァ』に匹敵する名曲。そしてわたしが一生で一番多くの時間をかけて歌ったのが、この『ミサ・アベ・マリス・ステッラ』ってことになるでしょうね。わたしは『ミサ・パンジェ・リングァ』よりも『ミサ・アベ・マリス・ステッラ』のほうが好き。ってことはわたしの知ってるすべてのミサの中で一番好きなのがこの曲ってことになるか…。まあ個人的な思い入れですけどね。

どういう面子で歌ってくれるのか分からないけれど、80年代のあのキンキンキラキラ時代のタリス・スコラーズではなくてよかったよ。若手とベテランと入り混じった今のタリス・スコラーズは、むかしのような押しの強さが後退し、声が熟してきて深みが増した。きっと心の奥に届くミサ曲を聴かせてくれるだろう。期待してますよ!

.mboxファイルでEntourageからMailに移行

2011年09月12日 | MacとPC
きのうは一日、うちのMacBook Proで、EntourageからMail.appへのデータの引っ越しの件で試行錯誤しておりました。結果、なんとか移行できましたよ。一週間くらいは併用してみますが、自宅ではこのまま、Mailに移行したいなあと思っています。

Entourageからは、もうOffice 2011のOutlookに移っちゃった人が多いとは思いますが、もしこれから、EntourageからMail.appに乗り換えようと思っているかたがいらしたら、移行の際、Mailに直接、Entourageのメールデータを読み込ませてはいけません。Entourageを立ち上げて、(メール画面の通常左側のコラムに表示される)「受信トレイ」「下書き」以下のアイコンを、デスクトップにでもドラッグして.mboxファイルを作っておいてから、その.mboxファイルをMail.appの.mbox形式読み込み機能で読み込ませてください。そうすると、文字化けナシに移行できるはずです。

そもそも土曜の午後に、勤め先でOffice 2011をインストールしたのですよ。試用なんてしてません。だってOffiiceは、どの道、使わざるをえないものだもの。Word、Exel、PowerPoint、Outlook、その他あれこれ、全部入れました。ところがねえ、たしかに起動の早さは感動ものだったけど、Outlookのゴテゴテしたインターフェイスには閉口してしまったのね。あれでいい人にはいいんでしょうが、わたしには合わない。で、けっきょく、勤め先のMacについては、しばらくEntourageのままでいくことにしました。仕事のメールのやりとりは安定性が求められますからね。起動が遅いのは我慢しますわ。

それで自宅のMacBook Proなんですが、Outlookがあんなことぢゃあ、自宅でもまあEntourageのまま行こうか、って気にもなったけれど、でももうEntourageには将来がないわけでしょ。さきざきのことを考えると、やはりほかのソフトのお世話になるしかないでしょう。となると、MailかThunderbirdか。しかしThunderbirdにはEntourageからは直接移行できないらしい。で、ともかくMailにデータを移してみて、試しに使ってみてやろうと。

しかしMailを起動させて、標準の読み込み機能でEntourageで保存してあるメールのデータをそのまま読み込ませると、本文が一部、文字化けしちゃうんですよ。メール全体が化けるわけではなく、なにかの拍子に文字コードがおかしくなって一行分くらい化けて、その後の部分はまた正常な表示になる。たまに文字化けせずに復元できてるメールもあるけど、日本語のメールは3/4くらいの率で、化けている。それで困って、ネットをうろうろしていたら、どなたかが.mbox形式を経由する方法をちらっとお書きになっていたので、やってみたらうまくいったと。

仮設住宅の悲惨

2011年09月11日 | メモいろいろ
夕方の教育テレビの番組で、東日本大震災で被災した障碍者の苦難が取り上げられていました。なかでもわたしが衝撃を受けたのは仮設住宅のお粗末さです。バリアフリーを謳って、建物の入口までスロープがつけられていても、玄関の間口が狭くて車椅子が入らない。それに各住戸のなかも段差だらけで、まったくバリアフリーにはなっていない。取材されていたのは障碍児を持つ家庭だったんですが、あんなに家の中に段差があるんぢゃあ、閉口している高齢者も少なからずいるはずだよ。阪神の大震災後、仮設住宅のユニバーサルデザイン化は進んでいないのかしらん。

辻仁成『僕はそこにいた』

2011年09月09日 | 本とか雑誌とか
辻仁成『そこに僕はいた』(新潮文庫)読了。石原千秋さんの本で知った。少年時代の友人関係を回想する体裁の文集。この人は転勤族の息子で、はじめのほうは福岡編(小学生)、中間部は帯広編(中学生)、最後のほうは函館編(高校生)と、きれいに構成されている。いちおうエッセイとして書かれているんだろうが、視点人物の「僕」はどの話においても物語の主人公としてふるまう。石原さんも、小説として読める文章だと指摘していた。けんか、異性、義足の友だち、柔道部──。函館を舞台に高校時代のロックバンドの思い出を語る「青春の鉄則」というお話なんて、バンドのメンバーの描きわけといい、「僕」とボーカルの「ユミ」との係わり方といい、そのまんま、典型的な青春映画の筋書きを読むようだった。

「おまえが言うなよ」って言われそうだけど、辻仁成は芥川賞をもらったにしてはそんなに文章上手ぢゃないね。でも、有名人である作家が、ティーンエイジャーが入っていきやすい材料を率直な文体でつづっているので、YAものとしては好適だと思います。

「辛い別れ」

2011年09月06日 | メモいろいろ
『幸福』はかつてのTBSのテレビドラマで、わたしはリアルタイムで見ていました。脚本・向田邦子。主役が竹脇無我で、ほかに岸恵子、中田喜子、岸本加世子、笠智衆。竹脇無我は大田区の個人経営の工場に勤める職人さんで、いつも油で染みのついた作業服を着ていた。すでに中年にさしかかっていたあの竹脇無我は、もと美青年が無為に時を過ごして地味なおっさんになりつつある年代の、むざんな感じが自然に出ていたなあ、と今にして思う。

『幸福』の主題歌が、アン・マレーというアメリカの女性歌手の歌った〈You Needed Me〉という曲で、「辛い別れ」と訳されていた。この曲のドーナツ盤をわたしは買ったんですよ。B面は「テネシー・ワルツ」だった。レコード買うくらい曲も気に入ったし、番組も好きだったのね。あなたはいつもわたしの側にいてくれた。でも今は──。〈You needed me.〉っていうのはつまり、あなたはもうわたしがいなくても生きていけるのね、ってことでしょう?

向田邦子『幸福』は現在岩波から文庫が出てますが、わたしが持っているのは以前出ていた新潮文庫版で、たぶん品切れになる寸前の時期に買ったもの。やはり向田さんの『家族熱』も新潮文庫版をもっている。わたしは戯曲も読むので、テレビドラマの脚本読むのもそんなに抵抗ありません。『家族熱』は、テレビドラマのほうは見ていません。ただ一般的には、こういうテレビドラマの脚本というのは、実際にそのドラマをテレビで見た人が懐かしむために買い求めるのだろうと思います。

MiNDPiECEがアップデート

2011年09月01日 | MacとPC
MiNDPiECEがアップデート。1.0r4 (build462)。「情報を見る」で確認すると、1.0r3は「アプリケーション(Universal)」でしたが、1.0r4は「アプリケーション(Intel)」になっています。

MiNDPiECEはマインドマップ系のキーワード整理ソフト。キーワード整理ソフト、なんてことばは聞いたことないでしょうが、わたしとしてはそういう位置づけです。他の同種のソフトをほとんど知らないので較べてどうこうは言えないんですが、MiNDPiECEは柔軟度が高くて、デザインが美しく、使っていて気持ちのいいソフトです。まん中にテーマを書きこんでそこからどんどん枝を伸ばして発想を拡げる、という使い方以外にも、あるテーマから思いつくことばを次々ピースとして書きこんで、あとからそれらのピースを並べ替えて書くべきことがらを整理する、なんて使い方もできる。

1.0r3ではOpenTypeのPro仕様で拡張された漢字が使えなかったんですよ。でも1.0r4では使えるようになっている。うれしい。1.0r4はLion対応版として公開されたものですが、Snow Leopardでもじゅうぶんアップデートの価値がある。ほんとのところ、1.0r3以降、開発が止まっているように見えていたので不安だったのですが、これでまたしばらく安心して使えます。

MiNDPiECEの唯一の(と言ってもいい)問題は値段が高いことです。1万円以上するんだもの。あの半額だったら、もっと名が知られてメジャーなソフトになると思うんですけどね。