どくのききめ。

2017-08-13 22:10:25 | 浮世見聞記
横浜の大倉山記念館へ、川柳川柳の「敗戦落語会」を聴きに行く。


内容は落語といふより、この噺家が得意とするところの、第二次大戦前後の昭和を当時の流行歌と軍歌とを絡めて回想する、漫談に近ひ高座。

八十六歳といふ痩身の老人が語る昭和は、多感な少年時代の目撃談でもあるだけに、歌ふ時以外はマイクなしでは聴き取りにくゐ声量でありながら、重味がある。

高座で披露する軍歌を、客席にゐた一人の年配の女性が小声で、一緒に口ずさんでゐた。

わたしには、自分もその時代を生きた“証”を、自分に対し、確かめてゐるやうに見へた。



戦後、米国占領軍が“鬼畜米英”を頭に叩き込まれた日本の若者たちを手懐けるためラジオを通して大量に吹き込んだのが、ジャズだったと云ふ。

日本のそれまでの娯楽がことごとく禁圧され、楽しみに飢ゑてゐた若者たちは、目論見通りそれへ飛び付き、熱狂した。

結果、外国語をよく知らなゐくせに横文字を使へばカッコ良ゐなどと考へてゐる洋楽かぶれが現代に至るまで横溢してゐるのだから、洗脳とは恐ろしゐものだ──



川柳師の毒が効ゐた噺には、ふと己を立ち止まらせる効能があるらしゐ。
ジャンル:
モブログ
コメント   この記事についてブログを書く
この記事をはてなブックマークに追加
« よりみちまはりみちじょうと... | トップ | そのさきのゆくえ。 »
最近の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

浮世見聞記」カテゴリの最新記事

トラックバック

この記事のトラックバック  Ping-URL
ブログ作成者から承認されるまでトラックバックは反映されません。
  • 30日以上前の記事に対するトラックバックは受け取らないよう設定されております。
  • 送信元の記事内容が半角英数のみのトラックバックは受け取らないよう設定されております。
  • このブログへのリンクがない記事からのトラックバックは受け取らないよう設定されております。
  • ※ブログ管理者のみ、編集画面で設定の変更が可能です。