雨の中

2016年10月16日 05時02分04秒 | マーロックの日記

                                          ゴォォォ      ン

        パキッ

枝が折れた・・・

地面には、葉っぱと一緒にいくつも落ちてる。

        ミャ~

しまネコが鳴く。

ケースから出せば、黒猫を見つけてくれるかもしれない。

でも、どっか行ったら困るので入れておこう。

黒猫がいなくなった。

私がぎりぎり見える範囲を移動していたのに、途中から見失った。

                                          ――――

                                              ァァァァァ   ・・・・・・

街にはサイレンが響いていて、学校に避難するようにアナウンスしてる。

ちょっと降るだけかと思っていた雨は、急に雷雨になった。

ノロマさんは橋で待っていなくて、ゆっくり追ってきていた。

川が数m増水して、もう氾濫しそう。

橋のある方に戻るのは危険なので、一緒に森の中を探してる。

空は暗く、気温も下がって来た。

ライトは持ってきていないと思っていたけど、ポケットに手を入れたら腕ライトがあった。

古いタイプで、そんなに明るくはない。

でも助かった。

ノロマさんも、自分のカバンに首から提げるライトを入れてあった。

私のだったけど、ノロマさんにあげたライト。

どちらもそんなに光量はなく、足を滑らせないように慎重に進む。

どこに行ったのだろう。

みつけたらひもでつないでやろうか。

「・・・・」

たまに、何かが動く気配はする。

キツネでもいるのかな。

ミニコンパスをみる。

ミニ温度計も一緒になっていて、これもノロマさんに渡していたやつ。

ずっとカバンに入れていた様。

おかげで、方角はすぐわかる。

          ジャリ  ・・・

                                      ザヮヮヮヮ    ―――

強い風で、傘に圧力がかかる。

光る目。

「ミャ」

ライトで照らすと、小さなネコを銜えた黒猫。

「――いたよ」

「!」

ノロマさんに教える。

            ジャリ  ・・・

こっちに来る。

「・・・・」

ケースを傘を持った手の指に引っ掛けて、子ネコを受け取る。

                    ポタ  ポタ  ポタ  ・・・・

「ニャ~」

雨に濡れて、体が冷えてる。

しま模様。

「ミャ~」

「ネコ?」

「うん」

ノロマさんが来たから、ミニネコを渡す。

「この子を探してたの?」

「ニャ~」

どことなく、黒猫が得意げ。

「ミィ」

     ―――

ノロマさんが、カバンからミニタオルを出した。

「さむかった?」

「♪」

それでミニネコを拭いてる。

私はシャワーを浴びた後、適当にしか拭かない。

だけどあのミニネコは、まだ小さいからしっかり拭いてあげないと体温が維持できないだろう。

「ミィ」

シロネコが鳴く。

         カパ

ケースを開ける。

「この中なら温かいんじゃない」

「うん」

               

しまネコが外に出た。

「温めてあげてくれる?」

「ミィ♪」

タオルと一緒に、ノロマさんがシロネコのケースにミニネコを入れた。

濡れた耳が折れてる。

「♪」

フサフサのシロネコが、ミニネコを抱えた。

ノロマさんが手で抱えているより、この方が温かいだろう。

         パチ

しまネコは大人しく待っているし、ケースを閉める。

「行こう」

「はい」

川の方には行かない。

もう少し上って、道路があると思われる方に行く。

「中に入る?」

ノロマさんが、黒猫のケースを開けた。

「ミャ~」

しまネコは私の横に逃げた。

                                         ゴォォォ     ン

森の中は水がどんどん落ちてくる。

細い木が密集していて、あちこちから線状の水が落ちてくる。

温かそうなセーターを着ているノロマさんも、寒そうにしてる。

雨宿りできそうな場所があればいいんだけど。

「ニャ~」

黒猫が先に行く。

「・・・・」

今度は走っていなくて、私たちが追ってくるのを待ってる。

私が違う方に行けば、あきらめてついてくるだろう。

      ジャリ

でも、とりあえず目的の方向が同じだしついて行く。

どこかに誘導しようとしているのかもしれない・・・・

                      ミャ ♪  

                                              ァァァァァァ    ――――

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