京都発・町家・大工はんなり日記

京都で仕事と道具を楽しみながら毎日過ごす。

小川三夫氏講演会。富山県勝興寺

2009-06-21 17:48:48 | 人物訪探
小川三夫氏講演会。富山県勝興寺

小川三夫氏の堪能してきました。この棟梁の笑顔何とも言えませんね。

会ってすぐに写真を撮ってもらって面白い講演を聴かせて頂いて会場では田中健太郎棟梁に「町家発・ほんまもんの会」と紹介して頂いて絶好調でした。

夜の懇親会でも大盛り上がりで終わることを知りません。

とどめは倅へのお土産はこの本+直筆サインこれ以上はもう無いでしょう。付いている時って何を言っても聴いて貰える。

帰りの電車ではこんなお弁当を頂いて居眠りしながら帰ってきました。

窓の外は雨待ちの田。

古鉋の錆取り。

2009-06-19 16:53:02 | 道具箱
古鉋の錆取り。

まずは錆びている鉋刃にべっとりと白ボンドを塗ります。(大きな容器ですと漬けても良いですよ)

しばらく乾かすとボンドに鉋刃の錆が移ります。

ボンドが乾いた所でベリベリと墓がしていきます。

この時に錆びもボンドと一緒に取れるのです。

後はブラシで水洗い錆びも埃も綺麗に取れます。



台は今までの物を使うのでどう整形するか思案中。

鎬面を28°に研いで使い物になるかどうか調べます


使えるようでしたら裏押しの準備に掛かります。

今日も刃角合わすのに冶具のお世話になりました。

明日は富山の田中健太郎棟梁のお誘いで勝興寺で行われる小川三夫氏の講演を聞きに行ってきます。

もちろん懇親会にも参加させて頂きます。

土壁の仕上げ。

2009-06-18 20:45:48 | 町家
土壁の仕上げ。

京都府の綾部に有る民家の土壁です。

中塗り終いなのですが土の甘をしっかりと出しておそらく藁の刷毛で色々な文様を付けてあるのでしょう。

まっすぐな横線から波模様妻側の上は狛犬の尻尾のように渦巻き模様が綺麗に並べてあります。

どの壁も素朴なのですが仕上げた職人の感性が伝わってきます。

それに長い年月の間風雨にさらされて見事な壁に仕上がっています。

職人の技と時間のハーモニーは素朴な中にも何か迫ってくる物が有りました。

又、妻側には窓もないのに立派な庇が2段着いていました。壁自体で建物本体を守のと火事をおそれられたのでしょう。

この庇のおかげでこちら側の壁はほとんど痛みがありません。

こちらは下地窓の原型でしょう。

古鉋研いでみました。

2009-06-17 22:13:49 | 道具箱
古鉋研いでみました。

錆で真っ黒になった鉋刃使えるかどうか研いでみました。

まずは埃と錆を落としどうなる事やら。

頭の捲れをすり下ろし。

裏を叩いて作ります。

何とかなりそうですよ。

鎬面も28°に研ぎ上げて。良い刃が付いてきました。

何とか使えそうです。

今日使った砥石はキングハイパー1000+エビの10000番仕上げと山で拾ってきたカチンカチンのカラスで仕上げました。

今日は作業場での仕事でしたのでこんなことして楽しみました。

町家をトーク。

2009-06-16 23:57:58 | 町家
町家をトーク。

6月の会でお話しをさせてもらいました。

今回は町家・表周りの改修工事の実例と。ベンガラ及び柿渋の塗装実習です。

町家をお持ちの方もベンガラの修繕方法や荏胡麻による仕上げ方。

柿渋の塗り方などを覚えて帰って頂きました。

予定時間2時間はあっという間に杉楽しい講義になりました。

お疲れ様でした。

2分研ぎ。工藤氏の場合

2009-06-15 22:39:11 | 道具箱
2分研ぎ。工藤氏の場合

この方も研ぐのはかなり短時間で仕上げられています。

今回見せて頂いたのは中砥がキングハイパー1000軟口で返りがでるまで研ぎ。

その次にエビの10000番で刃を付けます。

この時点で刃は研ぎ上がっていると言われました。

最後に非常に堅めの天然砥石今回は中山のマルカで仕上げていらっしゃいました。

普通ここで失敗するそうです。人造砥石で仕上がっているのを最後の天然砥石を掛ける時点で刃こぼれを起こすのだそうです。

硬い砥石砥石ですので黒名倉でタップリを研ぎ汁が出やすいようにしておいてから研ぎに掛かります。

水が多くては研ぎ上がりませんこの砥石の表面の研ぎ汁を参考にして下さい。

工藤氏の研ぎも最後になるとやはり刃先に力が掛かるように研ぎ刃先だけが研いでありました。

この方の場合、手が決まっているので冶具が必要ないのでしょう。

熟練者のみが出来るマネの出来ない技を感じます。

2分研ぎ。

2009-06-14 19:58:41 | 道具箱
2分研ぎ。

先日の2分研ぎお伝えします。

中砥はキングの1200番の面直しは800番の硬口を使っています。


最近のキングハイパー1000の柔らかタイプもなかなか良いようです。

私は手首が強くないのと角度を決めるのに冶具を使って研いでいます。

砥石の面を刃に合わせて整形をします。

その後黒名倉で表面を整えて研いでいきます。冶具で角度を合わしていますので20回位の前後で刃返りが出ます。刃返りは薬指を使ってそっと調べて下さい。柔らかいので刃返りが取れると刃先が零れてしまいます。

次は合わせ砥ですがキングG-1を使っています。面は共擦りで合わせています。

その上にパウダーをほんの少し乗せて指で少し広げておきます。

研ぎの場合何時でもそうですが水気は少ない方が良いと思いました。

研ぎ方は今までの教えの正反対で「ガッガッ」という感じで研ぎます。刃角は冶具で中研ぎの時よりも1°起こして研ぎます。

およそ前後に10回位で刃返り取れるとお仕舞いです。

こうすることで刃先の0.2㎜から0.6㎜くらいだけを研ぐことが出来ます。

この時しつこく研いで砥石に研ぎ汁がこびりつくまでに仕上げて下さい。

これで良く切れますよ。薄削りなら10ミクロン以下もいけます。

木に表面の艶も申し分有りませんでした。

お試し下さい。

刃先だけを研ぐのは削るのに他の所は研いでも切れには関係ないと山本氏に教えて頂きました。

この研ぎは愛媛県の山本氏に教えて頂いた物を自分流にアレンジしています。

山本さんありがとう御座いました。大変重宝しています。

戴きました。

2009-06-14 19:38:08 | 人物訪探
戴きました。

土曜日仕事から帰ると届いていました。

ノーベル賞を受賞された益川敏英先生から嬉しい限りです。

先生のお家は私にとって思いで深い現場です。それというのも私と親父と倅が初めて一緒に働いた現場です。

そのころの私の夢は親子三代で一つの現場で働くことでした。初めて働いた日は幸せをかみしめて一日を過ごしたのを今でも覚えています。

先生が私のことを覚えていて下さった子でその幸せは続いています。

先生。 「サンキュー」です。

昨日の鉋台。

2009-06-11 17:26:56 | 道具箱
昨日の鉋台。

昨日の鉋台は何処の物ですか?と言う電話がありましたのでお答えします。

この台は三木の台屋さんでオーク製作所の堀場氏に打って頂きました。

台の長さは1尺までですと長台の材料をつぶさなくても良いと言われたので1尺にしてあります。

厚みは先日千葉県の阿保氏の台を使わせてもらった時に削れている感じが手に伝わってきましたので少し薄めに仕上げて頂きました。

刃口は何時も私は普通口でお願いしています。

押さえ棒は出来るだけ細い物を入れてもらいます。

仕込みは7分仕込みで後は自分の好みに改造をしています。

今回の屑たまりは普段の物より少し角度を立てて頂きました。

こんなわがまま丁寧に答えて進めて頂ける安心の台屋さんです。

何方でも連絡をもらえば出来ることは対応をして頂けるそうです。

連絡先は電話0794835491迄。

昨日の写真と重複しています。

酒壷 寸4。

2009-06-10 23:09:03 | 道具箱
酒壷

先日から使わせてもらっている粉末ハイス鋼鉋「酒壷」

集成材の木口などを削ってもなかなかの長切れをしてくれます。

そこで寸4をお願いしておいたのが出来上がってきました。

もちろん口は普通口で押さえ棒はおきまりの一番細いタイプ物でお願いしました。

今回この台が何時もと違っているのは長さが1尺でお願いしたのとコッパ返しの屑だまりの角度を少し立てて戴きました。

台の厚みも1分薄くなっています。

最近体力が無くなっているのかこんなサイズの鉋をよく使うようになってきました。

それにこの鉋グラインダーなんか使えるそうで替え刃鉋の「技秀」の様な刃先だけを仕上げる研ぎで良いようです。