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アートネタなど日々のあれこれ

超ド級の日本画

2017-07-30 23:54:58 | 美術
山種美術館で「川端龍子 超ド級の日本画家」を見てきました。

何てったって超ド級ですよ、超ド級。ドがカタカナっていうのがさらに斬新。およそ山種美術館らしからぬ(?)キャッチフレーズにもびっくりですが、やはりそれだけのことはありました・・・。

会場に入ると、川端龍子の写真が。かわいらしいワンコを抱いています。その名も「クマ」。氏はクマのことをかわいがっていたようで、画室への出入りも許していたそうです。ある日クマが作品の上をとことこ歩いて足跡をつけてしまい、弟子たちが真っ青になっていたところ、龍子は足跡を洗って、また書き直したとか。何となくお人柄の偲ばれる話ではあります。

作品はほぼ年代順に展示されています。初期の作品でまず目を引かれたのが「火生」。「炎舞」を少々彷彿とさせます。それから「会場芸術」の章へ。ダイナミックな「鳴門」。青と白のコントラストも鮮やかです。そして「香炉峰」。戦闘機がなぜかスケルトン・・・と思ったら、これはどうやらバックの風景が迷彩柄に見えるように、ということらしいです。かなり、斬新。かと思うと「草の美」のようにサイズは大きくとも、繊細で美しい作品も。「爆弾散華」は、一見、何てことのない野菜の絵に見えますが、これは実は戦争の時に、龍子の家の畑に爆弾が落ち、野菜が被害を受けた時の有様だとか。ということは、この金箔は炎・・・。「金閣炎上」は実際の事件を題材にしたものですが、雨の中、燃え盛る炎の表現がみごとです。「八ツ橋」は淋派にインスパイアされた作品ですが、ここでは白い花が咲いています。「夢」は中尊寺のミイラ調査から想を得た作品で、幻想的な世界・・・これも少々「炎舞」を彷彿とさせます。

そんなわけで、「会場芸術」を堪能してまいりました。「会場芸術」は芸術と民衆を結ぶものとか。かつては宗教と民衆が結びついていた。その後、芸術が権力と結びつき・・・それを民衆に取り戻すということのようです。やはり、芸術はある意味宗教に近いポジションにあるのだな・・・と、なぜかそんなことを思いました。批判もあるようですが、「大衆」の一員としては、大型の作品って、それはそれでありがたいな、と。ミュシャのスラヴ叙事詩を見に行った時も思ったのですが、大型の作品ならば、美術館が混んでいても、皆で見ることができるし(←そっちかい)。「大きさ」から生まれるパワーというものは、やはりあるのかも、とも思います。

ところで、山種美術館といえば「Café椿」。暑い日だったので、冷たいお抹茶でも飲みたいな、ということで寄ってきました。今回は龍子作品にちなんだ和菓子が登場。どれもこれも綺麗で美味しそう。さんざん迷った挙げ句、「八ツ橋」が元になっているという「東下り」をセレクトしました。一番細工が凝っていたので。ほんのり柚味で本当に美味しゅうございました。ここのお菓子はそれなりのお値段ではありますが、それだけのことはあるんですよね。冷抹茶も冷え冷えで、疲れが癒されました・・・。
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