田中悟の片道旅団

大阪で芝居と弾き語りをしています。

アリス in 紅雨荘

2017年05月08日 | 日記
『紅雨荘殺人事件』の余韻がまだまだ続いていますが、
今日はアリスについて、色々書きたいなって思います。


※パンフの写真です。

上の写真は確か一昨年に撮影したものかと。
木材会館で上演された『あるいは四風荘殺人事件』の時に撮影したと記憶しています。
あらためて見ると、ちょっと厳しい表情をしてるなと思います。
「もうちょっと柔らかくていいんじゃないかな?アリスなんだし…」
と自分でも思うぐらいです。

でも、

この写真を撮った時、あるいはこの頃、
いやアリスを演じ始めた当初からずっと、
僕はアリスに一種の「厳しさ」を追い求めている気がします。
それを前面に押し出す必要はないんですけど、
「甘味の中に塩味を加えたい…」
「柔らかい雰囲気の中にシャープな線を加えたい…」
みたいな役作りの拘りがあるんです。
事件現場に乗り込んで被害者や事件関係者と関わる訳ですから、
真剣な大人の世界で生きているってことをベースにして、
リアリティとか緊張感を忘れないようにしたいのです。

しかし、

アリスは結果的に空気を柔らかくしてくれる…何よりそこが一番大切。
意図的に空気を和らげよとすると失敗するタイプなんだと思います、アリスは。
アリスはアリスとして真剣に一生懸命に奔走して、きっちり失敗する。
そして結果的に場を(読者を)和ませるんだろうなと。
だから優しさと誠実さが大切なんだと思ってます。

でも優しさだってアリスは意図してないんだろうな。
優しくしなきゃと思って優しく振舞っているんじゃなくて、
あれこれ感じながら不器用に人に接して、やっぱり失敗して。
心の中では自虐的だったり、少しシニカルだったり。
なのに、いや、だから、
結果的に読者の心を癒すキャラクターなんだと思います。


※初めてアリスを演じた『ブラジル蝶の謎』。若い(二人とも)


※今回の『紅雨荘殺人事件』


「年々離れていく僕とアリスの年齢。しかし不思議なことに僕の中ではアリスのほうが大人。まだまだ追いつかない精神年齢。」

と先日ツイッターで呟きました。
アリスと僕の距離は常に微妙です。
年齢の問題だけでなく色々あります。

役者としてどう演じるのか?
というのは当然のテーマなんですけど、
「もうちょっと本番までに髪を長くしたかった…」とか、
「少しでも細身のほうが絶対に良いはず!」とか。
そんなことを物凄く意識してしまいます。

アリスのイメージ。
イメージを絶対に壊してはならない。


ただ、

僕が演じるアリスはテンションが高くて、笑いを重視しております。
それは…演劇だからです。
と言っておくことにします(^^;

いや、やっぱり正直に言います。
田中悟だからです。
ご了承頂ければ幸いですm(_ _)m



次はどの事件に挑むのだろうか?

また火村のフィールドワークでお会いしましょう!!


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