水道橋の能楽堂で、宝生流の「兼平」を観る。
先日の旧中山道探訪の際に訪ねた、今井四郎兼平の墓を思ひ出しながら、粟津合戦を語るシテの姿に観入る。
生と死が常に紙一重だったこの時代、命を絶つことで名を末代まで残す行為は、生きてゐるうちに名声に求めて簡単に目を眩まされる現代人には、到底理解の外だらう。
いつであったか、やたらと「命懸け」を口にする男がゐた。
彼はどうやら、その言葉の響きに、 . . . 本文を読む
プロフィール
-
- 自己紹介
- 嵐悳江(あらし とくえ)──手猿樂師にして、傳統藝能創造家にして、鐵道愛好家にして、古道探訪者にして、文筆家氣取り。
雅号は「李圜(りかん)」。
最新記事
カテゴリー
最新コメント
- GS/ニッポン徘徊──旧下大崎村点景。
- Stargate/帝国の関門、のちに海の玄関、そして永遠。
- ししまる/いまさらあってもしょうがない。
- ししまる/おなじあなのむじな。
- ししまる/かがみにはうつらない。
- ししまる/ごえんとはそういうもの。
- 紫陽花/よくみねぇ。
- 紫陽花/ささやき。
- ししまる/さりながら、さりながら。
- ししまる/あきぬあじわひ。