開始前から夏ドラマで最も注目を集めていた山下智久主演の「コード・ブルー〜ドクターヘリ緊急救命〜THE THIRD SEASON」(フジテレビ、毎週月曜よる9時)。初回視聴率は16・3%という高数値を記録した。

 視聴者の反応も良い。データニュース社(東京)の満足度調査(対象2400人)では、初回3・92(5段階評価、20日放送までのデータ)と高満足度の基準3・7を上回り、夏ドラマ(プライム帯)で最高のスタートを切った。人気シリーズということだけでなく、“月9復活”という期待を背負った本作だが、好スタートの背景には“変わらない部分”と“変わった部分”のバランスにあるようだ。

 前作は7年前。山下智久、新垣結衣、戸田恵梨香、比嘉愛未、浅利陽介という主要キャストを今作は全員欠かすことなく登場させた。第1話でその全員を救命救急センターに集結させ、舞台を変えていないこともさりげなく視聴者に伝えた。また、ドラマ最大の特徴である実際のドクターヘリを用いたダイナミックな映像も変わらず、作品の代名詞的存在といえるMr.Childrenの主題歌「HANABI」も踏襲した。

 視聴者の感想を見ると「前作の勢いそのままで、世界観がすぐ戻ってきた」(33歳女性)、「BGMや主題歌がかわっていないところがよかった」(38歳女性)など、“変わらない部分”が視聴者の期待を裏切ることなく満足度を高めた一因となった。

 一方「今では売れっ子俳優になった出演者たちの成長と役の成長がリンクしていて良い」(39歳女性)、「新人だったドクター達が成長して物語に奥行きが出ている。今や豪華出演者揃いで今後が楽しみだ」(55歳女性)など、前作では教わる立場だったキャラクターたちが今回は教える立場というドラマ上での変化と、それが彼らの役者としてのキャリアとリンクしたことで前作にはなかった深みが出て、その“変わった部分”も満足度をさらに高める要素となった。

 前期で高視聴率を獲得した天海祐希主演「緊急取調室」や、次期にパート5の制作が発表された米倉涼子「ドクターX」(テレビ朝日)、また月9を振り返ると木村拓哉主演の「HERO」や、福山雅治主演「ガリレオ」など、最近のヒットシリーズの成功のカギはあえて変化させず、それぞれが持つ“型”を重視する傾向にある。「コード・ブルー」は出演者、主題歌などの“型”は守りつつ、「北の国から」に代表される“成長を見守る続編ドラマ”で再出発した。変えすぎてしまえばファンを裏切るというリスクがあり、変えなければ飽きられてしまうという難しい続編。2話以降、何が不変で、何が変化していくのか、その対比を楽しみたい。