ピピ
ブロロロロ ・・・・・・
ピィ ♪
車が去る・・・
狩猟小屋の東の森に、土を返している。
連日の雨で被害のほぼ無かった近くの町から、長い距離を移動して手伝いに来てくれていた。
もうほぼ終わったので、お礼を言って、トラックの荷台の食料から好きなのを持って行ってもらった。
大タープのあった森から、慌ただしくここまで戻って来た。
だから、トレーラーやトラックの家部分などは結構散らかっている。
車内に土袋を置いたりしていたし。
ウェーブさんやゴムさん達は、そこの掃除をしてくれた。
ガチャ
荷台のドアを開ける。
お昼はコックさんがつくってくれる。
ただ、まだこれからつくるみたい。
ちょっとお腹すいたから、隠してあるゼリーをたべる。
「・・・」
おや。
黒猫が足元にいた。
トコ
中に入ると、箱島。
ただ、少し削れている。
箱の位置を変えて、ボートやセラミックシールドなどを置くスペースをつくった。
左側には、狩猟小屋から借りていた燃料タンクを積んでいた枠台車。
それも小屋の倉庫に戻したから、もともとの予定通り、ゴミ袋を積んでる。
昼食の後、舗装路に戻ったら北の街に向かう。
そこで捨てる。
土袋に使ったボロボロのゴミ袋も、ゴミ袋に入れて積んであるから多い。
私は、これだけたくさんあるゴミ袋の、さらに奥の方に秘密のゴミ袋を隠した。
「・・・・」
ふふん。
「ニャ~」
「よぅ」
荷台の奥から、コックさん。
黒猫と挨拶してる。
「冷凍庫の裏のゴミ袋、捨てたんだな」
「――」
黒猫の向こうから、コックさんが私に話しかけた。
冷凍庫の裏にあったのは、秘密のゴミ袋。
「・・・・」
私は体を枠台車に向けたまま、首を右に曲げてコックさんを見る。
「知らないよ」
「・・・そう」
しらばっくれる。
コックさんは気付いていた様だけど、私が利用してたのを目撃した訳ではないだろう。
ト
コックさんは、カゴに食材を積んでいる。
お昼ごはんに使う様。
トコ
外に向かうコックさんとすれ違って、私は奥に行く。
リスやメジロは、外にいる。
分けてあげるのは、黒猫だけでよさそう。
「ニャ~」
黒猫は、積んだ木箱の上を移動する。
ブドウゼリーとピーチゼリーのどちらをたべようか。
「・・・・」
私は黒猫の動きを目で追いながら、考える。
2つたべるのもいいかも・・・・
トコ
ゥゥゥゥ ・・・・
ニャ~