日本の「失われた20年」という言葉は中国でも広く知られているが、これは日本がバブル崩壊によって経済成長を失ってしまったことを指す言葉だ。不良債権の処理など、バブルの清算には非常に長い年月と労力を費やすこととなったが、不動産バブルの存在が指摘されて久しい中国において、もしバブルが破裂したらどのような事態が起きるのだろうか。(イメージ写真提供:123RF) 

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 日本の「失われた20年」という言葉は中国でも広く知られているが、これは日本がバブル崩壊によって経済成長を失ってしまったことを指す言葉だ。不良債権の処理など、バブルの清算には非常に長い年月と労力を費やすこととなったが、不動産バブルの存在が指摘されて久しい中国において、もしバブルが破裂したらどのような事態が起きるのだろうか。

 中国メディアの新浪は4日付で、中国不動産バブルが崩壊した場合の結果について考察する記事を掲載し、もしそうした事態が生じれば「中国人は1人も助からない」と論じている。

 中国では不動産価格が高騰しており、一般庶民にはなかなか手が出せない価格となっているが、記事は「中国不動産バブルが崩壊すれば、家が安く買えると喜ぶ人もいるかもしれない」と主張する一方、バブル崩壊による影響を受けない中国人は1人もいないと説明した。

 またその崩壊の恐ろしい結果として、まず失業率が大きく上昇することがあると説明。失業者が街にあふれれば社会不安につながるであろうことは容易に想像がつく。また不動産業には鉄鋼、セメント、コンクリート、ガラス、家電、家具、内装など様々な産業が直接的あるいは間接的に関わっており、不動産バブルが崩壊すれば多岐にわたる産業において給与の減少あるいは解雇が起きる可能性があることを指摘した。

 また中国も日本のように長年にわたる景気後退を迎えることにもなると説明、先進国である日本でさえその影響が長期間に及んだのであれば、都市化が40%に満たない段階の中国は「中所得国の罠」に陥り、不況は数十年に及ぶだろうと指摘した。

 さらに記事は、不動産バブル崩壊のあおりを受け、給与が減少あるいはリストラされる人が増えれば、住宅ローンが払えなくなる人も増え、結果的に不良債権が増加、そして株価も暴落することになると指摘し、結果として「われわれ中国人は1人も助からない」と結論付けた。

 北京などの都市部には不動産市場に関する「伝説」がある。過去に80万元(約1288万円)で買ったマンションがその後800万元(約1億2880万円)になったという話や、商売に失敗して200万元(約3221万円)もの資金を失ったものの、かつて100万元(約1610万円)で購入していた不動産に1000万元(約1億6100万円)以上の値が付いたためにビジネス上の損失を埋め合わせることができたという話だ。確かに中国の不動産バブルの恩恵を受けた人も数多く存在するであろうが、仮に中国の不動産バブルが崩壊することになれば、これとは全く違う種類の伝説が世界中で語り継がれることになるだろう。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)