ネコの向こう

2017年08月30日 13時09分16秒 | マーロックの日記

                    ピピ

                                           ブロロロロ  ・・・・・・

       ピィ ♪

車が去る・・・

狩猟小屋の東の森に、土を返している。

連日の雨で被害のほぼ無かった近くの町から、長い距離を移動して手伝いに来てくれていた。

もうほぼ終わったので、お礼を言って、トラックの荷台の食料から好きなのを持って行ってもらった。

大タープのあった森から、慌ただしくここまで戻って来た。

だから、トレーラーやトラックの家部分などは結構散らかっている。

車内に土袋を置いたりしていたし。

ウェーブさんやゴムさん達は、そこの掃除をしてくれた。

                        ガチャ

荷台のドアを開ける。

お昼はコックさんがつくってくれる。

ただ、まだこれからつくるみたい。

ちょっとお腹すいたから、隠してあるゼリーをたべる。

「・・・」

おや。

黒猫が足元にいた。

            トコ

中に入ると、箱島。

ただ、少し削れている。

箱の位置を変えて、ボートやセラミックシールドなどを置くスペースをつくった。

左側には、狩猟小屋から借りていた燃料タンクを積んでいた枠台車。

それも小屋の倉庫に戻したから、もともとの予定通り、ゴミ袋を積んでる。

昼食の後、舗装路に戻ったら北の街に向かう。

そこで捨てる。

土袋に使ったボロボロのゴミ袋も、ゴミ袋に入れて積んであるから多い。

私は、これだけたくさんあるゴミ袋の、さらに奥の方に秘密のゴミ袋を隠した。

「・・・・」

ふふん。

「ニャ~」

「よぅ」

荷台の奥から、コックさん。

黒猫と挨拶してる。

「冷凍庫の裏のゴミ袋、捨てたんだな」

「――」

黒猫の向こうから、コックさんが私に話しかけた。

冷凍庫の裏にあったのは、秘密のゴミ袋。

「・・・・」

私は体を枠台車に向けたまま、首を右に曲げてコックさんを見る。

「知らないよ」

「・・・そう」

しらばっくれる。

コックさんは気付いていた様だけど、私が利用してたのを目撃した訳ではないだろう。

           

コックさんは、カゴに食材を積んでいる。

お昼ごはんに使う様。

              トコ

外に向かうコックさんとすれ違って、私は奥に行く。

リスやメジロは、外にいる。

分けてあげるのは、黒猫だけでよさそう。

「ニャ~」

黒猫は、積んだ木箱の上を移動する。

ブドウゼリーとピーチゼリーのどちらをたべようか。

「・・・・」

私は黒猫の動きを目で追いながら、考える。

2つたべるのもいいかも・・・・

                   トコ

                                              ゥゥゥゥ  ・・・・

          ニャ~


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