エンタメモンスターのひとりごと

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『マジック・ボーイ』ラウル・ジュリアの怪演

2015-09-30 18:00:00 | Raul Julia
本編の感想は熟成させるとして、
先にラウルについて感想を。


初登場シーンから
「あ、この人狂ってる」感が凄い。

間違った甘やかされ方で育ってきて
感情の赴くままに生きているような、
本当にどうしようもない人間の役。


時にはクラウンのようにおどけてみたり
時には火がついたように激しく怒ったり...

こういうぶっ飛んだ役が
観たかったので嬉しかったし、
そんな役がどハマりしていたので大満足。


ビジュアルはスリムでちょっとお髭があって
相変わらずハンサムなお顔。

特にあの溢れそうなくらい大きな目が素敵。

少し伏し目がちになってから
相手を真っ直ぐ見つめる仕草は
他の作品でもよくやっているのだけど、
そのシーンを観る度に
只でさえ荒ぶっている交感神経が
刺激されるので、やや注意しないと
いけないくらいの破壊力がある。


他にもファザコンシーンや
流血しながらナイフを振り回すような
シーンもあったり。

サディスト度で言ったら
『蜘蛛女のキス』の方が激しいけど、
こっちもまあまあドS。


びっくりしたのはこの映画と
『ワン・フロム・ザ・ハート』の
公開が同じ年(1982年)だったということ。
しかも日本では同時公開だった模様。

この二つの作品は同時期の撮影だったのかな?
とするとこの時ラウルは40歳か41歳くらい?

アメリカでは
『ワン・フロム・ザ・ハート』が
大爆死した後に公開されてるって
ある意味凄いなー。


本当にラウルの怪演を観ることができて幸せ。

そう思うほどにもっと生きて
たくさんの映像作品に出演してほしかった
という気持ちが強くなる。


でも自分が生まれる前に
活躍していた海外俳優の出演作品を
ここ日本で小さい頃から観ていて、
色々なことが分かり始めてきた今
ネットを利用してもっと深く
作品や役に対する姿勢などについて
知ることができたり、
思いを語れる場があるって
こんなに幸せで素晴らしいことは
ないと思う。


ありがたいな。感謝。