カタ
ォォォォ ・・・・・
チュ
窓の音・・・
パタ
スリッパの音もする。
「できました」
「・・・ありがとう」
ごはんができたみたい。
コト
「そこでたべる?」
トレイを持ってきたノロマさんが、僕を見た。
「ニャ~」
僕のもあるみたい。
タ ――
マヒワが戻ってくるのを床に座って待っていたけど、ごはんが来たからカウンターにあがる。
「いただきます」
「はい」
「ニャ~」
「♪」
パタ
ノロマさんはくつろいでるシロネコをなでて、去った。
パク
男のごはんは、お肉とライスとサラダ。
おいしそう。
コト
トレイにのったプレートを、僕の前に置いてくれた。
サーモンと葉っぱである。
パク
僕はサーモンを1切れたべる。
モグ モグ
「♪」
おいしい。
ツツン
「♪」
マヒワも、小さい粒をもらってる。
シロネコは食べてない。
もう食べたのかな。
カタタ ・・・
ペロ ペロ
お水のプレートもある。
パク
葉っぱもたべる。
ムシャ
シャクシャクする。
ムシャ ムシャ
男もサラダを食べてる。
―― ・・・・
パク
もう1切れ、サーモンをたべる。
3切れあるのだ。
モグ モグ
ミャ~
耳ネコの声。
ムシャ
スル
シロネコが動いた。
耳ネコが呼んだからだと思う。
パク
もう1枚ある葉っぱを、僕はたべる。
ムシャ
木のトレイには、カットメロンの小皿もある。
キッチンの横は、カウンターやテーブルがあるけど、食べに来ているのは僕らだけ。
パク
男がお肉とライスを一緒にたべた。
モグ モグ
横目でみると、男もこっち見た。
「・・・・」
おいしそうにたべてる。
パク
3切れ目のサーモンをたべる。
モグ
タ
隣のイスに、シロネコがのった。
「ミャ~」
耳ネコを銜えてる。
僕は床から直接カウンターにのれるけど、シロネコはイスにのってからカウンターに来るのだ。
スル
すこし上の様子を確認してから、シロネコが戻って来た。
ジャンプ力はあまりないのだ。
「♪」
耳ネコは4つの足を動かしてる。
しまネコはミニネコの頃、ピーチジュースがあるとすごい勢いで飲んでいた。
耳ネコはどうかな。
モグ モグ
サーモンを食べ終わった僕は、メロンの小皿をみる。
1切れくれると思う。
もし男が気付かなかったら、鳴く。
それでもくれなかったら、前足で催促すればいいのだ。
「・・・・」
まだお肉をたべている男が、フォークを持った。
メロンは最後に食べるはずだから、僕にくれるためである。
サク
フォークの先に、カットメロンがひとつ。
ポト
僕のプレートの上ですばやくフォークが引いて、メロンだけ落ちて来た。
「ニャ~」
パク
僕はお礼を言って、たべる。
モグ
みずみずしい。
あまくておいしいのだ。
ペロロ
パク
前足で押さえて、かじる。
パク
モグ
「♪」
おいしかった。
僕は満足である。
「ミャ」
耳ネコはまだ小さくて、シロネコのフサフサで遊んでる。
「♪」
ポメラニアンは連れてこないから、寝ているのだ。
ごはんを食べ終わったら、きっと崖の見張りに行くのだ。
僕も手伝いに行こう。
「・・・」
だから、耳ネコのトレーニングは今度である。
シロネコが捕まえてるし。
「チュ」
僕のごはんより、男のごはんの方が量が多い。
食べ終わるまで、まだ時間がある。
僕は前足を伸ばす。
耳ネコのシッポにタッチするのだ。
シロネコはたぶん、輪っかをつくろうとしない。
マヒワが手伝ってくれれば、気がかわるかも。
パタ パタ
耳ネコのシッポがパタパタ動くけど、遅いからタッチするのは簡単である。
「ミャ♪」
僕はシッポをマヒワの方に動かす。
「?」
こっち見た・・・・
パク
ォォォォ ・・・・・
カタタ
―― ピチュ
・・・・