焼いてる

2017年06月30日 12時43分02秒 | マーロックの日記

                                リリリ

                                               ザヮヮヮヮ  ・・・・・・

             ガタ

タンクを置く・・・

壁付きタープの中。

水汲みをしていた。

明日も小屋の連中が襲ってくるかもしれないし、夜の内にトレーラーとトラックの水タンクを一杯にしておいた。

「腹減ったな」

「うん」

テムとレウにも、滑車の使い方を教えた。

リフが。

「ごはん食べて来るよ」

テムが言った。

「うん」

       

「・・・行こう」

レウと走り出したテムが、振り向いてリフを呼んだ。

「あとで食べに行くよ」

「そう」

「・・・・」

             

                                    ポ   ポ

2人は去った。

テムとレウは、食事の後寝る。

少し前に冷凍のラーメンを食べていたけど、あの2人もよく食べる。

そういう年齢。

2人は私たちが寝ている間、見張りを手伝ってくれていた。

リフはまだ私たちと夜の見張りを続ける。

プルームさんは昼の見張りのグループだったけど、昨日は早めに目覚めて私たちの時間に手伝いに来た。

今夜も、もう起きて来た。

崖で見張りを手伝ってくれているから、私とリフはテムとレウに水くみの場所を教えに大タープに戻っている。

グリと斧さんとハットさんもいるし、大タープには斧さんがいる。

向こうの動きは特にない。

「・・・あれは何?」

                  パチチ  ・・・

リフが斧さんのいるたき火を見てる。

             バチチ

おや。

斧さんが枝コンロに火を点けている。

大きな背中で私たちの方からは見えないけど、影でわかった。

そして箱テーブルに、何かのパッケージ。

冷凍食品の様。

「・・・何かつくってるな」

「うん」

私たちは基本的に崖の見張りをしているけど、たまにトイレや食事などでこっちに戻ってくることはある。

だからこっそり隠してあるゼリーをその時に運ぶことはできる。

            

                    パチチ

だけど斧さんは大タープのたき火の所にずっといるから、その気になればいつでも冷凍食品を持ち出せる。

たき火の火はかなり弱く、ぼんやりした状態の様。

リフと私は、こっそり斧さんの背中側から接近した。

                                      リリリリ

「!」

斧さんがこっち見た。

「何つくってるの?」

「ァ・・・ァゥ」

              パサ

リフが冷凍食品の袋を持った。

パッケージを確認する必要はない。

焼き鳥である。

「ヤキトリ?」

「ァゥ」

量は6本。

ランタンライトとコンロの灯りで、おいしそうに照らされている。

                 ジュゥゥゥ ・・・・

いい音。

もういい具合に焼けている。

「・・・・」

リフが呼んでいるパッケージの裏をみると、レンジでもいいし焼いてもいいと書かれている。

「僕もたべてみたい」

「ァゥ」

もう斧さんが1本、リフにあげた。

「俺もひとつもらうよ」

「ァゥ」

               ジュゥゥ

タレもかかっていて、おいしそう。

                   パク

リフがたべた。

私もたべる。

かわ。

            パク

「・・・おいしい」

                          モグ  モグ

おいしい。

残りの4本は斧さんの。

「・・・・」

「ァゥ」

リフがジッと見てるから、斧さんがもう1本あげた。

気に入った様。

         

先に、私は崖に向かう。

少し様子をみてから、キッチンに行く。

ごはん何かな・・・・

                   パチチ

                                                ヮヮヮヮ  ・・・・・

                             ポォ


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