自分は悪くないのに…事件に巻き込まれ、人生が変わっちゃった人々 

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 できることなら平穏な毎日を過ごしたいものだが一寸先は闇。意図せずとも、事件の当事者となる危険性は誰にでもある。事件に巻き込まれてしまうとどうなるのか? サラリーマンの実例を刮目して見よ。

◆自分は悪くないのに……事件に巻き込まれてしまった人々

●ケース1:知らずに偽ブランド品を販売。被疑者に……

 勤めていたアクセサリーの輸入販売会社で、偽ブランド品を売った疑いで社長が逮捕されたという遠藤実さん(仮名・47歳)。遠藤さん自身も被疑者となった。

「私はサイト運営を担当していただけなので、偽ブランド品のことは知りませんでした。しかし刑事からは『知っていたんだろ』『警察を舐めんな!』と、罵声を浴びせられました。トイレにも行けずに6時間……。憔悴してやってもいない罪を自白する人の気持ちがわかりましたね」

 事件は社長に罰金刑が科せられて収束したが、遠藤さんの苦労はそこで終わらなかった。

「店舗の閉鎖で会社は一気に経営難に。給与を巡ってトラブルも勃発し、社長との関係も悪化。社長は学生時代の先輩の友人だったのですが、最後はケンカ別れのような形で退職しました」

 現在はフリーのWeb制作者の遠藤さん。ストレスからも解放され、収入もアップ。前職の会社は退職後まもなく、倒産したという。

●ケース2:同僚がインサイダー取引。社内が監視社会に

 某証券会社の元社員・花田祐樹さん(仮名・40歳)の元同僚は、情報漏洩防止を目的に、社長から社員に一斉配信されたメールのTOB情報をもとに、逆にインサイダー取引に手を染めた。

「証券取引等監視委員会からの指摘で会社が内部調査を開始すると、すぐに当人が白状しました」

 元同僚は’09年5月に懲戒解雇され、会社を去った。だが、残された社員たちは大迷惑を被った。

「社長は疑心暗鬼に陥り、トイレ以外の社内各所にカメラとマイクを設置。社長室内のモニターには常にそれらの映像が流れています。社員の送信メールも、すべてCCで社長にも届きます。北朝鮮級の監視体制といわれていました」

 花田さんは現在、同業他社に転職。平穏な日々を過ごしている。

●ケース3:自衛官の父親がW不倫の末、窃盗で逮捕

「幹部自衛官だった父は窃盗で捕まったんですが、その内情は元部下の女性とのW不倫でした」

 そう当時を振り返るのは元自衛官の川尻幸太さん(仮名・22歳)。

「相手女性から異動を機に別れを告げられたそうです。諦めきれなかった父は、相手宅に合鍵で侵入。女性から旦那について『趣味の釣りへの浪費がひどい』と聞いていた父は、旦那への嫌がらせのために室内にあった釣り竿を盗んでリサイクルショップで処分。それを後日、旦那がお店で偶然見つけて事件が発覚しました」

 川尻さんの父親は除隊となり、両親は離婚。しかし、不思議と父親への怒りはないんだとか。

「一緒に食事をとることもありますね。ある意味では父に感謝しているんです。事件によって、親が絶対正しいという思い込みが解けたというか。父に言われるがまま、僕も一度自衛隊に入隊したんですが、事件をきっかけに自分の人生を考え直しました。自衛隊を辞めた今は、音楽ライターを目指して専門学校に通っています」

 語る川尻さんの表情は明るい。

― 実録 サラリーマンが逮捕される瞬間 ―