花火、ときどき牛

花火について、またときどき牛について

[51] プレヴェールは知っている 【花火】

2017-05-19 | 日記



今日は、感情のざわめきが収まらない。
物語の世界のなかに、入っていけない。
自分が、使い物にならない。

ざわつく心で考えて、思い当たった。

――呪いだ。


昨年、1年ちょっとをかけて書き上げた物語のテーマは、「呪い」だった。

もう決して、誰にも呪いをかけたくないし、誰からも呪いをかけられたくない。

そう、くりかえし念じながら書いた。

作品として完成させることで、呪いの連鎖する時間から抜け出せたはずだった。

なのに今日、すぐそばに呪いがあった。

だれも、気づかなかったはずだ。
一見したところ、それは私が陥ったのと同じ、「あなたのため」だったのだから。

プレヴェールのそんな詩を思い出し、引っぱりだしてみる。


 鳥が欲しくて、市場まで行ったよ。
 そして俺は鳥を買ったんだ。
 あなたのため、
 愛おしいあなたのため。

 花が欲しくて、市場まで行ったよ。
 そして俺は花を買ったんだ。
 あなたのため、
 愛おしいあなたのため。

 鉄くずが欲しくて、市場まで行ったよ。
 そして俺は鎖を買ったんだ。
 重い鎖を。
 あなたのため、
 愛おしいあなたのため。

 それから俺は、奴隷が欲しくて、市場まで行ったよ。
 あなたのために探したけれど、
 見つからなかった。
 愛おしいあなたよ。



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