『時間封鎖』、『無限記憶』のロバート・チャールズ・ウィルスン。
でも、待望の第3部…ではなく、このシリーズに先立つ作品だとか。

クロノリス ― 時の碑
著者:ロバート・チャールズ・ウィルスン
訳者:茂木 健
発行:東京創元社
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時は2021年、突如として地上に出現した巨大な塔。
そこに刻まれていた碑文は、今から20年先の時間、未来における勝利宣言だった。
勝利者として名乗りをあげている「クイン」とは何者なのか、これから先、どのようなことが起こるのか。
人々が戦々恐々とする中、塔の出現箇所は増えてゆき、その出現時の衝撃により都市は破壊されていく。
いつしか、クロノス(時間)とモノリス(記念碑)とを合わせ、クロノリスと呼ばれるようになっていったそれが、世界にもたらすものは一体何か。
20年後という時間の長さがしみじみ怖いです。
あっという間にやってくる出来事ではなく、これから何かが起こるぞと脅かされ続ける日々。
それでも20年は、得体のしれない不気味な物体にも、不安な状況に慣れてしまうには十分な長さです。
生まれた子供も成人し、クロノリスはあってあたりまえという世代さえ構成されてしまうのですから、出現以前と以後で世界が同じであるわけがありません。
それこそが、過去への宣言の意図。
世界は、人々は、出現以前はだれも知らなかったクインという人物がどこかにいて、やがて登場するという未来へと引き寄せられていきます。
と同時に、この20年はクロノリス、ひいてはいまだ表舞台に登場しないクインに対抗するための時間。
クロノリスを可能にした理論と技術に、現在の研究者たちは次第に近づいていくのです。
語り手は最初のクロノリスを間近で見たスコット。
否応なしに、クロノリスと関連付けられてしまった彼は、一連の動きのターニングポイントに必ず直面することを余儀なくされてしまいます。
ちりばめられる登場人物たちの出会いは偶然だったのか、定められたことだったのか。
偶然の出来事というものはあるのかないのか、幾度となく登場人物の間で過去と現在と未来の因果関係が語られ、時間SFの気分が盛り上がります。
次第に進むクロノリスの研究は、その出現を阻止するのか、それとも?
こういった時間SF独特の、どうにも寄る辺ない感じのする読後感がたまりません。
時代設定が近未来で、現実とかけ離れていないのがまだうっすらと怖いし。
だからこそ、登場人物のタフさ、そして「人々」のしぶとさが際立つわけで、なるほど『時間封鎖』に先立つ作品であるわけです。
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》このシリーズに先立つ作品
と知って、読もうかどうしようか・・・ひとえに時間の問題ですが(笑)・・・悩んでいたのですが、そーですか、読みましょう(笑)
・・・って、沢木さんの本だって、途中で止まっているヲイラなんですけどね。
はい、例の作家の。第3部が出ないことにしびれを切らしまして。
みっちり時間SFでございましたよ。SFっぽくはないのですが。
沢木さんの本、一気読みには至らず…でしたか?私の☆は…ですねぇ。すみません…。