ピョョ
ヮヮヮヮ ・・・・
ガササ
影がたくさん・・・
森の上から、お日様が照らすから。
色が違う葉っぱの木もいる。
風で、ずっとザワザワしてる。
僕はフードの中。
男のリュックのせいで、僕の重さでフードが下がらない。
それでも、中でゴロゴロバランスをとっているのには慣れているのだ。
ピ ピ ピ
森には鳥がたくさん。
あちこちで鳴いてるけど、コーラスではなさそう。
「足元に気を付けて」
「・・・はい」
チャプ
・・・水の音。
ガリ
地面を見ると、石がゴツゴツしてる。
「川だ」
「・・・こんな所にもあったんだね」
小さな川が、流れてる。
「川の周りを探してみよう」
「はい」
ト
先を歩いていたスコップさんやプルームさんもいて、休憩かな。
「ニャ~」
鳴く。
僕のごはんを忘れたりしないように。
まだ食べてないのだ。
ここから渡れそうだ
川は細くて、深さもそれほどない。
ピチ
ニャ
お魚がいた。
石の露出したところもあるけど、川の周りにも木が迫ってる。
お日様が照らして水面はキラキラしてるけど、ゆれる影は川の上にもあってそうでないところも多い。
水の流れるスピードも、遅い。
トン
ハットさんが時計みてる。
「少し探してみてから、そろそろお弁当を食べよう」
「そうですね」
ト
男は、ノッポさんが川を渡って行った辺りに向かってる。
石を足場に、向こう側に行けるみたい。
「渡ろう」
「うん」
―― タ
先にリフが跳ねて行く。
チャポ ポ
僕は前足を男の肩にのせて、水面を見る。
ほかにもお魚がいるかもしれないし、探す。
「・・・・」
石から石に跳ねていた男は、途中でとまった。
水面を見てる。
僕と同じ考えの様である。
ピチチ
いた――
チャポン
ゆっくり移動してる。
「きれいな水ですね」
「・・・うん」
後ろからプルームさんが来てる。
タ
それで男はまた跳ねた。
ピチ
ピ ピ
森の小鳥も集まっていて、お水のんでる。
「写真撮ろう」
後ろ見ると、プルームさんが画面を向けて小鳥たちを撮ってる。
ピチャ
ト
「・・・見晴らしのいい場所を探して、食事にしよう」
「うん」
男が川を渡ると、先に来ていたリフとノッポさんが話してる。
「・・・この石、人が置いたんじゃないかな」
「どうだろう」
「大きさも位置もいい」
「地図だと、もうこの辺りだそうですよ」
プルームさんも来た。
「でも、先に食事しよう」
「うん」
ごはんの相談かな。
僕はつい、フードから体を出してしまった。
「おいで」
プルームさんが手を伸ばして、僕を呼んでる。
―― スル
「♪」
移動すると、抱えてくれた。
斧さんはまだ向こう。
ニャッティラも。
・・・おや。
リフがどこか見てる。
「人だ・・・」
「?」
「・・・・」
「そこにいたよ」
リフが指さした方を、みんなで見る。
木がある。
「ほんと?」
「うん」
「・・・見て来よう」
「俺が行く・・・銃は驚かすかもしれない」
「・・・・」
「分かった」
男が歩き始めた。
僕は耳を向ける。
チュチュン
ピチ
川と小鳥の声。
・・・それと、何かが動く音。
かなり速い。
遠ざかる。
雷ネコになれば追いつけるけど、僕はおひるごはんが食べたい。
「ニャ~」
プルームさんにそれを伝える・・・・
ピ ピ ピピ ♪
――― ヮヮヮワワ
チャポ ポ