昭和は遠くなりにけり この国を愛し、この国を憂う がんばれ日本

昭和21年生まれの頑固者が世相・趣味・想いを語る。日本の素晴らしさをもっと知り、この国に誇りを持って欲しい。

英霊の遺書や手紙・遺品2

2013-06-18 03:35:11 | 歴史・神秘
本日も英霊の中から藤井一命をご紹介させていただくが、夫の決意を成就させるために幼子と共に入水自殺した奥様を思うと涙なしには文章も書けない。
陸軍少佐 藤井一命(第四十五振部隊) 

神風特別攻撃隊員の方々は、20才前後の隊員の方が大半でした。しかし、中には既婚の方もおられましたし本来は特攻隊員になる必要もない、なれない位置にいたにも関わらず自ら志願し、自らの責任を果たした方もおられました。
その方が藤井一中尉です。
しかし、その裏にはたいへん悲しい事件があったのです。

藤井中尉は茨城県の農家に生まれ。7人兄弟の長男でした。陸軍に志願し歩兵となりましたが、優秀であったため転科して陸軍航空士官学校に入校しました。卒業後、熊谷陸軍飛行学校にて中隊長として少年飛行兵に精神訓育を行っていました
その中で藤井中尉は特攻作戦が実施される前から「事あらば敵陣に、あるいは敵艦に自爆せよ、中隊長もかならず行く」と繰り返し言っておられました。
その後、特攻作戦が開始され、自分の純粋な教え子達が次々と特攻出撃していく中、責任感が強く熱血漢であった藤井中尉は自分だけが安全な任務をしている事に堪えられませんでした。
藤井中尉は教え子達との約束を果たすべく自らも特攻に志願しましたが、妻と幼子二人をかかえ、学校でも重要な職務を担当しており、操縦士でもなかった藤井中尉には、当然、志願は受け入れられませんでした。
しかし、藤井中尉は生徒達との約束を守るため、断られても、断られても2度も特攻に志願したのです。

藤井中尉の妻、福子さんは高崎の商家に生まれ、お嬢さんとして育ち、戦争中は野戦看護婦として活躍されていました。
藤井中尉との出会いは、中国で負傷した藤井中尉の世話をしたのが福子さんであったことから福子さんは当然、藤井中尉の性格や考えが十分過ぎるほど解っていました。
しかし、解っているからといって特攻に志願することには到底納得できるものではなく、福子さんは夫を必死に説得しようとしました。

しかし、藤井中尉の決死の決意は最後まで不変でした。
夫の固い決意を知った福子さんは、夫の活躍の為に決して邪魔になってはならないと、二人の幼子を連れて飛行学校の近くにある荒川に入水しました。
翌日、昭和19年12月15日朝
「晴れ着」を着せた次女千恵子ちゃん(1歳)をおんぶし、長女一子ちゃん(3歳)の「手と自分の手をひもで結んだ」3人の痛ましい遺体が発見され、その遺書には
「私たちがいたのでは後顧の憂いになり、思う存分の活躍ができないでしょうから、一足お先に逝って待っています。」
と書かれていました。。

凍てつくような12月の荒川べり、変わり果てた愛する妻と我が愛娘の姿を見て、藤井中尉はその前にうずくまり、遺体の砂をやさしく払い、そして呻くように泣きました。

藤井中尉はこの事件の直後、3度目の特攻志願で、自らの小指を切り、「血書嘆願」としました。今度ばかりは軍も諸事情から志願を受理し、藤井中尉を特攻隊員として異例の任命を行いました。
熊谷飛行学校で生徒達に大変人気があった中尉は生徒達に信頼され、尊敬され、あこがれを持たれていましたので藤井中尉の送別会では、学校の幹部や生徒達で集めたお金で軍刀を贈りました。
藤井中尉は大変喜びましたが、福子さんの入水事件の事は公になっておらず、誰も口にする者は居ませんでしたが、皆、既に噂で知っており、別れを惜しんで流す涙はたいへん辛いものとなりました。

藤井中尉は陸軍特別攻撃隊 「第四十五振武隊 快心隊」 の隊長として、昭和二十年五月二十八日、隊員十名と共に沖縄に向け出撃されました。
藤井中尉は、操縦士ではありませんでしたので、小川彰少尉の操縦する機に通信員として搭乗し、教え子達、祖国、そして天国の愛する妻と愛娘との悲願の約束を立派に果たし散華されました。 

藤井一命の遺書
冷え十二月の風の吹き飛ぶ日
荒川の河原の露と消し命。母とともに殉国の血に燃ゆる父の意志に添って、一足先に父に殉じた哀れにも悲しい、然も笑っている如く喜んで、母とともに消え去った命がいとほしい。

父も近くお前たちの後を追って行けることだろう。
嫌がらずに今度は父の暖かい懐で、だっこしてねんねしようね。
それまで泣かずに待っていてください。

千恵子ちゃんが泣いたら、よくお守りしなさい。

ではしばらく左様なら。
父ちゃんは戦地で立派な手柄を立ててお土産にして参ります。

では、
一子ちゃんも、千恵子ちゃんも、それまで待ってて頂戴。

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