名古屋に本社のある日本最大級のリサイクルショップ「コメ兵」※写真は新宿店。「ガスト」を運営するすかいらーくグループは、ファミレス業界の中心的存在 

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これまでジャンル別チェーン店&サービスと様々な対決を紹介してきたが、その他の業種・業界はどうなっているのか!?

ビジネスリサーチ・ジャパン代表の鎌田正文氏に話を聞いた。

「まず、昨年元気だったのはファミレス業界ではないでしょうか。代表的なのが『すかいらーく』で、業績不振から06年に上場を廃止。14年に再上場すると、社名と同じファミレスの『すかいらーく』をすべて閉店し、シニア層や女性客まで幅広い客層をターゲットにするため、リーズナブルな『ガスト』を中心とした経営にシフトし、見事に業績回復を実現。16年度のガスト1店舗の一日平均売上高は上場時に比べて約7000円アップ。本年度もさらなる業績拡大を見込んでいるはずです。

24時間営業を全店で廃止したことで話題となった『ロイヤルホスト』を運営するロイヤルホストホールディングスも業績がアップしました。『セブン-イレブン』以外の業績がパッとしない、セブン&アイ・ホールディングスが運営する『デニーズ』は好調とはいえませんが、全体的にはファミレス業界は良かったといえるでしょう」

逆に居酒屋チェーンなどは不振が目立ったという。やはり高齢化社会が進む今、シニア層を上手に取り込めるかが成否のカギを握りそうだ。

「また、去年に限った話ではありませんが、ネット通販も好調です。目立つのはやはり『ZOZOTOWN』。ネット上の百貨店ともいえるアパレル系専門のショッピングサイトですが、運営するスタートトゥデイは、自社で仕入れは行なわず、取り扱いのあるすべてのブランドに自己負担を課しています。これにより在庫を抱えることなく、それにかかる経費を削減することもできる。意外にもこのビジネスモデルはどこもマネできていない。

これからはネット通販とリアル店舗の競争も激しくなっていくでしょうね。ネットから客をリアル店舗へどう引き込むか、逆にリアル店舗からネットへどう客を引き込むか、それをうまくできたところが生き残っていくのだと思います」

また、中古ブランドを扱うこんなところも伸びているという。

「『コメ兵(ひょう)』や『ブランディア』などのリサイクルショップ系です。なかでもバッグや洋服などブランド品の扱いが多いこのふたつは元気がいい。不用品を段ボールに詰めて送るだけで買い取りが終了する仕組みが受けたのです」

 

最後に今後の予想もしてもらった。

「ドラッグストアといえば、『マツモトキヨシ』の圧勝と思われがちですが、14年にイオンの子会社になった『ウエルシア』が売上高で追い抜きました。イオンの子会社ですから、今後は弁当販売なども行なっていくのでは? ドラッグストアのコンビニ化が進み、コンビニとの競争も激化していくと思います」 

エネルギー業界では、昨年4月の電力小売自由化に続き、この4月から都市ガスの小売自由化もスタート。



「電力会社やガス会社はこれまで以上に経営の難しいかじ取りを迫られることになります。東京電力と中部電力は海外事業や燃料の調達などで合弁。対して昨年4月には東京ガスと関西電力がLNGの調達や発電所の運営などで提携を結びました。この電力とガスのセット販売対決も激化していくでしょう」



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(取材・文/井出尚志 渡辺雅史 高山 恵[リーゼント])