小さな水粒

2013年10月31日 14時33分54秒 | マーロックの日記

                            ・・・  ザヮヮヮヮ   ・・・・・・

              グツ  グツ   ・・・

湯気が風で流れていく・・・

その先に、風でゆれる葉っぱ。

暗いけど、音のするしゆれているのが分かる。

ハウスボートは、もう止まっている。

1階の外はテラスになっていて、そこでごはん。

屋内からテーブルを出して、鍋が3つ置かれている。

カセットコンロで煮てる。

ドアは開けてあって、中のテーブルも使える。

                   グツ  グツ

トマト鍋と水炊きと、すき焼き。

私は、まずすき焼きを食べる。

                                 グツ  グツ

お椀に卵を入れて、かき混ぜてある。

白いご飯のお茶碗も、置いてある。

シャワーを浴びてまだ完全には乾いていないから、冷たい風があたると寒い。

「もういいんじゃないかね?」

向かいに座っているハットさんが、ノロマさんに聞いた。

私も同意見である。

前にキャンピングトレーラーの中で食べたのがおいしかったらしく、ハットさんもすき焼きたべる様。

「もういいですよ」

「いただきます」

                        ――  ス

お箸でお肉をつかむ。

私のお箸は黒いステンレスで作られていて、滑り止めの溝も入ってない。

お箸の先は、すぐ熱くなる。

                  パク

卵につけて、食べる。

                                パク

続けて、ご飯も食べる。

                          モグ モグ

おいしい。

とうふやシイタケも卵に入れておく。

「お肉たくさんあるからね」

「うまいな」

コックさんは、水炊きを食べてる。

今日はエレガントさんとノロマさんとフワリさんとウェーブさんが、ごはんを作ってくれた。

コックさんはいつも食べるのが遅くなるので、今日は最初から食事する。

「ニャー」

黒猫も、テーブルの下で食事。

テーブルにはランタンが置いてあるけど、いくつかはカボチャランタン。

中身を出したカボチャの皮に、目と口の形の穴をあけて、中にランタンをいれたもの。

床にもいくつか置いてある。

         パク

お肉とシイタケを一緒に食べる。

船の先を見ると、トマト鍋を食べていたノッポさんが、お皿を持ったまま夜空を見ている。

空はよく晴れていて、星がたくさん見える。

流星でも探してるのかな。

                        ・・・  ――  ♪ ♪

           グツ グツ

エレガントさんは、キッチンにいる。

4つ目の鍋で、何か煮ている様。

人数も多いし、マッチョさんや斧さんはすごい食べるから食材も多い。

最初にうちは、減った分を足して煮ていては時間がかかるから、もうひとつ作っている様。

「・・・・」

水炊きを食べていたカールさんが、すき焼き見てる。

「ピィ」

テーブルの端っこにあるカボチャランタンの横で、メジロが鳴いた。

黒猫たちと一緒に歌いたいのかな。

すぐ近くにいたリスも、カボチャのそばに来た。

                  ツン  ツン

すると、メジロがリスの毛づくろいを始めた。

「・・・」

リスは気持ちよさそうに、ふせた。

私の卵の中には、白菜とお肉。

ニンジンもいれる。

                          パク

お肉と一緒に、ぜんぶ食べる。

体がポカポカする。

ボートは川のほとり。

ゆっくり揺れる。

空を見ると、だから星もゆれる。

お鍋の中に、減った分のお肉が入ってる。

分かりやすいように、白菜の向こう。

風は冷たいけど、もう寒くない・・・

               ♪ ♪              グツ グツ

      ♪♪                                ・・・・   ヮヮヮヮ  ・・・・・


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