手すりの向こう

2010年12月18日 10時13分57秒 | マーロックの日記

ザザァァァァァ・・・・・・・                ・・・・・ザァァァァ・・・・・    ・・・・・・ン

   ・・・・・・・ビュゥゥゥゥゥゥゥゥ・・・・・・・・・・・・・・・          ・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・ゥゥゥゥゥゥ・・・・・・・・・              ・・・・・ゥゥゥゥゥゥ・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・ォォォォォォォォォ・・・・・・・・・・           ・・・・・・・・・ゴォォォォォ・・・・・・・・・・

・・・・暗かった空が、薄っすら明るい・・・・

私は屋上の通路にいて、いつもならこんな時間にはあまり人はいないんだけど、今日は20人くらいいる・・・・

私は左舷の通路にいて、後部の建物の近く。

ノッポさんとノロマさんも、いる。

ノッポさんは、いつもならバスケットの練習してるけど、今日は作業中なので断念してここにいる。

・・・・もうすぐこの船の誕生日で、そのお祝いに飾りが付けられてる。

主にLEDなどが、普段は船底で働いているクルー達によって付けられる。

プロムナードも、同時にやってる。

通路の下、プールとかがある場所で、ホテルディレクターとチーフさんが紙を見ながら相談してる。

「クゥ・・・」

ノロマさんに抱えられているチワワが、横見て鳴いた・・・

「おはよう・・・!」

「おはよう」

・・・・ウェーブさんだ。

「おはよう・・・・」

「どうせ居るだろうと思って、はい・・・・」

・・・・ハンバーガーとかサンドウィッチの乗ったトレイを、持ってる。

ガサ・・・

すばやく、ノッポさんがハンバーガーに手を伸ばした。

頼んだわけじゃないけど、ご飯を持ってきてくれた。

・・・・もうすぐメインダイニングが開く時間だけど、今はハンバーガー屋さんとか一部の有料レストランしか開いてない。

通路の海側には、ビーチチェアが並んでる。

一部、内側にも置いてあって、そのひとつにトレイが置かれた。

黒猫と子ネコが興味を見せたけど、すでにごはんを食べた後らしく、見てるだけ。

飲み物が5人分あるのは、シャープさんもいると思ったのか・・・・

掃除を終えた斧さんは、バスケットコートの方で作業を手伝ってる。

「クゥ・・・」

ノロマさんとウェーブさんは、座って食べ始めた・・・

それで、抱えられていたチワワは床に置かれて、その後私の方を見上げてる。

        ・・・・・・ガサ・・・                ガサ・・・・

・・・・左手で、チーズの入ってないハンバーガーをとる――――私は、ピザは大好きだけどチーズは嫌いだ。

・・・・ピザっぽいソースがかかった、ウインナー入りのパンも好き――――

そして、右手でチワワを抱える。

「キャンキャン・・・」

・・・・どういう訳か、手すりの上から下の作業を見るのが楽しいらしい・・・・・

まあ、私もだけど・・・・

      パク

             ・・・・・・・・モグモグ・・・・・・

おいしい・・・

おや。

・・・・・後部の建物の前で作業を見ていた神父さんが、去った・・・・・

私たちが食べ始めたのを見て、お腹すいたのかな・・・・

「クゥ・・・」

チワワは、作業をキョロキョロ見てる・・・・

・・・・リスは、ノロマさんが首から提げている小さな袋の中で、寝てる様。

少し頭を上に向ければ、視界一杯に空が広がる。

雲が少し多くて、流れも速め・・・・

ゴォォォォォォォォォォ・・・・・・・・・・・・・                ・・・・・・ォォォォン

      ・・・・・・ヒュゥゥゥゥゥ・・・・・・・・           ・・・・ルルルルル・・・・・・・・・・

           カリ・・・         カリ・・・

私に邪魔されてあまり身を乗り出せないチワワが、前足をブンブン動かしてる・・・・

「ニャー」

「おはよう・・・・」

・・・・ノッポさんの朝の挨拶に、シャープさんが仕草で返す・・・・

「ニャー」

黒猫が、シャープネコの側に近寄った・・・・

シャープさんの後ろにはメタボネコとチンチラがいるから、どうも朝からメタボネコのダイエットのよう・・・

シャープさんは、カールさんに頼まれてメタボネコのダイエットをしている。

・・・・今日はずいぶん早いな。

いつもダイエットに使ってるのは、後部の建物の後ろ側からバスケットコートの辺りまである、ローラーブレードのコース。

マラソンが出来る細いコースもあって、そっちはたまに人が使うけど、ローラーブレードのコースは、使っているのを見た事がない。

それでシャープさんが使ってる。

けど、今朝はそこも作業中。

それでこっちに来たらしい。

     ス――――

シャープさんは、サンドウィッチをとった。

メタボネコとシャープネコが、それを見上げてる。

「ニャー」

       スト・・・

黒猫とシャープネコと子ネコが、ノロマさんの背中側に並んで、手すりの間から下の作業を見てる。

毎晩開かれるパーティーも、船の誕生日当日はお休みで、屋上で似たようなのが行われる・・・・

・・・通路で見てる人の数が、さっきより増えてる。

それでも・・・この長い通路に30人くらいかな・・・・・

・・・・・・ザァァァァァァァァァァァァァァ・・・・・・・              ・・・・・・・・・・・・

      ・・・・・・ゴォォォォォォォォォォォ・・・・・・・・・・・・・・・・ン

・・・・・ゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ・・・・・・・・・・・・・・・            ・・・・・・・・・・・・・・・

     ・・・・・・・・・・・・・・ビュゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


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