澄んでる

2017年11月05日 18時39分59秒 | 黒猫のひとりごと

                          ピョョ

                                                ヮヮヮヮ  ・・・・

           ガササ

影がたくさん・・・

森の上から、お日様が照らすから。

色が違う葉っぱの木もいる。

風で、ずっとザワザワしてる。

僕はフードの中。

男のリュックのせいで、僕の重さでフードが下がらない。

それでも、中でゴロゴロバランスをとっているのには慣れているのだ。

                        ピ  ピ  ピ

森には鳥がたくさん。

あちこちで鳴いてるけど、コーラスではなさそう。

「足元に気を付けて」

「・・・はい」

              チャプ

・・・水の音。

                ガリ

地面を見ると、石がゴツゴツしてる。

「川だ」

「・・・こんな所にもあったんだね」

小さな川が、流れてる。

「川の周りを探してみよう」

「はい」

        

先を歩いていたスコップさんやプルームさんもいて、休憩かな。

「ニャ~」

鳴く。

僕のごはんを忘れたりしないように。

まだ食べてないのだ。

                       ここから渡れそうだ

川は細くて、深さもそれほどない。

       ピチ

ニャ

お魚がいた。

石の露出したところもあるけど、川の周りにも木が迫ってる。

お日様が照らして水面はキラキラしてるけど、ゆれる影は川の上にもあってそうでないところも多い。

水の流れるスピードも、遅い。

               トン

ハットさんが時計みてる。

「少し探してみてから、そろそろお弁当を食べよう」

「そうですね」

                 

男は、ノッポさんが川を渡って行った辺りに向かってる。

石を足場に、向こう側に行けるみたい。

「渡ろう」

「うん」

                  ――  タ

先にリフが跳ねて行く。

          チャポ ポ

僕は前足を男の肩にのせて、水面を見る。

ほかにもお魚がいるかもしれないし、探す。

「・・・・」

石から石に跳ねていた男は、途中でとまった。

水面を見てる。

僕と同じ考えの様である。

   ピチチ

いた――

                 チャポン

ゆっくり移動してる。

「きれいな水ですね」

「・・・うん」

後ろからプルームさんが来てる。

                    

それで男はまた跳ねた。

       ピチ

                                  ピ ピ

森の小鳥も集まっていて、お水のんでる。

「写真撮ろう」

後ろ見ると、プルームさんが画面を向けて小鳥たちを撮ってる。

                ピチャ

    

「・・・見晴らしのいい場所を探して、食事にしよう」

「うん」

男が川を渡ると、先に来ていたリフとノッポさんが話してる。

「・・・この石、人が置いたんじゃないかな」

「どうだろう」

「大きさも位置もいい」

「地図だと、もうこの辺りだそうですよ」

プルームさんも来た。

「でも、先に食事しよう」

「うん」

ごはんの相談かな。

僕はつい、フードから体を出してしまった。

「おいで」

プルームさんが手を伸ばして、僕を呼んでる。

              ――   スル

「♪」

移動すると、抱えてくれた。

斧さんはまだ向こう。

ニャッティラも。

・・・おや。

リフがどこか見てる。

「人だ・・・」

「?」

「・・・・」

「そこにいたよ」

リフが指さした方を、みんなで見る。

木がある。

「ほんと?」

「うん」

「・・・見て来よう」

「俺が行く・・・銃は驚かすかもしれない」

「・・・・」

「分かった」

男が歩き始めた。

僕は耳を向ける。

                チュチュン

     ピチ

川と小鳥の声。

・・・それと、何かが動く音。

かなり速い。

遠ざかる。

雷ネコになれば追いつけるけど、僕はおひるごはんが食べたい。

「ニャ~」

プルームさんにそれを伝える・・・・

                       ピ ピ  ピピ  ♪

                                                  ―――  ヮヮヮワワ

             チャポ ポ