荒川三歩

東京下町を自転車で散策しています。

涼を求めてレオナルド・ダ・ヴィンチ×ミケランジェロ展へ。

2017年07月28日 | 散文
暑い日は美術館に限ります。
涼しいし、静かだし・・・。


移動時に見る階段風景が好いです。


外光を計算し尽くした、透かし階段と手摺りのシルエットが美しいです。






窓のシルエットも好いです。


さて展示品ですが、素描が中心なので、私的にはあまり面白くありませんでした。
撮影OKのコーナーがあります。
左側がダ・ヴィンチです。


そして、最後の部屋にミケランジェロの大理石像があります。
右手の十字架や海綿や、左手の布は彼の作品といわれています。
脱ぎ捨てた布は「復活」の象徴です。
胴部と脚部と左手と頭部がミケランジェロの手になるものです。
・・・この像は作品になりませんでした。


この像は注文主の遺族に引き取られ、邸宅の庭に設置した後、貴族の没落時に競売にかけられやがて行方不明になりました。
西暦2000年、研究者がローマ近郊の修道院にあった像がこの未完の彫像と同定しました。
17世紀に、ミケランジェロとは別の彫刻家が背中部分を仕上たといいます。
正面と比較できるのが鑑賞者冥利ですが、私にはさっぱり作風の違いが分かりません。


さて、どうして作品にならなかったのか?
顔を掘り出した時、頬に黒い石の模様が出てしまいました。
彫ってみないと分からないとはいえ、さぞかし無念だったと思います。
それでもくじけずに、もう一つの石に挑んで、6年後に完成させたて件の貴族に納品したらしい。
芸術家の執念はすざまじい!
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